更新日:2024年10月31日(木)
ユーロ圏の景況感は予想外に低調。
欧州委員会が発表した10月の景況感指数は95.6。市場予想の96.3を下回り、9月からは-0.7ポイントで続落。2月(95.5)以来、8ヵ月ぶりの低水準。
雇用期待指数は99.2で3ヵ月ぶり低水準、5ヵ月連続節目100割れ。主要4ヵ国全て低調、なかでもドイツが92.5で4年3ヵ月ぶり低水準。
業種別では製造業が-13.0で続落、1年8ヵ月連続マイナス圏推移で4年3ヵ月ぶりの低水準。サービス業は7.1で8ヵ月ぶり高水準となった9月から変わらす。
国別の景況感指数では、牽引役となってきた上位の主要国がいずれも低調。
<主要4ヵ国>
スペイン:102.4=2年7ヵ月ぶり高水準となった9月から-4.8、5ヵ月ぶりの低下で4ヵ月ぶり低水準。-4.8は2年3ヵ月ぶりの急低下。
イタリア:99.5=2ヵ月ぶりの低水準で節目100割れ。8ヵ月で2番めの低水準。
フランス:93.6=前月から-4.7の急低下で1年2ヵ月ぶり低水準。7ヵ月連続100割れ。
ドイツ:90.2=半年ぶり低水準となった9月から+0.8、2ヵ月ぶり高水準。2年4ヵ月連続100割れ。
<節目100超の好調国>
ギリシャ:107.0=前月から-3.2の反落で2ヵ月ぶり低水準。24ヵ月連続100超。
クロアチア:106.0=-1.2の続落で3ヵ月ぶり低水準。3年半連続100超。
ポルトガル:105.9=+1.7の続伸で2年4ヵ月ぶり高水準。9ヵ月連続100超。
キプロス:105.8=+0.3で横ばいを含めて7ヵ月連続上昇。2年2ヵ月連続100超。
リトアニア:103.0=+1.4で3ヵ月続伸、2年8ヵ月ぶり高水準。3ヵ月連続100超。
マルタ:102.8=3年10ヵ月ぶり低水準となった9月から+16.3の急反発。10ヵ月ぶりの100超。
<ワースト3>
エストニア:84.5=-1.0の反落で4ヵ月ぶり低水準。2年7ヵ月連続100割れ。
オーストリア:87.4=9ヵ月ぶり低水準の9月から+1.2、5ヵ月ぶりの反発で5ヵ月ぶりの高水準。2年4ヵ月連続100割れ。
フィンランド:90.4=+2.4の反発で2年3ヵ月ぶり高水準。2年5ヵ月連続100割れ。
前月から上昇したのは調査対象19ヵ国中8ヵ国。3ヵ月ぶり低水準で直近8ヵ月では最低タイ。
30日のNY金は+19.7ドル、0.71%高となって5日続伸。2日連続、今年46回めの最高値更新。5日続伸は先週に続いて10月2度め、今年6度め。10月後半の12営業日中、11日上昇し、6回の最高値更新。アジア時間に2780ドル台から堅調推移、前日高値を超えて最高値を更新、2790ドル台へと水準を切り上げると高値では2800ドルにワンタッチ。いったん上値を押さえられる形で失速もロンドン市場では2790ドル台での保ち合い、NY市場では10月ADP雇用が大幅増、第3四半期GDP速報は予想を下回り、個人消費は予想以上に好調など強弱混在の米指標結果に乱高下。2800ドル手前まで反発後には2780ドル付近までの反落でこの日の安値をつけ、ドル高の巻き戻しとなったNY午後には2800ドル再トライ。最高値更新も2801.8ドルまでにとどまり、大台超えではまだ売り圧力も強まる様子も。短期上値目標2780ドル到達後の次の目標2800ドルの大台にも雇用統計前に到達してしまったことで、週末には大幅調整か、一段高も。調整方向には2720ドルが当面の下値サポート、割れると2700ドルへ。一段高へと向かえば2850ドルが意識される展開にも。
