更新日:2025年7月24日(木)
欧州委員会が発表したユーロ圏消費者信頼感指数は7月速報値で-14.7。
市場予想の-15.0を上回り、6月からは+0.6ポイントの小幅反発で4ヵ月ぶりの高水準。
先週末の米ミシガン大消費者信頼感指数が7月速報で61.8となり、6月からは+1.1の小幅上昇。
2017年から2019年までの3年間の平均はユーロ圏が-5.6、米国は97.0。依然としてこれを大きく下回る低水準ながら、ゆるやかな回復基調が続く状況は米欧ともに同じ。
米欧ともにトランプ関税ショックで急激に落ち込んだ春からは急回復し、関税合意がまとまりつつある現状から今後、米欧の消費センチメントも一段と回復していく可能性も期待されそうです。
なお、ユーロ圏内ではドイツが6月確報値で-8.8。5月から-0.1の小幅低下も、10ヵ月ぶり低水準となった1月の-11.9からの回復基調は継続。
フランスは6月が-17.5で5月から+0.1の小幅上昇で下げ渋り。
2017-19平均はドイツが-0.1、フランスは-8.2。いずれも低水準ながらドイツは回復基調、フランスは下げ渋り。
景況感指数やPMIなど他の経済指標では、ユーロ圏内ではドイツが足を引っ張る構図が強かったこれまでの状況から、足下で急回復しつつある背景には、1年前からユーロ圏を牽引してきたドイツの消費センチメントの強さが原動力となっていた可能性も。
ユーロ圏主要国では比較的回復傾向が強いドイツの消費が今後もユーロ圏経済の回復基調を牽引できるかどうか、関税合意とともにカギを握る状況かもしれません。
23日のNY金は-46.1ドル、1.34%の大幅安で4日ぶりの反落。アジア時間に前日高値を上回って3450ドル台へと一段高トライ。6月16日(3476.3)以来、5週間ぶり高値をつけて失速後もロンドン市場にかけては3430ドル台までで下げ渋り。しかし、NY市場ではリスク選好の株高基調に連れて売り圧力が急速に強まり、3400ドル割れへと急落。日米関税合意に続いてEUとも合意に近づくなどの報道もあり、トランプ関税リスクの巻き戻しが急速に進行し始めた格好にも。結果、3370ドルの節目突破に伴う短期上値目標3480ドル近辺トライは3450ドル台到達で力尽きてしまった形に。3330ドルから3450ドルまでが目先の主要レンジとなり、3330ドルを維持できなくなるようだと調整局面拡大へ、3200ドル近辺までが下値目安に。
NYプラチナは-28.2ドル、1.90%の続落で7月16日(1435.0)以来、1週間ぶりの安値。時間外は1480ドルを挟んでの保ち合いとなり、ロンドン序盤には1490ドル台へと反発トライ。これが高値となって失速するとNY市場にかけてはNY金の軟調局面に追随する格好となり、NY午後には安値で1450ドルまで下落。ただし、節目の1450ドル付近では下げ渋り、NY引け後も1450ドル割れは回避。1450ドルから1500ドルの高値保ち合いをギリギリ維持する形となり、下限を維持できなくなれば調整へ、短期下値目安は1360ドル近辺まで。保ち合い維持から1500ドル超へと上値再トライの展開となった場合には、1600ドルの大台を目指すような流れとなる可能性も。
ドル円は-17銭、0.12%の小幅安で3日続落。7月10日(146.24)以来、2週間ぶり安値圏での推移。東京朝にはトランプ大統領の日米関税合意発表を受けて乱高下。146円半ばからの急落で146円付近から147円付近までのレンジで上下動、石破首相退陣報道に対しては円安の流れとなって147円20銭近辺まで上昇。147円を挟んでの保ち合いとなって東京午後の時間帯を通過すると欧州時間には146円前半へと軟調推移。NY市場にかけては売り買い交錯となって146円半ばで保ち合いレンジを縮小。対EU他、関税合意に向けた期待感などからのリスク選好の流れと、国内では首相退陣否定発言報道を受けた円高圧力もあり、やや方向感に欠ける展開に。147円80銭の節目割れに伴う短期下値目安146円半ばにしっかり到達し、短期的には一服感となった格好にも。引き続き、5月安値(142.11)から7月高値(149.18)の半値戻し(145.65)近辺、145円半ば辺りまでがもう一段の下値警戒水準。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/23終値とチャート
24日の国内金価格は-246円、1.39%の大幅安で4日ぶりの反落。3日ぶりの過去最高値更新ストップ、と同時に行き過ぎた流れをまとめて巻き戻し、7月18日(17434)以来1週間ぶりの安値。RSI逆行を無視した展開が続いた流れもようやく巻き戻し。強気相場を支えてきた9日移動平均線(17431)にサポートされるか、強気相場崩れか。後者となって17370円の節目も割り込めば調整局面拡大へ、17250円辺りまでが短期下値目安に。
プラチナ価格は-125円、1.70%安で3日続落。7月16日(7089)以来、1週間ぶりの安値。失速状態は続き、6月以降の急騰局面をサポートしてきた9日移動平均線(7236)との攻防へ。強気相場が崩れると短中期サポートとして5月以降の堅調局面を下支えしてきた21日移動平均線(7044)との攻防も視野に。さらに7030円の節目も割れると一段安へ、6900円の大台近辺までを目指す流れとなる可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格7/24とチャート
2025年7月24日(木)時点の相場
国内金:17,437 円 7/24(木) ▼246(1.39%)
国内プラチナ:7,248 円 7/24(木) ▼125(1.70%)
NY金:3,397.6 ドル 7/23(水) ▼46.1(1.34%)
NYプラチナ:1,453.8 ドル 7/23(水) ▼28.2(1.90%)
ドル円:146.50 円 7/23(水) ▼0.17(0.12%)
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