更新日:2013年4月5日(金)
マネタリーベース拡大策へと舵をきった黒田日銀の量的質的緩和策、市場への影響はかなり効果的だったようです。発表直後には低迷するNY金相場も上昇に転じるインパクト。かつて、米FRBの量的緩和策に敏感に反応していた頃を彷彿とさせるシーンが垣間見れた瞬間でした。
マネタリーベースは現状でも上昇傾向にあり、量的緩和自体は進行中ですが、この規模とペースを「2年で2倍へ」と大幅にアップする形となったことで、QE2、QE3と続いたFRBの緩和策で米ドル安が進んだ昨年までの流れが、今度は日本円で起きるのか?と思わせられます。
今後の日本のマネタリーベース拡大は円安進行の期待を高め、ソロスチャートによる日米通貨供給量とドル円の相関関係も再び高まることも予想されます。
さらに、日本国債の金利低下が進行することで、日米金利差とドル円相場との相関関係も増々高まりそうです。
米雇用統計を前に一相場となりましたが、ADP雇用レポートの低調、昨日の新規失業保険申請件数の悪化などで本日の雇用統計がポジティブな結果となる可能性はかなり低下していますが、多少のネガティブではドル安円高への振れ幅も限定的となるのではないでしょうか。
今の円安期待の強さは、それぐらいはありそうです。
NY市場、金は一時1,530ドル台まで下げて持ち直し、しかし小幅に3日続落。1,500ドルをわずかに割れる程度までの下落リスクを抱えるものの長期サポートラインの1,530ドル近辺ではかなりの買い支えも期待されるところ。
プラチナも3日続落で昨年末の水準まで下落。1,480ドル付近を目指す展開で、その特徴は動き出した時のボラティリティ。
ドル円は1日で3円30銭、3.53%もの上昇で円高方向に傾いた流れが一変。円安方向へ99円程度までの上昇余地が拡大。サポートラインは93円。
※参考:金プラチナ価格とドル円 NY市場4/4終値とチャート
国内、金は前日大幅下落分の倍返しとなる201円、4.2%の急騰。週間ベースでも前日までの下落分を取り戻し+2円、0.04%の上昇。上値抵抗となる5,070円付近を超えてくると最高値圏への再チャレンジの可能性も。下値サポートは4,820円。
プラチナは226円、4.8%もの上昇率。週間ではわずか-2円、0.04%下落となり3週続落。上値の節目は5,020円。4,740円がサポートライン。流れとしてはまだ下方向へのバイアスが優勢の状態。
※参考:金プラチナ国内価格4/5とチャート
2013年4月5日(金)時点の相場
国内金:5,026 円 4/5(金) ▲201(4.17%)
国内プラチナ:4,967 円 4/5(金) ▲226(4.77%)
NY金:1,552.4 ドル 4/4(木) ▼1.1(0.07%)
NYプラチナ:1,517.8 ドル 4/4(木) ▼24.1(1.56%)
ドル円:96.33 円 4/4(木) ▲3.29(3.54%)
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