更新日:2023年9月6日(水)
ユーロ圏の景気低迷がユーロ安の一因となってドル高をサポートする状況となっています。
ユーロ圏の8月総合PMIは46.7。速報(47.0)からは下方改定され、3ヵ月連続の節目50割れ、4ヵ月続落で2年9ヵ月ぶりの低水準。
サービス業PMIが47.9となって8ヵ月ぶりに節目50割れとなったことが低迷を牽引。
サービス業PMIとしては2年半ぶりの低水準。国別ではドイツが47.3となり、前月から-5.0ポイントの急低下で8ヵ月ぶりの節目50割れ。
フランスも46.0となり、3ヵ月連続の節目50割れ、4ヵ月続落で2年半ぶりの低水準。
8月はドイツのサービス業も急低下となり、先行して低迷が続くフランスを猛追。
独仏の両輪でユーロ圏のサービス業失速を牽引。なお、イタリアも49.8となって8ヵ月ぶりの50割れでビッグ2に追随。
サービス業の急減速に伴い総合PMIも低調。
ドイツ:44.6=2ヵ月連続節目50割れ、4ヵ月続落で3年3ヵ月ぶり低水準。
フランス:46.0=3ヵ月連続50割れ、5ヵ月続落で2年9ヵ月ぶり低水準。
イタリア:48.2=3ヵ月連続50割れ、4ヵ月続落で10ヵ月ぶり低水準。
スペイン:48.6=8ヵ月ぶり50割れ、5ヵ月続落で10ヵ月ぶり低水準。
アイルランド:52.6=8ヵ月ぶり低水準となった7月(50.0)から+2.6、4ヵ月ぶりの反発で4ヵ月ぶり高水準。9ヵ月連続50以上。
ドイツは前月比-3.9ポイントで1年11ヵ月ぶりの急低下、スペインの-3.1は1年5ヵ月ぶりの急低下。
総合PMIとしては経済規模の大きい順に景気低迷の度合いも大きくなり、回復の見込みも見えない厳しい状況が続いているようです。
3連休明け、5日のNY金は-14.5ドル、0.74%の反落で8月28日(1946.8)以来、1週間ぶりの安値。連休前の上ヒゲ十字線の流れを継承する格好となり、週明け時間外に1970ドル台前半へと小幅に上昇したのが高値となって戻り売り。5日のアジア時間には1960ドル台、ロンドン序盤には1960ドル割れ。米長期金利上昇とドル高の流れに連れての軟調推移は、ウォラーFRB理事の金利据え置き支持などハト派発言を受けてNY朝に一服。しかし巻き戻し局面は1960ドル近辺で跳ね返され、NY午後には1950ドル付近へと押し戻されて小康状態に。右肩上がりの9日移動平均線(1956.2)を割れて反発局面は失速状態へ、それでもわずかに軟調推移の20日移動平均線(1945.0)を維持できれば、下げ渋る展開にも。1930ドル台の節目を割り込んでしまうと下値トライへ、8月安値(1913.6)更新と1900ドルの大台付近までが下値目安に。
NYプラチナは-35.2ドル、3.63%安となって4日続落。下げ幅としては今年の絶対値平均13.2ドルの2.7倍、今年4番めの急落で8月22日(925.5)以来、2週間ぶりの安値。金と同様に週末の上ヒゲが示唆した上値の重さを反映、週明け時間外での高値970ドル台前半から軟調推移、5日のアジア時間には960ドル割れ、ロンドン市場で950ドルを割れると一段安。NY午後には940ドルを割り込んで930ドル台前半でようやく下げ渋りの兆しにも。8月安値(882.6)から9月高値(995.0)の半値戻し(938.8)を達成し、20日移動平均線(930.7)から61.8%戻し(925.5)近辺まででサポートされるかどうか。されないようだと76.4%戻し(909.1)近辺までが意識される可能性も。
ドル円は123銭のドル高円安、0.84%高で3日続伸。昨年11月3日(148.28)以来、10ヵ月ぶりの高値。雇用統計後のドル高円安の流れが再開、東京朝の146円40銭付近が安値となり、午後には146円台後半へ、東京市場終了後には147円トライ。欧州時間序盤に147円ラインを突破するとNY朝には147円台半ばへ。ウォラーFRB理事のハト派発言を受けて反落となった場面でも147円付近で下げ渋って押し目買い、NY午後には147円70銭台、高値では80銭近辺まで上昇。高値保合い崩れへと失速の可能性もあった状態から、雇用統計をきっかけに流れが反転へと向かい始めた格好にもなり、米10年債利回り上昇に連れての堅調推移はもう少し続く可能性も。146円30銭の節目上抜けに伴う短期上値目標149円近辺まで、もう少しの上昇余地も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/5終値とチャート
6日の国内金価格は+6円、0.06%高で3日続伸。4日ぶりで今年25回めの過去最高値更新。NY金の調整を円安でカバー、堅調局面延長の動きとなっての一段高。高値保合い形成への可能性もあった状態から9990円超へとわずかに抜け出す形となり、短期的にはもう一段の上値トライへ、10050円程度までの上昇余地も。当面の下値サポートは9日移動平均線も上昇してきた9930円、これを割れると調整へ、7月安値(9499)からこの日の最高値までの23.6%戻し(9875)、9870円近辺までが短期下値目安。
プラチナ価格は-61円、1.26%安で4日続落。8月25日(4768)以来、2週間ぶりの安値。9日移動平均線(4872)割れで加速してしまった感もあり、8月安値(4461)から高値(4965)の23.6%戻し(4846)も突き抜けて90日移動平均線(4790)との攻防状態に。90日線も割り込むようだと短中期トレンドにも暗雲、半値戻し(4713)から21日移動平均線(4702)、4700円の大台近辺が次の下値サポート候補に。
※参考:金プラチナ国内価格9/6とチャート
2023年9月6日(水)時点の相場
国内金:9,991 円 9/6(水) ▲6(0.06%)
国内プラチナ:4,792 円 9/6(水) ▼61(1.26%)
NY金:1,952.6 ドル 9/5(火) ▼14.5(0.74%)
NYプラチナ:933.5 ドル 9/5(火) ▼35.2(3.63%)
ドル円:147.71 円 9/5(火) ▲1.23(0.84%)
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