更新日：2025年8月4日(月)
過去データの大幅改定はこれまでも頻発しており、年次改定でさらに大幅修正されることもしばしば。雇用者数の数値は米労働省の数値のみならず、ADP社の数値も含めて改定頻度は極めて高く、上方改定後に下方改定やその逆パターン、改定幅拡大などさまざま。速報値に一喜一憂すること自体にそもそも疑問？という面も。しかし、その時点での最新情報に敏感に反応してしまうのは市場の性。今回は最新月を含めて3ヵ月分全てが下方向に大きく下振れ。結果的に（現時点では）3カ月平均で近年最低レベルに落ち込んでしまったことに。
パウエルFRB議長らが主張してきた雇用情勢の強さを否定し、トランプ派が主張してきた早期利下げを後押しする結果となったことに大統領は怒り心頭。これに伴う余波が、新たた懸念材料として台頭しかねないような、不安の8月相場がスタート。
週末に3410ドル台まで急騰したNY金は週明け時間外に3420ドル台へと一段高後に3400ドル近辺へと巻き戻し。NYプラチナは週末NY引け後の1330ドル台から週明け時間外には1310ドル台へと反落スタート。週末に3円超の急落で147円30銭近辺まで水準を切り下げたドル円は週明けに147円近辺の下方窓開けスタート後に147円80銭台へと巻き戻し。
4日の国内金価格は先週末から-26円、0.15％の反落。17360円の節目上抜けに伴う短期上値目標17480円程度を目指した流れは下落基調の9日移動平均線（17388）に上値を押さえられて失速。17410円が目先の上限となり、あらためてこれを突破できれば上値トライ再開、短期上値目標は17500円の大台トライへ。下値サポートは右肩上がりの21日移動平均線（17293）、これを下抜けて17230円の節目も割り込むようだと調整再開、17080円程度までが短期下値目安に。
一目均衡表ではピークアウトした転換線（17457）を下回っての推移が続き、水平状態の基準線（17151）手前で下げ渋る状態も継続。遅行線は上下動する26日前価格ラインに沿って上下動し、これを上回る状態を維持。二役好転、一役揉み合いの状態が継続。6月安値（16618）から7月最高値（17683）の38.2％戻し（17276）近辺で揉み合う形で下げ渋り。FRBの利下げ観測が強まり、日銀の利下げ観測がそれほど強まらない状況が続けばこの水準が当面のサポートとなる可能性も。なお、8月は昨年まで12勝4敗、勝率75％。今年も上昇なら4月（76.5％）と並び、年間最強月に。
プラチナ価格は-46円、0.67％安で6日続落。7月2日（6,796）以来、1ヵ月ぶりの安値。6日続落は2月28日以来、5ヵ月ぶりで今年2度め、今年最長タイ。4月の今年安値（4532）から7月の今年高値（7597）までの23.6％戻し（6874）到達で下げ渋る状態からズルズルと軟調推移の様相に。短中期的に意識される次の節目は38.2％戻し（6426）。ピークアウト後の9日移動平均線（7136）がほぼ水平状態となりつつある21日移動平均線（7115）下抜けをうかがう状況となり、そうなれば下押し圧力が一段と強まる可能性。
一目均衡表では基準線（7197）を下抜けた転換線（7097）を下回る状態が継続。遅行線も26日前価格（6881）を今朝時点で下抜けて二役逆転。ただし遅行線は26日前価格ラインとの揉み合い局面にも。4月安値から7月高値の23.6％戻し（6874）近辺から大きく外れなければ、揉み合い状態継続で下げ渋る展開にも。8月中旬から後半にかけては上昇軌道の雲の上限にぶつかる展開も予想され、上昇トレンド継続に向けてはここで跳ね上がる展開は必須。8月は昨年まで8勝8敗の五分。トレンド分岐点にも差しかかる、勝負の月に。
※参考：金プラチナ国内価格8/4とチャート
2025年8月4日(月)時点の相場
国内金：17,378 円 8/4(月) ▼26(0.15％)
国内プラチナ：6,820 円 8/4(月) ▼46(0.67％)
NY金：3,399.8 ﾄﾞﾙ 8/1(金) ▲51.2(1.53％)
NYプラチナ：1,316.9 ﾄﾞﾙ 8/1(金) ▲17.8(1.37％)
ドル円：147.36 円 8/1(金) ▼3.44(2.28％)