更新日:2022年4月18日(月)
世界的にも数10年ぶりの高インフレ状態が続き、ウクライナ戦争長期化懸念で地政学リスクも高止まり、中国では新型コロナ感染拡大とゼロコロナ政策継続で景気も減速。黒田日銀は世界と米国に逆行する円安政策継続を宣言し、日本の貿易赤字もドル買い円売り材料に。
そんな背景から円安の流れはとまらず、NY金も高止まり状態となって国内金価格は過去最高値更新が止まらない状態に。
失速感を振り切っての高値更新が続く国内金価格において、10日前との価格差で相場の勢いを示すモメンタム指標は今朝時点で574。足下で急騰状態となってはいるものの、1ヵ月余り前に価格水準が8299円となった3月9日のモメンタムは612。価格水準が500円以上も急騰しているのに対してモメンタムが低下するが逆行状態となり、失速状態を示しています。
この傾向は8397円へと最高値を更新した3月25日も同様で、モメンタムは302。
通常なら反落の可能性が高まる状況を示唆する状態にもかかわらず、これを無視して価格水準が切り上がる異常な買い圧力が存在しているようです。
短中期的には今年安値となった1月31日の7244円から3月9日の8299円までの上昇値幅1055円を、押し目を形成した3月16日の7988円に加算するN計算値=9043円が次なる高値目安にも。
黒田日銀総裁は今朝の講演で「急速な円安はマイナス面が大きくなる」と円安牽制発言、これを受けて126円70銭台まで上昇していたドル円は一時126円20銭台まで急反落。
早速調整局面形成かとの思いもむなしく、格好の押し目形成に終わる可能性もありそうです。
18日の国内金価格は+83円、0.95%高となって10日続伸。10日続伸は昨年11月以来、5ヵ月ぶり。7営業日連続、今年18回めの過去最高値更新。3連休明けのNY金は時間外に1990ドル台へ、10ドル超の急騰で上値トライ。為替も先週末の1ドル=126円30銭台から126円70銭台へ、先週末高値を更新して20年ぶり高値圏での堅調スタート。国内金価格のRSIは過熱感を高めて85.9まで上昇も、今年10回目の最高値更新となって8299円まで上昇した3月9日時点での93.0を下回る逆行状態となって失速感を示す状態。調整目安として3月末からここまでの23.6%戻し(8705)程度はいつでも。
プラチナ価格は+81円、1.87%の大幅高で3日続伸。3月9日(4678)以来、1ヵ月ぶりの高値。NYプラチナが先週末の990ドル付近から週明け時間外には大台トライでスタート、これをクリアして1010ドルを試そうかという状態にも。3月末高値圏4350円近辺の短期上値目標に到達していた国内プラチナ価格もダブルボトム完成からの一段高となって4400円超えを達成。短期的には一服感も、短中期的にダブルボトムからの上値目標4600円程度までを試しに行く可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格4/18とチャート
2022年4月18日(月)時点の相場
国内金:8,843 円 4/18(月) ▲83(0.95%)
国内プラチナ:4,424 円 4/18(月) ▲81(1.87%)
NY金:1,974.9 ドル 4/14(木) ▼9.8(0.49%)
NYプラチナ:994.2 ドル 4/14(木) ▲4.6(0.46%)
ドル円:126.34 円 4/14(木) ▲0.46(0.37%)
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