更新日:2025年10月2日(木)
ADPの民間雇用者数は予想以上に低調。
米9月ADP雇用は前月から5.1万人の増加予想に対し、予想外に3.2万人の減少。8月分も5.4万人の増加から0.3万人の減少へと改定。
まさかの2ヵ月連続の減少となり、雇用情勢悪化への警戒感からドル一段安の展開に。
なお、前月比マイナスとなるのは今年は6月(-2.3)を含めて3回め。
これ以前でマイナスとなったのは2023年3月(-5.3)、さらに遡ると2020年7月(-1.8)。
コロナ禍(2020年3月から7月まで5ヵ月連続のマイナスで合計-954.9万人)以来の雇用減少期を形成する勢いに。
トレンドを示す3ヵ月移動平均では、ADPは9月に+2.3万人。8月から-0.3万人の続落で6月(2.2)以来、3ヵ月ぶりの低水準。2020年9月以降の5年1ヵ月では2番めの低水準。
雇用統計NFPとADPの3ヵ月移動平均での24ヵ月相関係数は、2024年4月の0.92台から急低下で2025年5月には-0.068へ、その後は急回復で8月時点では0.61台。
相関関係が強かったNFPとADPの関係性は昨年から今年春にかけて大きく崩れてほぼ無関係状態に。雇用情勢悪化が顕著となった今年春以降には再び相関関係が急速に強まりつつある現状。
9月ADPが大きく落ち込んだ状態で迎える雇用統計NFP、その結果への警戒感の前に、発表延期への警戒感も・・・
1日のNY金は+24.3ドル、0.63%高で5日続伸。3日連続、今年40回めの過去最高値更新。アジア時間には3890ドル近辺での保ち合いから一時3900ドルの大台超え、これは維持できなかったものの、3880ドルの安値をつけて切り返すとロンドン序盤に大台再トライ、最高値を3920ドル台まで切り上げて一服後はNY市場にかけてゆっくりと巻き戻し。ADP雇用の下振れを受けたドル安局面では反発も一時的となり、NY午後には3900ドル割れ、NY引け後には3890ドル近辺へ。大台到達後に上ヒゲを残しての失速で一服感も。週末の雇用統計も発表延期となれば、多少の調整タイミングにも。3800ドルの大台から3760ドルの節目までが当面のサポート候補。
NYプラチナは-15.0ドル、0.93%の続落で9月25日(1530.0)以来、1週間ぶりの安値。アジア時間に1630ドル台へと反発して失速、1600ドルの大台割れではいったん下げ渋り、ロンドン序盤には1620ドル台へと再反発も1630ドルに届かず、戻り売りの展開に。NY市場で1600ドルの大台を割れると安値では1570ドル台半ばまで下落。前日安値こそ下回らなかったものの、自律反発も1590ドル台まで。それでも9月安値(1354.0)から9月高値(1655.0)までの23.6%戻し(1584.0)を達成して下げ渋る格好にも。下げ止まって1640ドル超へと切り返す展開となった場合には1680ドル近辺までが短期上値目標に。調整継続なら38.2%戻し(1540.0)近辺が目安に。
ドル円は-86銭、0.58%安で4日続落。9月17日(147.01)以来、2週間ぶりの安値。東京朝には147円80銭近辺から148円20銭台まで小反発後に戻り売り、148円割れではいったん下げ渋るも午後には147円半ばから前半へ。米政府機関の一部閉鎖受けての軟調推移で欧州時間には147円割れの攻防、NY朝にはADP雇用が予想外に落ち込んだことを受けて146円半ばまで急落。その後ISM製造業景況指数が予想をわずかに上回ったことを受けて147円回復トライへ。結果的に147円半ばの節目割れに伴う一段安トライが進行、短期下値目安146円付近まで、若干の下げ余地も残す状況に。なお、146円も割り込むようなら短中期的なトレンドが崩れて下方向への圧力が一段と強まる可能性も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/1終値とチャート
2日の国内金価格は-130円、0.65%安で9日ぶりの反落。8日ぶりの最高値更新ストップ。足下でのドル円の軟調局面を相殺する勢いで最高値を更新し続けたNY金の一服感を反映。目先、しばらくはドル円の一段安への可能性とNY金の調整局面同時進行への警戒感も。9月12日(18796)から最高値(20133)までの23.6%戻し(19817)、38.2%戻し(19622)辺りまでが調整目安に。再び最高値更新へと向かえば20230円近辺までが次の高値目安に。
プラチナ価格は-165円、2.01%安で3日続落。9月25日(7713)以来、1週間ぶりの安値。9月半ば安値(7091)から最高値(8401)までの23.6%戻し(8092)を達成し、一定の調整はこなした格好にも。もう一段の調整が続けば38.2%戻し(7901)辺りが目安に。下げ止まって最高値圏での保ち合い形成か、最高値更新トライとなれば8500円近辺が次の目標水準に。
※参考:金プラチナ国内価格10/2とチャート
2025年10月2日(木)時点の相場
国内金:20,003 円 10/2(木) ▼130(0.65%)
国内プラチナ:8,048 円 10/2(木) ▼165(2.01%)
NY金:3,897.5 ドル 10/1(水) ▲24.3(0.63%)
NYプラチナ:1,590.7 ドル 10/1(水) ▼15.0(0.93%)
ドル円:147.08 円 10/1(水) ▼0.86(0.58%)
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