更新日:2021年5月17日(月)
インフレの一時的な上振れに対する警戒感が市場とFRBとで微妙に乖離している状況が気になる5月後半がスタートする週明け東京市場朝。ドル高円安基調のなかで小幅調整の兆しのドル円は109円20銭台へと下方窓開けスタート後に109円30銭台後半へと窓埋め、一時109円50銭まで上昇も株安に連れて30銭台へ。時間外のNY金は週末の1840ドル台前半から後半へとわずかに上昇、一時1850ドル寸前まで上昇も大台を超えられず上ヒゲだらけの1840ドル台、強めの抵抗水準との攻防からドル円の反落に連れて1850ドル台へ。NYプラチナは週末とほぼ同水準、1230ドルをはさんでの小幅揉み合い推移。
17日の国内金価格は+66円、0.94%の続伸。1月6日の7016円を上回って今年高値更新、昨年10月21日(7092)以来、ほぼ7ヵ月ぶりの高値。3月5日の今年安値6413円を大底に昨年11月30日の6512円と今年3月31日の6517円とで構成する逆三尊を完成。ネックライン(7016)を上回る状態が一時的な上振れでなければ、数ヵ月レンジの中期見通しとして一段と上値を伸ばす可能性が高まり、逆三尊の値幅分さらに上昇すると仮定した場合、その水準は7016+603=7619、単純計算で最大7619円が中期上値目標にも。また、昨年8月7日の最高値7676円から今年3月安値までの半値戻し(7045)も達成したことから、61.8%戻し(7194)が次の節目として意識されやすい水準に。ただしこれら中期見通しについては、インフレと雇用回復状況などに対するFRBの見通しに軌道修正が迫られるようだと大きく巻き戻されることにも。
短期的には高値圏での小幅保ち合い上抜けに伴う上値目標7030円台をオーバーラン。RSIも80%台半ばと過熱感も高まり、反落警戒感も高まる状態。NY金の高止まりとドル円の底堅さ、米長期金利の上げ渋りなどの状況が続けば、過熱感解消もなかなか進まない可能性も。当面の下値サポート6970円はしばらく維持できそうか。もし、これを割り込むようだと調整幅拡大となって6900円近辺までが下値目安に。
プラチナ価格は+44円、0.95%高で5日ぶりの反発。昨年11月から続く上昇トレンドは維持しながらも、きれいな下値サポートラインは崩れ始め、今年春以降は三角保ち合い崩れの横ばい傾向に。2013年高値(5445)から2020年安値(2422)までの76.4%戻し(4732)ラインとの攻防状態にも。この水準は2013年から2014年にかけての主要レンジ下限付近にも相当し、これを安定的に超えることになれば、もう一段水準が切り上がる可能性も。
短期的には三角保ち合い上抜け失敗後に下抜けにも失敗、反発で上抜け再トライへ。やや軟調局面ながら、日足・一目均衡表では転換線(4661)をわずかに上回り、遅行線も相対する価格(4671)をわずかに超えてギリギリ三役好転。目先は下値サポートを4630円に切り上げ、4750円までのレンジで方向感模索の展開にも。サポート割れなら一段安の展開で下値目安は4540円近辺、2日後に4536円へと上昇する雲の上限が次のサポートにも。上方向に抜け出すことができれば上値トライ再開で今年高値更新濃厚となり、短期上値目標は4820円台辺りまで。
※参考:金プラチナ国内価格5/17とチャート
2021年5月17日(月)時点の相場
国内金:7,067 円 5/17(月) ▲66(0.94%)
国内プラチナ:4,677 円 5/17(月) ▲44(0.95%)
NY金:1,838.1 ドル 5/14(金) ▲14.1(0.77%)
NYプラチナ:1,222.8 ドル 5/14(金) ▲16.3(1.35%)
ドル円:109.37 円 5/14(金) ▼0.08(0.07%)
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