更新日：2025年3月17日(月)
日米その他、中央銀行の金融政策会合が続く週、日本とブラジルは利上げフェーズ、ロシアは利上げ一服、インフレ対策や自国通貨安防衛の為に利上げを余儀なくされる新興国以外では利下げフェーズが進行中。それでも今回は据え置き予想が主流、今後の見通しによって為替変動が左右されやすい週に。しかし過去実績を見る限り、中銀の見通し自体も不確実性が高く、短期的な流れはいずれ軌道修正されることもしばしば。
不確実性が高まるトランプ政策、とりわけ関税政策に振り回される市場にとって、中銀政策見通しという追加の不確実性要素が加わることにも。期待外れが続く米経済指標結果も併せ、ネガティブ・サプライズ・リスクが金価格を下支えする状況もしばらく続きそうな様子にも。
さらに、過去最大に積みあがった円買いポジションの巻き戻しが急速に進むような事態となれば、国内金価格も再び過去最高値更新フェーズ入り、となる可能性も。
週末の3000ドルから2990ドル付近まで小幅に反落して折り返したNY金は週明け時間外に大台再トライ。NYプラチナは1010ドル割れで下げ渋って1010ドル台前半へと反発。ドル円は週末の148円60銭近辺を挟んで上下動、148円40銭台から80銭台までのレンジで保ち合いとなって週明けをスタート。
17日の国内金価格は先週末から+75円、0.48％高で4営業日続伸。2月20日（15601）以来、ほぼ1ヵ月ぶりの高値。最高値（15739）から3月安値（14881）の76.4％戻し（15537）も達成してさらに一段高。短期トレンドは4日続伸でようやく好転、RSIは51.5％と過熱感は中立状態を回復したばかりで2月の戻り高値15638円も目前、これを超えると最高値圏へ。目先、21日移動平均線（15334）が下げ止まり、9日移動平均線（15246）がこれを上抜けるようなら最高値更新フェーズ再開へも。
一目均衡表では三役好転。転換線（15236）と基準線（15310）をまとめて上抜け、雲の上限（15033）目前で跳ね上がる形となって急反発、遅行線も26日前価格（15377）を先週一度は下抜けながらも切り返して急反発。上昇トレンド中の調整を終えて押し目買いのパターンに。
プラチナ価格は-16円、0.31％安で4日ぶりの反落。5000円の節目上抜けに伴う短期上値目標5060円程度に到達後の一段高での若干のオーバーランは、下落基調が続く90日移動平均線（5094）にいったん上値を押さえられた形に。目先、90日線との攻防を突破して5110円の節目を上抜けることができればもう一段の上値トライへ、5150円近辺までが短期上値目標に。
一目均衡表では転換線（4988）を上抜けての急騰で基準線（5090）をわずかに上抜けたところで失速。雲の下限（5061）は上抜けながらも上限（5138）には届かず、遅行線は26日前価格（5176）を下回り続ける状態で一役好転、一役逆転、一役は揉み合いの中立状態。不確実性だけではサポートし切れない、国内プラチナ価格の行方は、雲のなか。
※参考：金プラチナ国内価格3/17とチャート
2025年3月17日(月)時点の相場
国内金：15,590 円 3/17(月) ▲75(0.48％)
国内プラチナ：5,091 円 3/17(月) ▼16(0.31％)
NY金：3,001.1 ﾄﾞﾙ 3/14(金) ▲9.8(0.33％)
NYプラチナ：1,013.2 ﾄﾞﾙ 3/14(金) ▲7.2(0.72％)
ドル円：148.60 円 3/14(金) ▲0.80(0.54％)