NYプラチナは-37.6ドル、3.55%安で5日ぶりの反落。今年の絶対値平均騰落率1.40%の2.5倍、今年3番めの急落で10月21日(1016.8)以来、10日ぶりの安値。アジア時間には前日高値をわずかに上回り、5ヵ月ぶり高値となる1060ドル台半ばまで上昇して失速。1050ドルの節目上抜けに伴う短期上値目標1060ドル台到達による達成感、前日時点で82.7%まで急騰したRSIの過熱感、2020年代の長期三角保合い上抜けトライに対する売り圧力などから急反落。ロンドン市場にかけて1050ドル割れ、NY朝には1030ドル割れ、安値では一時1020ドル割れ。NY引け後にも1020ドル割れを試す展開に。3週間ぶりに9日移動平均線(1034.5)を割り込んで上昇トレンドは崩れ、このまま1020ドルの節目も割り込めば1000ドル近辺までを短期目安に一段安トライへ。
ドル円は+4銭、0.03%の小幅高で4日続伸。7月29日(154.03)以来、3ヵ月ぶり高値水準で高止まり。東京時間から欧州時間序盤までは153円台前半での保ち合い推移、欧州時間には152円70銭台の安値をつけながらも153円割れでは下げ渋り、NY朝にはADP雇用の大幅上振れを受けて153円50銭付近まで急騰。しかし7-9月期GDPの下振れや個人消費とPCEのの上振れなど強弱混在の指標結果に153円を挟んで乱高下。それでもNY午後には米10年債利回り上昇局面にも連れて153円30銭近辺へと持ち直し。短期上値目標153円台後半到達後の一服状態が続き、上昇トレンド一服からの調整も入りやすい状況ながら、イベント的には動きにくい状況が継続。ドル高再加速なら154円半ば辺りまでの一段高も、下方向には152円近辺までの調整は入りやすい状況か。151円80銭の節目から200日線(151.50)のサポート帯を割れると150円台半ば辺りまでの一段安も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/29終値とチャート
31日の国内金価格は+58円、0.39%高で5日続伸。4日連続、今年44回めの過去最高値更新。5日続伸は1週間ぶりで10月は2回め、今年7回め。10月10日以降の15営業日中、14日上昇し、11回の最高値更新。RSIは4年10ヵ月ぶり高水準でほぼ限界水準となる98.7%で横ばい推移。今年の絶対値平均騰落率0.70%の現状水準換算値幅は105円、平均的な値動きで予想される水準は14920円近辺から15130円近辺まで。
月間ベースでは+1663円、12.45%の大幅続伸。2009年2月(+383円、14.20%)以来、15年8ヵ月ぶりの急騰。当時の月末価格は3080円、現在4.88倍。
プラチナ価格は-229円、4.10%の大幅安で4日ぶりの反落。3ヵ月半ぶり高値から10月22日(5263)以来、1週間ぶり安値へと急反落。騰落率では今年の絶対値平均1.24%の3.3倍、今年最大の下落で2022年9月26日(-191円、4.23%)以来、2年1ヵ月ぶりの急落。RSIが88.0%まで高騰した過熱感と、5月高値を起点に上値を切り下げてきた中期レジスタンスライン上抜け後の急騰局面の巻き戻し圧力に屈した格好。3週間ぶりに9日移動平均線(5406)を下抜けて短期上昇トレンドは崩れ、5400円の節目割れに伴う短期下値目安5340円近辺まで、もう少しの下げ余地も。
金との価格差は9668円、4日連続で過去最大を更新。金価格はプラチナ価格の2.8倍。
月間ベースでは+394円、7.94%の続伸。5月(+456円、8.82%)以来5ヵ月ぶりで今年2番めの大幅高。
※参考:金プラチナ国内価格10/30とチャート
2024年10月31日(木)時点の相場
国内金:15,025 円 10/31(木) ▲58(0.39%)
国内プラチナ:5,357 円 10/31(木) ▼229(4.10%)
NY金:2,800.8 ドル 10/30(水) ▲19.7(0.71%)
NYプラチナ:1,021.7 ドル 10/30(水) ▼37.6(3.55%)
ドル円:153.40 円 10/30(水) ▲0.04(0.03%)
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