更新日:2013年2月15日(金)
通貨安戦争論議の高まりで今週末のG20財務相・中央銀行総裁会議への注目度が予想以上に高まっています。その警戒感とここまでの円安過熱感とで為替市場は円高傾向がやや優勢な展開となっています。
今回のG20議長国ロシアの財務相はG7声明を支持する見通しを示してはいますが、円安ウォン高で輸出に打撃を受ける韓国などからの不満の声も懸念されます。
モスクワへ向かった日銀・白川総裁は「金融政策は国内経済の安定を目指すもので為替相場をターゲットとはしていない」ことを説明するということですが、ここまでの要人発言がやや行き過ぎの感もあります。石破レンジや麻生シーリング、甘利シーリングなどの言葉が独り歩きするほど具体的な価格に言及し過ぎ。次期日銀総裁候補の方々からも具体的なレンジへの言及が相次ぎました。
これまでの米国が行なってきたように、要人による具体的なレートへの言及を避け、ゆっくりとドル安へと誘導してきた手法を見習うべきだったのかもしれません。
なお、ワールド・ゴールド・カウンシルが昨日発表した、2012年の金需要減少による影響でNY金価格の下落傾向が強まったことで、国内金価格への影響は円高傾向とのダブルパンチ状態となっています。
NY市場、金は続落で下限ライン1,645ドルを明確に下抜けて年初来安値を更新。当面の最大下落メドは1,500ドル割れ。
プラチナも反落で下落バイアスが徐々に高まる状況で揉み合いの展開に。目標地点1,770ドルへ向かう為には1,730ドル超えが必須。下方向1,690ドル割れなら上昇ターゲットは消滅。
※参考:金プラチナ価格とドル円 NY市場2/14終値とチャート
国内、金価格は先週末から5営業日続落で1月末の水準に。NY金とドル円ともに軟調地合いとなり、ここは我慢の場面。下方向は5,000円がサポートライン。
プラチナも続落。5,400円を目前に反落した形でやや下落基調へ。5,340円の小さめの節目を下抜けると下落余地は5,200円台前半まで拡大か。
※参考:金プラチナ国内価格2/15とチャート
2013年2月15日(金)時点の相場
国内金:5,090 円 2/15(金) ▼33(0.64%)
国内プラチナ:5,349 円 2/15(金) ▼43(0.80%)
NY金:1,635.5 ドル 2/14(木) ▼9.6(0.58%)
NYプラチナ:1,710.9 ドル 2/14(木) ▼18.8(1.09%)
ドル円:92.86 円 2/14(木) ▼0.52(0.56%)
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