更新日:2023年5月24日(水)
ユーロ圏は5ヵ月連続、米国は4ヵ月連続で節目50超での推移が続き、総合PMIは米欧ともに回復基調が継続。ただし5月速報ではユーロ圏がやや減速、猛追してきた米国がこれをかわして米欧形成逆転。
ユーロ圏の総合PMIは5月速報値で53.3。市場予想の53.5をわずかに下回って2月(52.0)以来、3ヵ月ぶりの低水準。11ヵ月ぶり高水準となっていた4月の54.1からも低下。低下は7ヵ月ぶり。
これに対して米国総合PMIは5月速報で54.5。4月の53.4からは+1.1で5ヵ月続伸、昨年4月(56.0)以来、13ヵ月ぶりの高水準。
米欧ともにサービス業が牽引役。
ユーロ圏サービス業PMIは5月速報で55.9。5ヵ月連続50超も、1年ぶり高水準の4月(56.2)からは低下、低下は6ヵ月ぶり。
米サービス業PMIは55.1。水準こそユーロ圏を下回るものの、4月(53.6)からは1.5ポイント上昇し、5ヵ月続伸で13ヵ月ぶりの高水準。
サービス業PMIの推移がそのまま総合PMIにも反映され、ユーロ圏サービス業PMIの失速が総合PMIでの米欧逆転につながった様子。
米欧ともに製造業は低調。
米製造業PMIは5月速報で48.5。4月の50.2からは-1.7の反落で2ヵ月ぶりの節目50割れ、3ヵ月ぶりの低水準。
ユーロ圏製造業PMIは44.6。4月の45.8からは-1.2、4ヵ月続落で11ヵ月連続の節目50割れ。2020年5月(39.4)以来、3年ぶりの低水準。
低下基調が続くユーロ圏製造業PMIの縮小基調が総合PMIの拡大鈍化につながり、米国の猛追を許した格好にも。
なお、ユーロ圏製造業PMIの低下基調はドイツの低下基調がそのまま反映されたような状況に。中国の回復遅延の影響なども想定されるものの、ユーロ圏の製造業はここまで悪化の一途となっています。
23日のNY金は-2.7ドル、0.14%の小幅続落。1970ドル台半ばから時間外をスタートして軟調推移、米10年債利回り上昇とドル高の流れに連れてロンドン市場では1950ドル台半ばまで下落。前日に続きミネアポリス連銀カシュカリ総裁のタカ派発言「インフレ高止まりなら追加利上げ」などが重石となったものの、先週安値圏で下げ渋るとNY市場では米10年債利回り低下とドル高一服にも連れて買い戻し。NY午後に1970ドル台を回復するとNY引け後には1980ドルにワンタッチ。下ヒゲ十字線を形成して下値サポート1950ドルでの底堅さを確認し、1980ドル台では上値の重さも。これが目先のレジスタンスとなり、突破できれば2000ドルの大台回復へ。堅めのサポート1950ドルが崩れるようだと調整局面再加速となって1900ドルの大台付近が意識される可能性も。
NYプラチナは-19.7ドル、1.83%安で3日ぶりの反落で5月4日(1050.3)以来、3週間ぶりの安値。アジア時間には1070ドル台半ばでの小幅揉み合い推移、高値では1080ドルに届かず失速すると戻り売り、ロンドン市場では1060ドル台へ、NY午後には1060ドル割れ。NY引け後には1060ドル回復トライの動きも、保ち合い下限1050ドル台維持をかけた攻防状態。これを維持できなくなれば大きく崩れる可能性も、短期下値目安は1000ドルの大台割れへ。上方向には20日移動平均線(1080.0)も重なる抵抗水準1080ドルを突破できれば今年高値圏再トライへ、1140ドル台が短期上値目標に。
ドル円は前日から変わらず1ドル=138円60銭付近での横ばい推移。東京時間には前日高値を超えて138円80銭台まで上昇後、欧州時間にかけては軟調推移となって138円20銭台へ。これが安値となってNY市場ではミネアポリス連銀カシュカリ総裁のタカ派発言などにもサポートされ、一時138円90銭台まで上昇。昨年11月30日(139.89)以来、ほぼ半年ぶりの高値をつけた後は失速、振幅幅を徐々に縮小し、NY終盤にかけては136円半ばへ。今年高値圏での小幅保ち合いを維持する形となり、138円80銭超へとしっかり抜け出すことができれば139円台後半までを目安に一段高の展開へ。137円90銭割れへ、保ち合い崩れとなれば3月安値(129.64)から5月高値(138.91)までの23.6%戻し(136.72)近辺までが短期調整目安に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/23終値とチャート
24日の国内金価格は+27円、0.28%高で3日続伸。5月16日(9638)以来1週間ぶり高値圏での推移が続き、9600円の節目上抜けに伴う短期上値目標9700円を目指す流れがゆっくりと進行し始めた様子。依然として勢いには欠けるものの、上昇に転じた9日移動平均線(9586)にサポートされる状態が続けば、徐々に強気相場へと流れが強まることにも。
プラチナ価格は-44円、0.86%安となって3日ぶりの反落。5120円台の節目上抜けに伴う一段高で今年高値更新へと向かう可能性もあった流れは早々に巻き戻し。調整の流れからは抜け出し切れず、失速感も払拭し切れず。5月高値(5197)と4月高値(5175)と合わせて三尊天井形成への警戒感も。3つめの天井となりうる5130円の節目を上抜けできれば高値更新再トライへ、5230円程度までが短期上値目標に。失速状態が続いて5040円台のサポートを割れると一段安へ、5000円の大台を割れて4900円付近までが意識される可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格5/24とチャート
2023年5月24日(水)時点の相場
国内金:9,629 円 5/24(水) ▲27(0.28%)
国内プラチナ:5,084 円 5/24(水) ▼44(0.86%)
NY金:1,974.5 ドル 5/23(火) ▼2.7(0.14%)
NYプラチナ:1,057.6 ドル 5/23(火) ▼19.7(1.83%)
ドル円:138.59 円 5/23(火) +-0.00(0.00%)
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