更新日:2025年9月3日(水)
ISM製造業景況指数は8月も低調。
8月の米ISM製造業景況指数は48.7。市場予想の49.0を下回り、9ヵ月ぶり低水準となった7月(48.0)からは+0.7の反発も、6ヵ月連続の節目50割れ。
2022年11月以降の2年10ヵ月では、今年1月(50.9)と2月(50.3)だけがわずかに50超、2年8ヵ月は50割れの経済活動縮小フェーズが継続。
構成指数では新規受注が前月の47.1から8月は51.4へと急上昇、7ヵ月ぶり高水準。しかし生産は半年ぶり高水準となった7月(51.4)から8月は47.8へと急反落、3ヵ月ぶりの節目50割れ。
雇用は43.8となり、7月の43.4からは小幅に上昇も、1年1ヵ月では2番めの低水準。
価格は63.7で半年ぶり低水準ながら、相対的には依然として高水準。
強弱混在ながら、インフレ警戒感は続き、雇用の低調も継続。トランプ関税の影響が懸念される状況も継続。
2日のNY金は3連休前から+76.1ドル、2.16%の大幅高で5日続伸。2営業日連続で今年28回めの過去最高値更新。5日続伸は3月以来、5ヵ月半ぶりで今年2度め。上昇率は今年の絶対値平均0.94%の2.3倍、今年9番めの急騰。週明け時間外に3510ドル台から3550ドル台へと急騰後は一服、連休明けのロンドン市場で3540ドル近辺まで下押し後、NY朝にはISM製造業景況指数の下振れなどもあり、ドル安局面に連れて再び上昇。NY引け後には3600ドルの大台へ、取引時間中の過去最高値も大幅に更新。利下げ観測や安全資産としての買い圧力が続く状況となり、雇用統計に向けては3600ドルの大台維持か、当面のレジスタンス化か、という展開にも。
NYプラチナは+41.7ドル、3.04%の大幅高で3日続伸。7月29日(1419.6)以来、5週間ぶりの高値。週明け時間外にNY金の急騰に追随して1370ドル近辺から1430ドル台まで上昇し、1440ドル台の高値をつけて失速。連休明けのロンドン・NY朝には1400ドルの大台割れで下げ渋り、NY午後には1410ドル台を回復。連休前に1370ドルの節目を上抜けたことで上値トライへの流れが急加速、短期上値目標1480ドル近辺まで、もう少しの上昇余地も。
ドル円は+118銭、0.80%高で3日続伸。8月21日(148.37)以来、10日ぶりの高値。氷見野日銀副総裁の利上げに慎重姿勢を示唆する発言などから東京朝には円安の流れとなり、147円近辺から147円後半へ、東京市場終了時には148円トライへ。欧州時間には148円70銭台へと一段高、国内政局不安が円売りにつながった可能性も。NY朝には148円90銭台まで上昇し、8月1日(150.92)以来1ヵ月ぶりの高値をつけて失速、8月ISM製造業景況指数が予想を下回ると一時148円近辺まで急反落。ただし148円割れでは下げ渋り、NY午後には148円半ばまで反発。147円80銭の節目を突破し、1ヵ月続いた保ち合いを雇用統計前に上抜け。雇用統計の結果次第では巻き戻しの流れとなる可能性も残しながら、大きく崩れなければ152円台を目指す流れとなる可能性。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/2終値とチャート
3日の国内金価格は+479円、2.66%の大幅高で4日続伸。3日連続、今年24回めの過去最高値更新。上昇率は今年の絶対値平均0.74%の3.6倍、今年3番めの急騰。夏場の保ち合い長期化て貯め込んだエネルギーが上方向へと放たれた格好。6月末安値(16618)から7月高値(17683)までの上昇値幅(1065)を8月安値(17221)を起点に加算するN計算値で18286円、という想定も遥かに超える展開で過熱感も急騰。今年の平均騰落値幅は絶対値で120円。
プラチナ価格は+68円、0.93%高で4日続伸。7月22日(7457)以来、1ヵ月半ぶりの高値。保ち合い上放れでボラティティも急拡大は金にも追随する形となり、今年高値圏再トライの様相に。7月の今年高値(7597)から8月安値(6748)の61.8%戻し(7273)達成後も一段高となり、76.4%戻し(7397)にもあとわずか。今年の絶対値平均騰落値幅は75円。
※参考:金プラチナ国内価格9/3とチャート
2025年9月3日(水)時点の相場
国内金:18,499 円 9/3(水) ▲479(2.66%)
国内プラチナ:7,386 円 9/3(水) ▲68(0.93%)
NY金:3,592.2 ドル 9/2(火) ▲76.1(2.16%)
NYプラチナ:1,412.2 ドル 9/2(火) ▲41.7(3.04%)
ドル円:148.35 円 9/2(火) ▲1.18(0.80%)
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