更新日:2025年4月30日(水)
米国では4月の消費者信頼感指数が5年ぶり低水準に落ち込み、3月の求人件数は半年ぶりの低水準。トランプ関税を巡って景気と労働市場の先行きに対する悲観的な見方が強まる兆し。トランプ関税の影響はユーロ圏にも波及。
欧州委員会発表の4月ユーロ圏景況感指数は93.6。市場予想の94.5を下回り、前月から-1.4の続落で4ヵ月ぶりの低水準、1年半で2番めの低水準。
製造業が-11.2。前月から-0.5、4ヵ月ぶりの反落で3ヵ月ぶり低水準。サービス業は1.4。前月から-0.8、3ヵ月続落で4年ぶりの低水準に。
<主要4ヵ国>
スペイン:103.8=前月から+0.4の続伸で3ヵ月ぶり高水準。6ヵ月連続節目100超。
フランス:96.4=-0.2の続落で3ヵ月ぶり低水準。13ヵ月連続100割れ。
イタリア:95.6=-1.8の3ヵ月続落で2年半ぶり低水準。9ヵ月連続100割れ。
ドイツ:89.9=+0.5の4ヵ月続伸で半年ぶり高水準。2年9ヵ月連続100割れ、6ヵ月連続90割れ。
<100超の好調国>
マルタ:108.0=-1.1の反落で2ヵ月ぶり低水準。2ヵ月連続節目100超。
キプロス:106.3=+0.1の反発で2ヵ月ぶり高水準。1年7ヵ月で3番めの高水準。2年8ヵ月連続100超。
クロアチア:103.4=+0.2、4ヵ月ぶりの反発で2ヵ月ぶり高水準。4年連続100超。
リトアニア:101.9=+0.7、4ヵ月ぶりの反発で3ヵ月ぶり高水準。12ヵ月連続100超。
ポルトガル:101.4=-1.1の続落で8ヵ月ぶり低水準。14ヵ月連続100超。
<ワースト3>
ベルギー:87.7=-3.7の続落で1年半ぶり低水準。3年連続100割れ、4ヵ月ぶり90割れ。
オーストリア:88.8=-1.0の続落で3ヵ月ぶり低水準。2年10ヵ月連続100割れ、2ヵ月連続90割れ。
エストニア:90=-0.9、4ヵ月ぶりの反落で2ヵ月ぶり低水準。3年連続100割れ。
最上位と最下位との格差は20.3ポイントで3ヵ月ぶりの水準へと拡大。前月から上昇したのは全20か国中7カ国のみ、3ヵ月連続減で4ヵ月ぶり低水準。
29日のNY金は-14.1ドル、0.42%の反落。前日NY引け後につけた高値3360ドル台からの軟調局面が続き、アジア時間の3360ドル付近がこの日の高値となり、3320ドル近辺まで下げてロンドン・NY市場にかけては保ち合い推移。NY朝には3310ドル近辺までの安値を何度か試して下げ渋り、米3月の求人件数と4月の消費者信頼感指数がいずれも低調となったことをきっかけにドル安局面となった場面では3340ドル近辺まで反発。しかし反発の勢いも限定的となってNY引け後には3330ドル近辺へ。3290ドルから3350ドルまでの保ち合いレンジを維持し、月末月初に指標悪化などをきっかけに上方ブレイクとなれば、最高値圏再トライへ、短期上値目標は3480ドル台辺りまで。下方ブレイクなら調整局面再開で短期下値目安は2月安値(2844.1)から最高値(3509.9)の半値戻し(3177.0)辺りまで。
NYプラチナは-9.7ドル、0.97%の反落。980ドルの節目突破に伴う短期上値目標1020ドル台辺りを目指す流れは1000ドルの大台を超えられず、失敗。時間外は990ドル台半ばから後半での小幅保ち合い推移。高値では1000ドルの大台に届かず、NY朝にかけて失速すると980ドル割れへと急落。ただし、これが安値となってNY午後には980ドル台へと自律反発。1000ドルの大台ラインが目先のレジスタンスとなり、970ドルまでのレンジで保ち合い形成の様相に。これを維持できないようだと反発局面は腰折れ、下値トライ再開で920ドル近辺までが短期下値目安に。大台超えへと切り返すことができれば1020ドル近辺までを目安に上値トライ再開へ。
ドル円は+37銭、0.26%の反発。祝日で東京市場休場の時間帯は142円近辺から142円半ばへと堅調推移。トランプ関税を巡る各国との交渉進展期待にもサポートされ、欧州時間にも142円70銭台まで上昇。しかしこれが高値となってNY朝には急失速、米住宅価格指数や求人件数、消費者信頼感指数などが軒並み予想を超える低調となり、142円ちょうど近辺まで下落。ただし142円近辺では下げ渋り、NY終盤には142円30銭近辺まで反発。前日に142円半ばの節目を割り込み、下値トライへの流れが進行しやすい状況は継続、米指標悪化などをきっかけに下押し圧力が強まれば短期下値目安140円近辺までを試しに行く可能性も。ドル高円安方向へは143円80銭の節目を突破できれば反発局面再開、146円後半辺りまでが短期上値目標に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/29終値とチャート
30日の国内金価格は-100円、0.6%の続落で4月16日(16352)以来、2週間ぶりの安値。パーフェクトオーダー崩れからの調整局面が続き、16710円の節目割れに伴う短期下値目安16590円程度に到達。短期的には調整一服となりやすい状況も、月末月初の米重要指標とトランプ関税協議動向などによる急変動への警戒感も。短中期的には三尊天井のネックライン割れのような構図にもなり、リスク回避の巻き戻しなどで下押し圧力が強まった場合には16300円割れを目指すような展開も意識される可能性も。16880円超へと反発の場合には最高値更新へ、17030円辺りまでが短期上値目標。
月間ベースでは+428円、2.65%の続伸。
プラチナ価格は-38円、0.78%の続落で4月23日(4777)以来、1週間ぶりの安値。4820円の節目上抜けに伴う短期上値目標4900円の大台近辺到達後、一服を挟んでそれなりの調整。4770円から4910円までが目先の主要レンジとなり、上方向へと抜け出せば反発局面再開、4950円近辺までが短期上値目標に。下方向へ抜け出した場合には反発局面腰折れへ、下値トライ再開で4680円辺りまでが短期下値目安に。
月間ベースでは-221円、4.35%の反落。
※参考:金プラチナ国内価格4/30とチャート
2025年4月30日(水)時点の相場
国内金:16,591 円 4/30(水) ▼100(0.60%)
国内プラチナ:4,854 円 4/30(水) ▼38(0.78%)
NY金:3,333.6 ドル 4/29(火) ▼14.1(0.42%)
NYプラチナ:985.5 ドル 4/29(火) ▼9.7(0.97%)
ドル円:142.36 円 4/29(火) ▲0.37(0.26%)
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