更新日:2013年7月20日(土)
米国の金融緩和策の縮小方針、出口論を巡る不安感からのリスク回避的な株安、円高、新興国通貨安などの荒れ相場はバーナンキFRB議長の数回の発言で若干振り回されながらも、今週の議会証言により、でかなり収束したようです。
6月20日には今年最高値となる20.49を記録した恐怖指数(VIX指数)は、この週末には12.54と今年の最安値圏へと急落しました。
市場の不安心理を示すVIX指数の今年最安値圏、11~12台という水準は、2000年以降で見た場合の最安値圏でもあります。
過去には、時折発生していた大きなリスク要因がこのところあまり見られなくなっており、これが最近の円安トレンドや、金価格の下落にも多少、影響しているようです。
かつては、このVIX指数が上昇するような局面では、安全資産とされる円や金が買われやすくなる場面も多々見られました。
2011年には、VIX指数の急上昇とともに金価格の急騰、という相関関係も見られました。
長い目で見ると、その後のVIX指数の低下が金価格の下落を暗示していた、と見ることもできそうです。
しかし、最近ではこの傾向も薄れ、直近の金価格とVIX指数との関係は、むしろ、やや逆相関の関係になってきています。
安全資産として見られなくなった今の金は、ややリスク資産として見られる傾向が強くなってきているのかもしれません。
NY市場、金相場は0.67%続伸。16日の1,290.4ドルを超え、ここ1ヶ月間の最高値圏。しかし相変わらず1,300ドルの壁が大きく立ちはだかる状態。若干の押し目を挟んだことにより、この壁を突破する余力ができたかどうか、微妙な状況。サポートラインを1,270ドル台に切り上げて狭い値幅のレンジを形成中。1,300ドルの壁を突破できない今の流れがまだしばらく続くようなら、反落時に大きく値を下げるリスクも浮上。当面の上値目標1,310ドルは維持。
週間ベースでは+15.3ドル(+1.2%)の続伸。
プラチナは1.15%続伸で1ヶ月ぶりの高値水準。1,410-1,420ドル台の抵抗帯を突破したことにより、1,470ドル付近まで上値余地拡大。サポートラインは1,410ドルに切り上げ。
週間では+24.3ドル(+1.73%)の続伸。
ドル円は小幅に3日続伸。しかし好転したと思われた流れも長続きせず、100円80銭台まで上昇したところから99円台へと反落、とやや荒い値動きに。方向感が定まらず、上下どちらにも振れやすい状態。参院選の結果が円安材料となるようなら上値目標101円を超えて102円辺りまで急騰する可能性もありか。
なお、その場合には週明け月曜早朝からの円安進行で国内金価格、プラチナ価格ともに急騰の可能性も。
週間では+1円16銭(+1.17%)の反発。
※参考:金プラチナ価格とドル円 NY市場7/19終値とチャート
2013年7月20日(土)時点の相場
国内金:4,336 円 7/19(金) ▲73(1.71%)
国内プラチナ:4,788 円 7/19(金) ▲74(1.57%)
NY金:1,292.9 ドル 7/19(金) ▲8.7(0.68%)
NYプラチナ:1,431.2 ドル 7/19(金) ▲16.4(1.16%)
ドル円:100.47 円 7/19(金) ▲0.05(0.05%)
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