ISM製造業景況指数は37年ぶり高水準となった3月の64.7から、4月は60.7へと急低下。
新規受注が17年ぶり高水準となった3月の68.0から4月は64.3へと急失速、生産も17年ぶり高水準だった68.1から62.5へと急ブレーキ。自動車の半導体不足なども大きく影響している様子。雇用も2年ぶり高水準となった3月の59.6から55.1へと低下など、主要構成指数は軒並み急失速。
そんななかで顧客在庫は4ヵ月続落で28.4、過去最低を記録。需要拡大が続いていることを示し、受注残は12ヵ月続伸で68.2となって過去最高。サプライチェーンの問題もあり、需要に供給が追いついていない状況が続いているようです。
その結果、価格指数は89.6へと急騰、2008年7月以来12年9ヵ月ぶりの高水準。ここでもインフレ加速への警戒感は高まりそうです。
3日のNY金相場は+24.1ドル、1.36％高で5日ぶりの反発。上げ幅としては今年の平均13.2ドルの2倍弱、今年6番めの急騰で4月21日（1793.1）以来、10日ぶりの高値。週明け時間外にわずかに下げて1765ドルの安値から買い戻しの流れがスタート。1770ドルを回復して欧州時間がスタートすると同時にユーロ高ドル安の流れが強まり、米10年債利回りが一時1.6％割れへと急低下したNY朝には1780ドルを回復して1790ドル台へと一段高、高値では一時1798.9ドルまで上昇。4月高値を上回って2月25日（1805.0）以来、2ヵ月ぶりの高値も1800ドルの大台には届かず。年初1月7日以来、4ヵ月ぶりとなる90日移動平均線（1792.4）上抜けにも失敗。これを超えて大台突破成功となれば一段高の展開も見込まれ、1820ドル台辺りまでが短期上値目標に。下方向には1760ドル台が当面のサポート、これを割れると3月の保ち合い水準1730ドル近辺までが下値目安に。
NYプラチナは+24.9ドル、2.07％の続伸。時間外は1200ドル台を中心に小幅揉み合い推移、NY朝には金の急騰に追随、1248ドルの高値まで50ドル弱の急騰。1240ドル台は維持できなかったもののNY午後から引けにかけては1235ドル近辺で小康状態に。3月以降は下値を切り上げ、上値は1250ドルラインが上限となる三角保ち合いを形成。上限突破できれば一段高の展開となって今年高値圏、1280ドル近辺までが上値目標に。下方向には1190ドル台が当面のサポート、これを割れると4月安値圏1160ドル近辺までが下値目安に。
ドル円は28銭のドル安円高、0.26％安で3日ぶりの反落。祝日の東京時間には109円20銭台からジリジリと水準を切り上げて4月13日（109.75）以来、3週間ぶり高値となる109円70銭近辺まで上昇。しかし欧州時間スタートと同時に急騰し始めていたユーロドルの流れに押される形で反落へ、NY朝までに東京朝の水準まで戻すと米4月ISM製造業景況指数が予想を大幅に下回ったこともあり、一時108円90銭近辺まで急落。その後は109円台を回復も上値も重く、今朝の東京時間は109円10銭台で小康状態に。日足では上ヒゲ陰線となって反発基調一服の様相も、右肩上がりの5日移動平均線（108.92）にはサポートされて上昇トレンドを維持。これを割り込むようだと107円80銭までのレンジで保ち合いの様相に。上方向には109円40銭の節目を上抜けると3月末高値圏110円半ばから後半トライの展開にも。
※参考：金プラチナ相場とドル円 NY市場5/3終値とチャート
2021年5月4日(火)時点の相場
国内金：6,756 円 4/30(金) +-0(0.00％)
国内プラチナ：4,572 円 4/30(金) ▼58(1.25％)
NY金：1,791.8 ﾄﾞﾙ 5/3(月) ▲24.1(1.36％)
NYプラチナ：1,230.1 ﾄﾞﾙ 5/3(月) ▲24.9(2.07％)
ドル円：109.05 円 5/3(月) ▼0.28(0.26％)