更新日:2021年4月3日(土)
米3月雇用統計、主要指標は好結果となって雇用回復ペース加速を印象付ける結果に。
失業率は2月の6.2%から3月は6.0%へと一段と低下し、昨年3月(4.4)以来1年ぶりの低水準。
広義の失業率を示すU6失業率は10.7%。2月の11.1%から低下し、これも昨年3月(8.8)以来1年ぶりの低水準。
非農業部門雇用者数の伸びは市場予想を大幅に上回る前月比+91.6万人。過去2ヵ月分も上方改定され、1月の+23.3万人から倍増となった2月の+46.8万人から3月もほぼ倍増。
年が明けて政権が変わり、ワクチン接種が急速に拡大し始めて加速度的に増加し始めたNFPは、回復フェーズで最後の3桁増となった8月(+158.3)以来、7ヵ月ぶりの高水準。
レジャー・ホスピタリティ関連が+28万人の大幅増となり、レストラン関連の再開などが大きく寄与した模様。
コロナショックとなった2020年3-4月の2ヵ月で失われた米国の雇用は2236.2万人。その後11ヵ月続いた回復フェーズで失われた雇用は残り840.3万人まで減少しました。
今後、雇用の増加ペースが月間+80万人を維持できた場合、840.3/80=10.5=11ヵ月・・・100%回復時期は2022年2月。
月間+50万人ペースなら、840.3/50=16.81=17ヵ月=1年5ヵ月・・・100%回復時期は2022年8月。
2022年末から2023年前半辺りまでの100%回復は、非現実的でもないのかもしれません。
ただし、不透明感を払拭できない指標も残ります。
失業期間が半年以上となる、長期失業者の割合は43.4%。
2月の41.5%からさらに上昇、角度は若干ゆるやかになって減速傾向にはあるものの、大底となった2020年4月(4.4)から11ヵ月続伸となって2011年9月(45.2)以来、9年半ぶりの高水準。
過去最高となった2010年4月の45.5%へとジリジリと近づいています。
労働市場の歪を示すこの指標がピークアウトするまでは、なかなか先の見通しも予想し難い状況も続きます。
2日は日本を除いて欧州・NYなど世界の主要株式市場などがグッドフライデーの祝日で休場。NYは債券市場のみ短縮取引。米3月雇用統計の好結果を受けて米10年債利回りは前日の1.67%台から1.71%台へと小幅に急上昇。
為替市場も閑散状態。ドル円は前日NY終盤から続いた110円60銭台をはさんでの小幅揉み合い推移のまま東京時間を通過、欧州時間には前日に続いてドル高の調整再開となって110円40銭割れまで下落。しかし好結果が予想される雇用統計前とあって下げ渋るとNY朝の結果確認後には110円70銭台まで反発。予想以上の好結果にも上値は限定的となってNY午後には110円60銭台を中心にほぼ値動き停止状態へ。日足レベルでは110円台半ばから80銭近辺までの小幅保ち合いを形成する形となり、上方向へと抜け出すことになれが111円台トライへ、111円20銭程度までが短期上値目標に。下方向には比較的底堅い展開が予想され、5日移動平均線(110.44)などもサポートに。
週間ベースでは+1.04円、0.95%の続伸。
2021年4月3日(土)時点の相場
国内金:6,673 円 4/2(金) ▲51(0.77%)
国内プラチナ:4,640 円 4/2(金) ▲61(1.33%)
NY金:1,728.4 ドル 4/1(木) ▲12.8(0.75%)
NYプラチナ:1,208.6 ドル 4/1(木) ▲17.1(1.44%)
ドル円:110.71 円 4/1(木) ▲0.13(0.12%)
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