更新日:2021年6月24日(木)
ワクチン接種拡大と経済再開を背景にユーロ圏総合PMIは2006年6月以来、15年ぶり高水準。
ユーロ圏総合PMIは6月速報値で59.2となり、5月の57.1から+2.1。4ヵ月連続の節目50超で5ヵ月続伸。製造業PMIが63.1で3ヵ月連続過去最高となった5月から横ばい推移。サービス業PMIは58.0で5月から+2.8、3ヵ月連続節目50超で5ヵ月続伸。指数の水準としては製造業が高水準を維持し、サービス業の伸びが総合指数を押し上げた格好。
需要急増と今後数カ月の経済見通しなどから、景況感見通しとしては調査開始の2012年以降で最高。
その原動力として、伸び悩みも予想されていたドイツの好調ぶりがユーロ圏を牽引。
総合PMIはドイツが60.4、フランスは57.1。5月にはドイツ56.2に対してフランス57.0と10ヵ月ぶりにフランスがドイツを上回りましたが、6月には再逆転。フランスが前月比+0.1にとどまって11ヵ月ぶり高水準に対し、ドイツは前月比+4.2ポイントの急騰で10年3ヵ月ぶりの高水準。
製造業PMIではドイツが64.9となって3月の過去最高66.6には届かないものの5月の64.4からは上昇し下げ渋り。フランスは58.6で20年ぶり高水準となった5月の59.4からは低下。
サービス業PMIではどちらも5月からは上昇、ドイツは52.8から58.1へと急騰して10年3ヵ月ぶり高水準。フランスは56.6から57.4へと上昇し、3年2ヵ月ぶり高水準。独仏逆転は3ヵ月ぶり。
なお、米国のサービス業PMIは事前予想と5月からは大幅低下となる64.8にとどまりましたが、製造業PMIは好調を持続、5月の62.1から6月速報では62.6へと3ヵ月連続の過去最高となっています。
日本の製造業PMIは5月の53.0から6月速報では51.5へと低下。節目の50こそ上回るものの、米欧とは随分と開きがあります。
23日のNY金相場は+6.0ドル、0.34%の反発。6月16日(1861.4)以来、1週間ぶりの高値、も水準としてはその翌日の急落分を取り戻せず、いったん下げ止まったところでの小幅保ち合い。時間外はゆるやかなユーロ高ドル安基調にも連れて1770ドル台から80ドル台へと小幅に上昇、NY市場では米6月サービス業PMIが予想以上に低調となったこともあり、一時ドル安急進となってユーロドルの急騰とともに1795ドルまで、10ドル超の急騰。しかしこの流れは続かず、程なく巻き戻しの展開となってユーロドルとともに上に行って来い。NY引けにかけては1770ドル台前半まで下落、1週間ぶりの90日移動平均線(1790.2)上抜けにも失敗。1790ドルの抵抗感が強まり、下方向には1770ドルが目先のサポート。割れると一段安の展開へ、4月半ばまでの保ち合い水準1740ドル台が下値目安に。
NYプラチナは+16.3ドル、1.52%高で3日続伸。6月16日(1141.9)以来、1週間ぶりの高値。金と同様にその後の急落分は取り戻せない状態ながら、5月高値から6月安値の23.6%戻し(1083.0)を達成。時間外での安値1070ドル近辺からNY市場での高値は1090ドル台半ばまで、反落後の安値は1080ドル前後までにとどまり、NY引け後には1080ドル台半ばへ。若干の抵抗感もあった200日移動平均線(1079.96)上抜けには成功。ゆるやかな上昇軌道を維持する200日線がサポートに切り替わるようなら徐々に地合い回復へ、1100ドルの大台ラインを超えて5月高値から6月安値の38.2%戻し(1120.9)が意識される展開にも。
ドル円は31銭程のドル高円安、0.28%高で3日続伸。今年高値を更新し、昨年3月25日(111.15)以来、1年3ヵ月ぶりのドル高円安水準。東京朝から堅調推移となって節目の110円80銭をわずかに上抜けもいったん失速、ただし110円70銭までの浅めの押し目となって上値トライ再開、欧州時間にかけて再び節目を上抜けると今年高値を超えて111円10銭まで急騰。しかし111円台では売り圧力も強く、NY時間には110円60銭台まで下押し。それでも流れはゆるやかなドル高円安方向優勢の状態にあり、NY終盤にかけては111円台再トライへ。今朝の東京市場でも111円をはさんでの攻防状態。節目上抜けに伴い、徐々に111円台での上値の重さも解消方向へ、短期上値目標は昨年3月のコロナショック後の高値111円70銭近辺。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/23終値とチャート
24日の国内金価格は+13円、0.19%高で3日続伸。円安サポートを受けて急落後の高値更新も、6月3日の今年高値から6月安値までの23.6%戻し(6974)にはまだ届かず。現状の価格水準としては、今年ここまでの年間平均6820円を大きく上回り、先週の急落でも年間平均を上回る水準で反発した状態。ただし、6月の月間平均7146円を大幅に下回り、5月の月間平均7094円も下回る水準。5月平均を上回るためには6月急落値幅の半値戻し(7099)が必要となり、6月平均を回復するためには61.8%戻し(7154)が必要。
プラチナ価格は+53円、1.27%高で3日続伸。NYプラチナの反発基調と円安のダブル効果で5月高値からの下げ幅の23.6%戻し(4203)を達成し、3月安値(4207)も上回り、9日移動平均線(4268)も視野に。売られ過ぎからの巻戻しにやや一服感も生じやすい状態ながら、38.2%戻し(4308)が次の節目に。
※参考:金プラチナ国内価格6/24とチャート
2021年6月24日(木)時点の相場
国内金:6,936 円 6/24(木) ▲13(0.19%)
国内プラチナ:4,241 円 6/24(木) ▲53(1.27%)
NY金:1,783.4 ドル 6/23(水) ▲6.0(0.34%)
NYプラチナ:1,086.5 ドル 6/23(水) ▲16.3(1.52%)
ドル円:110.96 円 6/23(水) ▲0.31(0.28%)
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