更新日:2025年1月16日(木)
米12月消費者物価指数では、コアCPIが予想外に鈍化したことで追加利下げ観測再燃。
CPIは前年比+2.89%。市場予想の+2.9%にほぼ一致、前月からは+0.14%で3ヵ月続伸、5ヵ月ぶりの高水準。3年7ヵ月ぶり低水準となった9月の+2.44%が底値となった可能性。
コアCPIは前年比+3.24%。市場予想の+3.3%を下回り、11月からも-0.08%、小幅に続落で4ヵ月ぶりの低水準。3年8ヵ月で3番めの低水準。13ヵ月連続3%台、7ヵ月連続3.2%前後で下げ渋り。3年3ヵ月ぶり低水準となった7月の+3.17%が直近最低。
セクタ別では、ウェイト61%で最大、最も高水準のサービス価格が前年比+4.4%。続落で2年10ヵ月ぶり低水準。
ウェイト18%で2番めのモノの価格は前年比-0.5%。12ヵ月連続前年割れも10ヵ月ぶりの高水準。
食品が+2.5%で11ヵ月ぶり高水準。エネルギーは-0.5%で5ヵ月ぶり高水準。
サービス価格以外は伸び率上昇。
項目別では、帰属家賃が+4.8%。続落で2年8ヵ月ぶり低水準。賃貸住宅は+4.3%。5ヵ月続落で2年10ヵ月ぶり低水準。
クリーブランド連銀のメディアンCPIは前年比+3.85%。11月から-0.04%の小幅続落で3年ぶりの低水準。
16%トリム平均CPIは前年比+3.20%。前月から-0.03%、3ヵ月ぶりの反落で3ヵ月ぶり低水準。3年5ヵ月で2番めの低水準。
アトランタ連銀のスティッキーCPIは前年比+3.71%。前月から-0.12%で9ヵ月続落、3年ぶりの低水準。
サービス価格と住宅関連価格は依然高水準ながら、伸び率は鈍化基調が続き、コアCPIも鈍化。
15日のNY金は+35.5ドル、1.32%大幅続伸で12月11日(2756.7)以来、5週間ぶりの高値。アジア時間序盤に2680ドル台半ばの安値をつけて堅調推移、ロンドン市場で2700ドルの大台を回復するとNY朝には米12月コアCPIが予想を下回ったことを受けて米10年債利回り低下とドル安の流れで2720ドル付近まで急騰。その後はドル安の巻き戻しにも連れて2700ドル近辺までの下押しも、NY午後には2710ドル台へと反発、利下げ観測再燃を好感する形でNY引け後には2720ドル台へと一段高。このまま2720ドルの節目超えを維持できれば堅調局面継続へ、短期的には2740ドル付近までを目安に上値を伸ばす可能性。当面の下値サポートは2670ドル、割れると2650ドル近辺へ。
NYプラチナは-3.9ドル、0.41%安で3日続落。1月6日(942.8)以来、10日ぶりの安値。940ドル台後半での小動きとなってアジア時間を通過、ロンドン市場で950ドル台へ、NY朝にはCPI後のNY金の上下動に追随する格好となり、950ドル台後半の高値をつけて反落すると940ドル付近の安値をつけて下げ渋り。NY引けにかけては940ドル台半ばを回復し、940ドルの節目を維持。目先、これを維持できなくなれば年末安値(907.4)圏再トライへ、900ドルの大台近辺までが短期下値目安に。
ドル円は-149銭、0.94%の反落で12月20日(156.45)以来、4週間ぶりの安値。東京朝の158円10銭手前が高値となって軟調推移、昼過ぎまでは157円90銭近辺で下げ渋ったものの、植田日銀総裁の「来週の会合で利上げの判断」発言を受けて円高の流れが加速。157円20銭台まで下落して東京市場終了後には156円70銭台へと一段安。157円付近へと下げ渋ったNY朝にはCPIの結果を受けて156円半ばへと50銭程の急落で反応、安値では一時156円割れを試してNY午後には156円半ばを回復。コアCPIの伸び率鈍化を受けてFRBの利下げ観測と日銀利上げへの警戒感も再燃し、短期的にはドル安円高圧力が優勢に。157円50銭の節目割れに伴う短期下値目安155円半ばまで、もう少しの下げ余地。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/15終値とチャート
16日の国内金価格は-18円、0.12%の反落。右肩上がりの9日移動平均線(14724)とその下に続く21-90日線とで構成する強気のパーフェクトオーダーに支えられての堅調局面に一服の兆しも。このまま失速状態が続くようなら14840円を上限に14740円までのレンジで高値保ち合い形成へ。14740円も維持できないようなら保ち合い崩れで一段安、14650円程度までが短期調整目安に。あらためて上限突破へと向かえば14900円の大台回復を目指す流れ再加速。
プラチナ価格は-29円、0.57%安で3日続落。12月23日(5076)以来、3週間ぶりの安値。9日移動平均線(5173)を下抜けてトレンドが崩れ、巻き戻しとなった流れは止まらず、5120円の節目維持にも失敗。堅調を維持する90日移動平均線(5047)にサポートされなければ、節目割れに伴う短期下値目安5030円近辺を目指す流れへ。
※参考:金プラチナ国内価格1/16とチャート
2025年1月16日(木)時点の相場
国内金:14,813 円 1/16(木) ▼18(0.12%)
国内プラチナ:5,102 円 1/16(木) ▼29(0.57%)
NY金:2,717.8 ドル 1/15(水) ▲35.5(1.32%)
NYプラチナ:945.5 ドル 1/15(水) ▼3.9(0.41%)
ドル円:156.47 円 1/15(水) ▼1.49(0.94%)
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