更新日:2023年3月4日(土)
予想外の好結果が頻発する米国の経済指標。2月ISM非製造業景況指数も好結果。市場予想の54.5を上回る55.1となり、1月の55.2からはわずかに-0.1ポイント。12月に節目割れとなる49.2への急落後の急回復水準をほぼ維持する格好に。
製造業景況指数が4ヵ月連続の節目50割れながら、2月は47.7と1月からは+0.3と反発したのと同様に、低下傾向が続くなかでも下げ渋る状態。
新規受注が12月の節目50割れから1月に60台、2月には62.6へと続伸で急回復。1年3ヵ月ぶり高水準となり、需要の強さが総合指数を下支え。
価格指数は65.6となって4ヵ月続落で2年1ヵ月ぶり低水準。ピークとなった80台からは大幅低下も、相対的には依然高水準。昨年秋以降に急低下し、年末の40割れから2月に50台へと急反発した製造業の価格指数を大きく上回る水準での推移。インフレ警戒感再燃となった製造業に対し、非製造業でのインフレ懸念は依然高止まり。
雇用指数も54.0となって12月の50割れからは続伸となって11ヵ月ぶりの高水準。こちらは製造業が49.1と3ヵ月ぶりに50割れとなったのとはやや対照的。
非製造業では雇用の好調ぶりも示され、次週の雇用統計に向けて若干の警戒感も。
3日のNY金は+14.1ドル、0.77%の反発で2月14日(1865.4)以来、半月ぶりの高値。米10年債利回りが4ヵ月ぶり高水準、4.06%台から反落の流れとなったアジア時間からロンドン市場にかけては堅調推移。1840ドル付近からの上昇は節目となる1850ドル台半ばでいったん上値を押さえられて反落。NY市場では米2月ISM非製造業景況指数の上振れを受けて1840ドル台半ばへと小幅に急反落、ただし長期金利上昇とドル高の流れも限定的となったこともあり、NY午後には再び1850ドル台の節目トライ。NY引け後にはこれを突破して1860ドル台へと一段高。日足レベルでも米長期金利上昇とドル高の流れが一服となったタイミングでの節目上抜けとなり、もう一段の上値トライも進行しやすい状況に、当面の上値余地は1880ドル付近まで。
週間ベースでは+37.5ドル、2.06%高となって5週ぶりの反発。52週移動平均線(1812.9)にサポートされての反発。
NYプラチナは+16.2ドル、1.68%高で5日続伸。2月8日(987.2)以来、3週間ぶり高値圏での堅調推移。5日続伸は昨年9月以来、半年ぶり。時間外序盤の960ドル台半ばがこの日の安値となり、ロンドン市場で970ドル台へ、NY市場では980ドル台まで上昇後に970ドル割れへと反落もNY午後には切り返し、NY引け後には980ドル台へ。高値では980ドル台後半まで上昇し、950ドル台の節目上抜けに伴う短期上値目標990ドル近辺にほぼ到達。一服感も生じやすいタイミングながら、NY金が一段高へと向かい、これに追随する展開となれば1000ドルの大台突破と90日移動平均線(1004.2)回復トライの可能性も。
週間ベースでは+71.5ドル、7.88%の大幅高で8週ぶりの反発。11月以来、3ヵ月半ぶりの急騰で52週移動平均線(955.0)も上抜け。
ドル円は91銭のドル安円高、0.67%安となって4日ぶりの反落。2月23日(134.70)以来、1週間ぶりの安値。東京朝の136円70銭台が高値となり、136円台半ばでの小幅揉み合いとなった東京市場終了後には軟調推移。欧州時間には136円台前半へ、NY朝には136円割れ、135円80銭近辺で折り返すとISM非製造業景況指数の好結果を受けて136円40銭台まで反発。しかしNY終盤にかけては調整再開となって135円80銭近辺へ。米10年債利回りにも連動する形でようやく一定の調整という格好にも。目先は134円台後半から137円手前までを主要レンジにもう少しの調整余地も。レンジ下限を割り込むようだと133円台半ばまでの下値余地拡大も。逆に137円超へと切り返す展開となれば138円付近までの一段高も。
週間では-65銭、0.48%安で7週ぶりの反落。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/3終値とチャート
2023年3月4日(土)時点の相場
国内金:8,825 円 3/3(金) ▲51(0.58%)
国内プラチナ:4,580 円 3/3(金) ▲61(1.35%)
NY金:1,854.6 ドル 3/3(金) ▲14.1(0.77%)
NYプラチナ:979.4 ドル 3/3(金) ▲16.2(1.68%)
ドル円:135.84 円 3/3(金) ▼0.91(0.67%)
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