更新日:2013年5月1日(水)
米国株式市場では5月以降の半年に比べて11月から4月までのほうが上昇する可能性が高いことから生じた、セルインメイ。そしてどこかへ出かけて9月まで戻って来るな、というような意味のはずですが、最近では、リスクオフの売り相場の代名詞のように使われます。
確かにこの数年は、欧州債務危機によるリスクの波がちょうどこの時期に重なってきました。
2010年にはギリシャ・ショックの拡大、S&Pによるギリシャ、ポルトガルの格下げ。
2011年には、S&Pがギリシャを3段階引き下げて「B」へ。夏に向けては米国債務上限問題で金価格は急騰。
2012年は、ギリシャ総選挙で反緊縮勢力の躍進、再選挙、ユーロ離脱懸念騒ぎに。
今年は小規模ながらも、イタリア政局不安やキプロス・ショックなど春先からのユーロ不安が再び燻りました。
そして今朝には、ムーディーズがスロベニアをジャンク級へと2段階の格下げ。ユーロ圏への支援要求は時間の問題と見られます。
主要株式市場は高値圏での推移が続き、ドル円やクロス円は高値からの反落局面に、金だけは一足先にセル・イン・エイプリルとなりましたが、株価の反落、ドル売りに備えて反発局面を迎えています。
米FOMCでのQE3早期縮小論後退なら金のサポート材料に、ECBの利下げならユーロ売り、ドル買い円買いの流れで金も若干売られる可能性も。そして米雇用関連指標の低調ぶりが続くようなら緩和策縮小トーンはさらに弱まることに。
今週後半の重要指標を経て、ゴールデンウィーク明けには5月の方向性がある程度、見えて来そうです。
NY市場、金は2日続伸。しかしこの日の上値も目標地点の1,480ドルに押さえられる形。瞬間的ながらも3日連続のターゲット到達で一服感も。
月間ベースでは122.7ドル、7.69%の下落。
プラチナは5日ぶりの反落もほぼ横這い。こちらも前日、既に1,520ドル台の目標地点まで到達したことで荒かった値動きが突然停止。
月間では64ドル、4.07%の下落となり、3ヶ月続落。
ドル円は4日続落で終値でも97円台前半。96円60銭台のサポートラインを下抜けると94円台前半辺りまで下落余地拡大か。そうなった場合には、さらにダブルトップ完成で91円台半ばのターゲットも。やや本格的な円安調整フェーズに入ってきた可能性も。
月間ベースでは3円17銭、3.37%の上昇で7ヶ月続伸。
※参考:金プラチナ価格とドル円 NY市場4/30終値とチャート
国内、金は続落。4,870円台が当面の上値抵抗となってやや反落、4,800円の節目ラインで下げ止まって今後のサポートラインを形成できるかどうか。
4月の月間騰落状況は、203円、4.04%の下落。
プラチナは反落。4,960円がレジスタンスラインに、サポートラインは4,750円。短期上昇トレンドのNY市場と下落トレンドに入ったドル円との綱引き状態に。
4月は15円、0.3%の下落。
※参考:金プラチナ国内価格5/1とチャート
2013年5月1日(水)時点の相場
国内金:4,802 円 5/1(水) ▼19(0.39%)
国内プラチナ:4,919 円 5/1(水) ▼35(0.71%)
NY金:1,472.1 ドル 4/30(火) ▲4.7(0.32%)
NYプラチナ:1,507.2 ドル 4/30(火) ▼0.2(0.01%)
ドル円:97.40 円 4/30(火) ▼0.32(0.32%)
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