更新日:2023年1月14日(土)
2023年も年初から大荒れのドル円。
今年、1日当りの変動値幅が1円を下回ったのは年初の2日と11日のみ。12-13日は3円60銭超、2円弱とボラティリティは再拡大。その結果、今年ここまでの1日当りの変動値幅は年間平均で1.91円。年間でこの水準を維持することはありえないものの、現時点では2022年平均1.38円、2008年平均の1.41円を大きく上回り、近年最大。
月間平均でも1.91円は2022年12月と並び、2008年10月の2.64円、2022年11月の2.11円、2020年3月の1.95円に次ぐ高水準。少なくとも2005年以降では4番めタイの大荒れ状態。
リーマンショック(2008/10)、ドル円ピークアウト後のCPI鈍化で急落した逆CPIショック(2022/11)、コロナショック(2020/3)などに次ぎ、バーナンキショック(2013/6)を上回る大荒れの月に。ブレグジット(2016/6)やトランプ大統領当選(2016/11)、就任(2017/1)時などでの急変動月も上回る状態。
なお、ドル高円安が急速に進行した昨年夏以降にボラティリティが急拡大し、10月の150円超でピークアウト後、ドル安円高局面に入った11月にボラティリティはさらに急拡大、その後もドル安円高が急速に進行する12月、そして1月序盤まで高ボラティリティが続く状態。
ショック時や急落局面形成時にボラティリティが急拡大してきたドル円も、いずれは下げ止まることが予想されます。
そのボトムアウト確認においては、一定のボラティリティ低下も目安の一つとなりそうです。
13日のNY金相場は+22.9ドル、1.21%高で3日続伸。昨年4月22日(1934.3)以来、ほぼ9ヵ月ぶりの高値。1900ドルの大台維持をかけた攻防となった時間外は1895ドルの安値から1910ドル近辺までのレンジで上下動。NY市場ではドル安の流れにサポートされて1900ドル付近から1910ドル台へ、ミシガン大の1年先インフレ期待が4.0%と予想以上に低下、1年9ヵ月ぶり低水準となったことも追い風となりNY午後にかけて1920ドル台へと一段高。高止まり状態で週末を迎え、日足レベルでは過熱感とともに反落警戒感も高まるところ。目先は1900ドルの大台ラインがサポートとなるかどうか。
週間ベースでは+52.0ドル、2.78%高で4週続伸。4週続伸は8月以来、5ヵ月ぶり。
NYプラチナは-11.8ドル、1.09%安で前日の横ばい推移を挟んで4日続落。1080ドルを挟んでの小幅保ち合いとなった時間外、ロンドン序盤につけた高値も1086ドルまで。徐々に上値を切り下げる形となって反落するとNY朝にかけて一時1060ドル割れへと下落。下値も日々切り下げる形となり、今年最安値を更新後にはNY引けにかけて1070ドル台へと反発。右肩上がりの20日移動平均線(1050.8)も意識され、1060ドル台の節目ではサポートされた状態も、これを維持できなくなれば1040ドル程度までの下値余地拡大も。
週間ベースでは-31.8ドル、2.88%安で4週ぶりの反落。
ドル円は147銭のドル安円高、1.14%の大幅続落。昨年5月30日(127.60)以来、7ヵ月半ぶりの安値。前日NY終値水準129円30銭台から、東京市場スタート直後には一時128円60銭台まで急落。国内10年債利回りが上限0.50%を一時上抜けたことで円高圧力が急速に強まり、日銀のYCC再修正観測がくすぶる状態にも。東京市場では129円台へと持ち直しも欧州時間にかけては軟調推移、128円10銭台まで水準を切り下げ、NY朝には128円80銭台まで反発して戻り売り。日銀の軌道修正への警戒感に伴う円高圧力に加え、ミシガン大の1年インフレ期待低下に伴うドル安圧力とで128円割れ、NY午後には一時127円40銭台まで下落。短期的には過熱感も高まる状況ながら、18日の日銀会合までは不安定な状態継続も。昨年5月安値126円30銭台までが目先の下値警戒水準。
週間ベースでは-4.28円、3.24%の反落。昨年11月7日からの週(-7.89円、5.38%)、28日からの週(-4.85円、3.48%)に続き、2016年8月以降の6年半では3番めの大幅下落。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/13終値とチャート
2023年1月14日(土)時点の相場
国内金:8,595 円 1/13(金) ▼71(0.82%)
国内プラチナ:4,811 円 1/13(金) ▼89(1.82%)
NY金:1,921.7 ドル 1/13(金) ▲22.9(1.21%)
NYプラチナ:1,072.5 ドル 1/13(金) ▼11.8(1.09%)
ドル円:127.86 円 1/13(金) ▼1.47(1.14%)
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