更新日:2021年12月31日(金)
米国ではオミクロン株の割合がデルタ株を上回り、コロナ感染がまたしても爆発的に拡大するなかでも労働需要は依然として堅調を維持。
25日までの週の新規失業保険申請件数は19.8万件。予想外の20万件割れは11月20日までの週(19.4)、12月4日までの週(18.8)に続いてコロナ後3度目。
トレンドを示す4週移動平均でも19.925万件となり、コロナ後初の20万件割れ。1969年10月25日までの週(19.925)以来、52年2ヵ月ぶりの低水準。
4週移動平均ではコロナ前の水準22万件を12月4日の週に下回ると、それ以降は4週連続で20万件前後の水準となり、コロナ前の100%回復状態を維持。
失業保険継続受給者数も、まもなくコロナ前の水準100%回復に届きそうな勢いで回復基調が続きます。
18日までの週の失業保険継続受給者数は171.6万人となり、3週連続でコロナ後最少。
トレンドを示す4週移動平均では185.95万人。コロナ前の水準170万人に対しては、残り16万人程まで減少。
4週移動平均の前週比10週平均では-8万人程のハイペースで減少しており、仮に半分のペースに減速したとしても100%回復までの所要期間は4週間。
あと1ヵ月、年明けまもなく、失業保険継続受給者数もコロナ前の水準100%回復を達成しそうな状況です。
失業保険動向としては、来年3月にテーパリング終了と同時に1回目の利上げスタートの可能性も、とのタカ派見通しにも対応可能な状況となっています。
30日のNY金相場は+8.3ドル、0.46%の反発で11月19日(1851.6)以来、6週間ぶり高値。前日の下ヒゲ十字線が示唆したとおりの反発基調、アジア時間こそ1800ドル割れへと小幅調整となったものの、ゆるやかに上昇する200日移動平均線(1797.1)に下値を支えられ、ロンドン時間からは米10年債利回りが低下基調となった流れにもサポートされる格好で反発へ。NY朝には米新規失業保険申請件数の好結果を受けての小幅反落を挟みながらもNY午後には1810ドル超え、NY引け後には1820ドル手前まで一段高。レジスタンスとなりつつあった1810ドル近辺を上抜けたことで一度は失速した上値トライへの流れ再開へと動き出した様子も。目先、1810ドル台後半を維持できるなら1830ドル前後までの上値余地を試しに行く可能性も。下方向へは1800ドルの大台ラインがサポートに、これを維持できなければ1780ドルまで調整余地拡大も。
NYプラチナは-5.4ドル、0.56%の続落。960ドル台を中心に小幅保ち合いの展開、ロンドン時間に一時960ドルを割れたのが安値、NY市場で金の反発基調に連れて970ドル台前半まで上昇したのがこの日の高値。NY引けにかけては960ドル台半ばから前半へとやや軟調気味に。この日の変動値幅は15.4ドルにとどまり、今年の平均34.2ドルの半分以下、12月10日と並び今年最小値幅。しかし前日までの4日間で形成したくじら幕の小幅保ち合い下方ブレイクの兆しにもなり、960ドル台半ばを維持できなくなれば940ドル近辺までの短期下値目安を試しに行く可能性も。短期上昇トレンド継続に向けては980ドルの抵抗感が増す状況、これを打破する展開となれば1000ドルの大台回復トライへも。
ドル円は9銭のドル高円安、0.08%の小幅続伸で11月25日(115.35)以来、5週間ぶりの高値。114円10銭の節目上抜けに伴う短期上値目標115円近辺到達後の一服状態が継続。東京朝には114円90銭台での小動きから115円台へと再浮上、東京市場終盤から欧州時間にかけては上値トライ再開の様相となって115円20銭まで上昇。NY市場では失業保険申請件数の好結果にも上値は重く、米10年債利回りの低下基調にも115円割れは回避。115円近辺での小康状態は続き、次の展開は年明けに持ち越しか。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/30終値とチャート
2021年12月31日(金)時点の相場
国内金:7,259 円 12/24(金) ▲35(0.48%)
国内プラチナ:3,864 円 12/24(金) ▲17(0.44%)
NY金:1,814.1 ドル 12/30(木) ▲8.3(0.46%)
NYプラチナ:964.6 ドル 12/30(木) ▼5.4(0.56%)
ドル円:115.07 円 12/30(木) ▲0.09(0.08%)
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