更新日:2022年9月22日(木)
3月以降、5会合連続の利上げで直近3会合は連続で0.75%の大幅利上げ。次回11月会合でも0.75%利上げ、12月会合では0.50%利上げとなれば年末のFF金利は4.25-4.50%。中央値4.375%は6月FOMCでのドットチャート中央値3.375%からは1%の引き上げ。
ここまでの見通しは事前織り込み済、事実確認でドル売りに株高・金高の流れが強まる場面も。
2023年には3月に0.25%引き上げて4.50-4.75%。中央値4.625%がターミナルレート、今回の利上げフェーズの最終到達点との見通しも直前のフェドウォッチと同じ。
しかし、直前のフェドウォッチでは2023年後半から利下げ開始で2023年末のFF金利中央値は4.125%へ。
これに対して今回のドットチャートでは2023年末までターミナルレートを維持して2023年末FF金利中央値は4.625%。利下げフェーズは2024年から。
FOMCコンセンサスと市場コンセンサスの2023年末0.5%の差が、乱高下後のドル高・株安・金安の流れとなった格好にも。
しかし、長期金利予想を除き、四半期毎のFOMCでの年末FF金利予想は毎回大きく変動しており、今回のドットチャートも11月には、大きく様変わりしている可能性も高そうです。
21日のNY金相場は+4.6ドル、0.28%高で3日ぶりの反発。アジア時間の1670ドル台前半での小幅もみ合い推移から、ロンドン市場では1680ドル台へと水準を切り上げ。ロシア・プーチン大統領の「部分動員令」を受けてのリスク回避の流れはNY午前までで巻き戻し、FOMCへの警戒感が再燃となって元の水準へ。NY引け後のFOMC結果確認直後には1660ドル付近までの急落で反応も、すぐに切り返すと1690ドル台後半まで急反発。しかしパウエルFRB議長会見終了後には再び巻き戻し、1670ドル近辺へと軟調推移。今回の利上げ幅と年内見通しが想定どおりとなり、事実確認後の買い戻しの流れも来年以降のタカ派見通しで売り圧力再燃、という展開に。引き続き1650ドル台辺りまでの下値余地を残す状態となり、1680ドル台が抵抗水準、突破できれば1700ドル台回復へ。
NYプラチナは-6.8ドル、0.74%安で3日ぶりの反落。アジア時間の920ドル台からロンドン市場では930ドル台へ、リスク回避で上昇した金に追髄、高値では一時8月15日(966.0)以来1ヵ月ぶりとなる940ドル台まで上昇して失速。NY午後に920ドル割れへと反落するとNY引け後のFOMC直後の乱高下も限定的となり、910ドル割れへ。結果的に短期上値目標となっていた8月高値と9月安値の76.4%戻し(932.6)を達成後、一段高も一時的にとどまって上ヒゲを残しての上昇一服状態に。920ドル台が目先の上限となり、880ドルの下限までの範囲内で一定の調整も。90日移動平均線(904.8)から大台ライン近辺までがサポート候補にも。
ドル円は32銭のドル高円安、0.22%高で3日続伸。東京午後に144円まで上昇後、欧州序盤にはプーチン大統領の部分動員令報道を受けてリスク回避の円高で143円30銭台まで急落。その後はFOMCへの警戒感からドル高の流れとなって144円20銭台まで反発。FOMC結果発表直後には144円70銭近辺まで50銭ほどの急騰後に反落、パウエルFRBの議長会見を経ていったん材料出尽くしとなって143円40銭近辺まで急反落。その後は長期金利再上昇とともにドル高再開となり、今朝の東京市場では144円50銭台へ、ややドル高円安方向への流れで日銀の動向待ちへ。高値保合い上限144円60銭の節目をしっかり上抜けるようなら24年ぶり高値更新トライへの流れへ、147円60銭台が当面の上値目標に。上限を超えられない状態が続くようなら反落の展開となり、142円の下限トライへも。これを割れると8月安値と9月高値の38.2%戻し(139.41)近辺までが短期下値目安に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/21終値とチャート
22日の国内金価格は+29円、0.35%の反発。わずかに上昇する90日移動平均線(8448)上抜け再トライにも失敗。FOMCでは年内見通しは予想どおり、来年以降の見通しが想定よりもややタカ派となってドル高・株安、金安の流れも現時点では方向感は反発し切れず。この後、日銀の緩和継続で円安圧力が強まるようなら反発基調優勢へも。90日線を突破して小幅保合い上限8450円超へと抜け出せば8500円台回復トライへ。逆に保合い下限8400円割れへと反落なら軟調局面再開、8月中旬安値8320円近辺までが下値目安に。
週間ベースでは+55円、0.66%の反発。
プラチナ価格は-85円、1.85%安で3日ぶりの反落。3ヵ月ぶり高値から9月16日(4476)以来1週間ぶり安値へと大幅に巻き戻し。2021年2月高値(4798)、もしくは2013年2月高値(5445)を起点とする中長期三角保合い上限ライン付近で上値を押さえられ、今年2月以降の中期主要レンジ上限4500円付近へと押し戻された格好にも。4470円が目先の下値サポート、割れると4400円割れトライへ、4380円程度までが短期下値目安に。
週間ベースでは+42円、0.84%高で3週続伸。
※参考:金プラチナ国内価格9/22とチャート
2022年9月22日(木)時点の相場
国内金:8,432 円 9/22(木) ▲29(0.35%)
国内プラチナ:4,518 円 9/22(木) ▼85(1.85%)
NY金:1,675.7 ドル 9/21(水) ▲4.6(0.28%)
NYプラチナ:916.0 ドル 9/21(水) ▼6.8(0.74%)
ドル円:144.05 円 9/21(水) ▲0.32(0.22%)
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