更新日:2025年10月17日(金)
NY連銀とは逆行しがちなフィラデルフィア連銀の製造業景況指数、10月もNY連銀が予想外に好調となったのに対し、フィラデルフィア連銀は予想外に低調。
10月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は-12.8。市場予想の10.0を大幅に下回り、8カ月ぶり高水準となった9月からは-36.0ポイントの急反落で半年ぶりの低水準。
前月比-36.0はトランプ関税の4月(-38.9)以来、半年ぶり、コロナ禍以降の5年半では2番めの急落。
NY連銀と同様に上下動の激しいこの指標は、過去平均8.8を挟んでの上下動。 今年、過去平均を上回ったのは1、2、3月と7,9月の5回、あと5回は全てマイナス圏へと落ち込む乱高下状態。
構成指数では、新規受注が3ヵ月ぶり高水準へと上昇したのに対し、出荷は7カ月ぶり高水準となった9月から急反落。価格指数は仕入れも販売も前月からは反発し、高水準から下げ渋る状態。雇用は小幅に3ヵ月連続の低下で4ヵ月ぶり低水準。
期待指数は4ヵ月続伸で5ヵ月ぶりの高水準。新規受注見通しが9ヵ月ぶり高水準となり、価格見通しも仕入れ、販売いずれも7ヵ月ぶり低水準へと急低下。
インフレ鈍化で景況回復を見通す状況。ただし、雇用見通しは前月からやや低下、雇用情勢は現状も見通しも回復が進まず、好調とは言えない状況が継続。
16日のNY金は+103.0ドル、2.45%高で5日続伸。4日連続、10月だけで9回め、今年48回めの最高値更新。前日NY引け後に水準を切り上げた4220ドル台がほぼこの日の安値水準となり、アジア時間には4250ドル台へと一段高。4220ドル近辺までの下押しを挟んでロンドン・NY朝にかけて4260ドルトライ、NY市場では4300ドル台へ、さらに米地銀の信用リスク問題などもあり、リスク回避の流れでNY引け後には4340ドル台へと一段高。10月の絶対値平均騰落値幅は60.2ドル、最大上昇幅は13日の+132.6ドル(3.31%)、最大下落幅は9日の-97.9ドル(2.41%)。17日のアジア時間には4400ドルに向けた流れが進行中、ただしいったん調整となれば4200ドルに向けた巻き戻しも。
NYプラチナは+67.2ドル、3.98%の続伸で2011年9月22日(1788.2)以来、14年ぶりの高値。アジア時間に1670ドル近辺の安値をつけて折り返し、1700ドルの大台を回復するとNY市場ではNY金の上昇局面に追随、1760ドル台へと急騰し、高値では1770ドルにワンタッチ。1700ドルの節目突破に伴う短期上値目標1770ドルに到達して一服後は、一時1730ドル割れへと反落もNY引け後には1750ドル近辺へと下げ渋り。短期的には上値トライ一服となりやすい状況ながら、NY金に追随する状況が続けば1800ドルの大台が意識される可能性も。下値サポートは1670ドル、割れると1580ドル程度までの調整も。
ドル円は-65銭、0.43%安で3日続落。10月6日(150.37)以来、10日ぶりの安値。東京朝には当局関係者からの円安けん制や利上げの可能性示唆発言などを受けて151円割れ、150円50銭台まで下落して下げ渋ると午後には151円を回復。欧州時間には151円20銭を挟んでの小幅保ち合い、NY朝にはフィラデルフィア連銀製造業景況指数が予想外に低調となって軟調推移、さらに米地銀の信用リスク問題から金融株の下落となってリスク回避ムードが拡大、株安と長期金利低下にも連れる形で下落基調が加速、NY午後には150円20銭台まで下落して一服。151円の節目割れに伴う短期下値目安149円台後半まで、もう少しの下げ余地も。上昇基調の20日移動平均線(149.73)がサポート候補にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/16終値とチャート
17日の国内金価格は+658円、2.94%高で4日続伸。4日連続、9日間で8回め、今年43回めの最高値更新。上げ幅は今年の絶対値平均騰落値幅131円の5倍、4月10日(+736円、4.83%)以来、半年ぶりで今年2番めの急騰。ちなみに下げ幅の最大は4月7日で-721円、4.51%。10月の平均騰落値幅は308円、週明けの22700円は普通に想定しておくべき水準。
週間ベースでは+1546円、7.19%高で9週続伸。2週連続7%超の急騰でコロナ後の5年7ヵ月では2番めの大幅高。9週続伸は2024年4月以来、1年半ぶり。
プラチナ価格は+232円、2.62%の続伸で1週間ぶり、今年6回めの最高値更新。8880円の節目突破で高値保ち合い上放れとなって一段高トライ、これに伴う短期上値目標9030円近辺にもしっかり到達。堅調推移の9日移動平均線(8795)にサポートされる状態も継続。金との価格差は13984円へと拡大し、過去最大を更新。
週間ベースでは+263円、2.98%高で5週続伸。
※参考:金プラチナ国内価格10/17とチャート
2025年10月17日(金)時点の相場
国内金:23,062 円 10/17(金) ▲658(2.94%)
国内プラチナ:9,078 円 10/17(金) ▲232(2.62%)
NY金:4,304.6 ドル 10/16(木) ▲103.0(2.45%)
NYプラチナ:1,755.1 ドル 10/16(木) ▲67.2(3.98%)
ドル円:150.43 円 10/16(木) ▼0.65(0.43%)
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