更新日:2021年8月20日(金)
8月14日までの週の新規失業保険申請件数が市場予想を大幅に下回って34.8万件。小幅ながらも4週連続の減少となり、前週からは2.9万人減となって若干加速の兆しも。コロナ後最少となるとともに、4週移動平均でも前の週まで4週連続増加となったいた状態から5週ぶりに減少。前週比-1.9万件、37.775万件となってこれもコロナ後の最少を更新。
8月雇用統計の調査対象週の新規失業保険申請件数は、これまでの停滞状態から減少基調再加速の転機となるかもしれません。
既に減少ペース加速状態にある失業保険継続受給者数と合わせ、米労働市場の回復基調加速を示唆する状況に。
新規失業保険申請件数を4週移動平均の水準で比較すると、コロナ前の21万件程度に対して最新週では38万件程。その差17万件を埋めるのに想定される必要期間としては、4週移動平均の前週比の10週平均=2500件で計算すると68週。およそ16ヵ月となり、2022年12月には100%回復見込みに。
4週移動平均前週比の10週平均では半年ぶり低水準に鈍化した状態にあり、今後加速方向に向かえば2022年秋には100%回復見込みにも。
継続受給者数を4週移動平均で比較すると、コロナ前の170万人に対して最新週では299.8万人でその差は129.8万人。最近の減少ペース5万人程度が続くなら、100%回復までの所要期間は26週、約6ヵ月。こちらは順調なら2022年2月にもコロナ前の水準を回復する可能性がありそうです。
19日のNY金相場は-1.3ドル、0.07%の小幅安で3日続落。3日続落合計でも-6.7ドル、0.37%の小幅安。1780ドル台を中心に小幅揉み合い状態3日めのこの日、その揉み合い上限、1790ドル付近からスタートした時間外は揉み合い下限1780ドル前後まで軟調推移、安値では一時1770ドル台半ばまで下げてわずかながらも2日連続下値切り下げ。しかし1780ドル割れでの底堅さは変わらず、ロンドン時間には米長期金利低下とドル安の流れにも連れて1790ドル台へと急反発。NY朝には一時1790ドル台半ばまで上昇も、2日連続でわずかに上値も切り下げ。1790ドル台での上値の重さも変わらず、20日移動平均線(1788.2)超えも維持できず、その後は失業保険申請件数の好結果などを受けての長期金利上昇とドル高地合いに押されて1780ドル前後へと反落。日々抵抗感が増す1790ドルラインをしっかり上抜けることができれば一段階水準を切り上げる形となって1820ドル近辺までが短期上値目標に。下値は1780ドルが維持できなくなるようだと地合いも悪化、次の下値サポート候補は1760ドル。
NYプラチナは-25.2ドル、2.53%の大幅反落で今年安値となった8月9日(970.9)以来、10日ぶりの安値。1000ドルの大台を割り込んでスタートした時間外は996ドルまでの高値を何度か試し、大台には一度も届かずに失速。ロンドン時間に980ドルを割れるとNY朝には一時960ドル割れを試す場面も。安値では956ドルまで下げ、これも8月9日(954.0)の今年最安値以来となって切り返し。自律反発後のは高値は970ドル台半ばまでにとどまり、NY引けにかけては970ドル付近に収束。反発方向へと傾斜しつつあった流れは大きく巻き戻され、軟調地合いに逆戻り。ただしチャート的には二番底を形成し、底打ちへの可能性も高まる状況にも。目先、970ドルの節目を割り込んだ場合には950ドル程度までが一段安の目安となり、かろうじてダブルボトムへの可能性を維持する形にも。
ドル円は前日からほぼ変わらず109円70銭台での横ばい推移。東京時間にはドル高の流れ再燃となって110円20銭台まで上昇、東京市場昼前から東京市場終盤までこの水準での小康状態が続くと、トヨタの減産報道を受けて日経平均が急落した流れに連れるように急反落。東京市場終了とともに110円を割れると欧州時間には一段安となって一時109円50銭割れ。その後の自律反発とNY朝の失業保険申請件数の好結果を受けてのドル買いの流れでも109円80銭台まで。109円20銭から110円60銭までの保ち合いレンジ内で110銭台では上値も重く、20日移動平均線(109.87)付近が抵抗水準にもなりつつあり、下値は90日移動平均線(109.67)付近でサポートされての小幅保ち合いの様相にも。抜け出した方向への節目トライとなり、それぞれ突破した方向へとそれなりのトレンド形成へと向かう可能性も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/19終値とチャート
20日の国内金価格は-27円、0.39%安となって5日ぶりの反落。下落軌道の21日移動平均線(6909)手前で失速し、6月高値(7335)からの抵抗線付近で反落する形となって斜行三角保ち合い上抜けにはいったん失敗。ただし流れが逆転した訳でもなく、NY金の売り圧力がそれほど強まらず、円高圧力も緩和傾向にある現状からは売り圧力が強まる確率はそれほど高くもなさそう。切り返して6900円の節目を突破することができれば斜行三角保ち合い上抜け再トライ。8月急落前の保ち合い水準で90日移動平均線も推移する6960円台辺りまでが上値目標に。
週間ベースでは+78円、1.15%高で3週ぶりの反発。
プラチナ価格は-101円、2.62%の大幅反落で今年安値を更新。昨年12月25日(3703)以来、8ヵ月ぶりの安値水準。想定以上に弱い反発力からの反落基調では、想定以上に踏ん張りが効かない地合いの弱さを露呈。8月10日につけた安値3780円台を大きく割り込んでしまったことに伴う下値目安としては、2020年11月安値(3096)から2021年2月高値(4798)までの61.8%戻し(3746)付近、3740円近辺まで。ほぼこの水準に到達したこと、NYプラチナのダブルボトム形成への可能性も合わせると下げ止まるにはかなり都合の良い水準だが。
週間ベースでは-202円、5.11%の大幅反落。下げ幅としては今年4番めの急落。
※参考:金プラチナ国内価格8/20とチャート
2021年8月20日(金)時点の相場
国内金:6,873 円 8/20(金) ▼27(0.39%)
国内プラチナ:3,749 円 8/20(金) ▼101(2.62%)
NY金:1,783.1 ドル 8/19(木) ▼1.3(0.07%)
NYプラチナ:971.2 ドル 8/19(木) ▼25.2(2.53%)
ドル円:109.78 円 8/19(木) ▲0.02(0.02%)
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