更新日:2014年1月22日(水)
スイスで開催されるダボス会議(世界経済フォーラム年次総会)に出席する安部総理が、日本時間の明日早朝、歴代首相で初となる基調講演を行います。
靖国参拝問題で各国の批判を浴びた安倍総理は、経済最優先の基本方針をアピールするものと思われます。そして、停滞気味の株高・円安の流れを後押しする意味でも、海外勢が期待する法人税減税やGPIFについても言及するのではないか、とみられるようです。104円台で停滞中のドル円相場を、2週間ぶりの105円台へと押し上げるきっかけとなる可能性もありそうです。
一方、南アの鉱山労働者のスト問題も今週中には何らかの動きがあるものとみられ、場合によっては大規模スト突入の可能性も高まりつつあるようで、ボラティリティの高まるプラチナ相場急変の可能性も高まります。もし、上方向へと反応した場合、ドル高円安の流れと重なってしまい、国内プラチナ価格のさらなる急騰、となる可能性もありそうです。もちろん、逆もしかりですが。
なお、南アのスト問題によるプラチナの供給懸念が問題にはなっていますが、世界全体の需給バランスでは、2012年以降プラチナの供給不足は続いています。今回の事態が収拾した後も、プラチナの供給不足は、長期的には緩やかなサポート要因にはなるはずです。
三連休明けのNY市場、金相場は0.81%の反落。次週のFOMCでのQE縮小継続観測の高まりを受け、高値ベースで1,262ドルの年初来高値更新後は1,230ドル台の安値まで軟調推移。12月高値でもある1,260ドル台の抵抗線に跳ね返された形。下値サポートラインの1,230ドル台から1,250ドル台までのレンジ状態を形成し、上値をうかがいながらも上限突破できない状況が継続。IMFが世界経済見通しを3.6%から3.7%へと引き上げたことなども抵抗要因に。
プラチナ相場は0.04%の下落とほぼ横ばい推移。一時、上値目標1,480ドルのわずか手前1,473ドルまで上昇して反落。金の上値が重くなりつつあることも足枷となり、高値圏で十字線に近い足型を示し、反落の可能性にも要警戒。1,420ドル台がサポートライン。
ドル円は0.12%の小反発。日本株高とともにリスク選好の流れとなったのは夕方までで高値は104円70銭台まで、夜間はNYダウの下落とともに円高方向へと逆戻り。104円台後半が抵抗水準となりつつあり、下値104円までの間でレンジ相場に。ただし104円を割れると102円90銭台のサポートライン近辺までは急落の可能性も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/21終値とチャート
国内金価格は0.89%の続落。目標水準4,390円近辺ほぼ到達後の調整がようやくしっかりと入った形で、サポートライン候補の4,340円近辺まで下押し。年末から続いた短期上昇トレンドが一服し、新たなレンジを形成するような流れとなる可能性も。4,390円が当面の上値レジスタンスラインに。
プラチナも0.63%の反落。ここまで1ヶ月で3日めの下落日となったものの、まだまだ過熱感は高い状態。新聞やテレビでプラチナの高騰が取り上げられ始めたことで、そろそろ今年1回めのピークに達した可能性にも警戒すべきところ。しかし南アの鉱山スト状況によって大きく影響を受けやすい状況も継続中。
※参考:金プラチナ国内価格1/22とチャート
2014年1月22日(水)時点の相場
国内金:4,334 円 1/22(水) ▼39(0.89%)
国内プラチナ:5,047 円 1/22(水) ▼32(0.63%)
NY金:1,241.8 ドル 1/21(火) ▼10.1(0.81%)
NYプラチナ:1,453.5 ドル 1/21(火) ▼0.6(0.04%)
ドル円:104.30 円 1/21(火) ▲0.13(0.12%)
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