更新日:2014年5月20日(火)
今朝のドル円相場は1ドル=101円40銭台から50銭台へと上昇中、呼応するように日経平均も14,000円台前半から14,100円へと上昇。相変わらず両者の関係性は強く、連動性の高さを示す動きとなっています。
局面的には非常に連動しやすい関係は相変わらずですが、日々の流れや、少し長めのレンジで見ると、その関係性に変調の兆しも見られます。
現在の日経平均とドル円の相関係数は、90日間で0.790。強めの相関関係を示す数値ではありますが、ピーク時(昨年2月)には0.984と異常とも言える非常に強い相関関係を示し、今年1月頃まで0.90台、それ以降も0.80台近辺での推移が続き、最近0.80台割れへと低下。30日間の相関係数は0.52台とかなり緩めの順相関となっています。
最近のドル円は、米10年債利回りとの相関性を強め、90日間の相関係数は0.81台、30日間でも0.70台といずれも日経平均との関係性よりも強いことを示します。90日の数値は今年0.80台から0.90近辺での推移が続き、30日の数値でも今年2月7日にピークの0.95台となっていました。
日経平均とドル円の関係性がやや弱まっていることは、長期チャートからも、今年に入ってからの微妙な乖離状況がうかがえます。
さらに、昨日ドル円が一時的に200日移動平均線を割れたのに対し、日経平均は2月以降、何度かこの200日移動平均線を下抜け、4月9日の下抜け以降はその乖離幅を広げる一方。なお、日米欧の主要株で現在200日移動平均線を下回るのは日経平均のみ。
長期金利の低下によって上値を押さえられているドル円に対し、日経平均は、金利低下、ドル円低迷の他にも売られる理由がありそうです。成長戦略への期待後退、日銀追加緩和への期待後退などが大きく影響していそうです。無風通過が予想される明日の日銀金融政策決定会合と黒田総裁会見では、失望売りもそれほどないだろう、ともはや諦めムードも見られます。
101円台で踏みとどまるドル円と14,000円台でなんとか反発を試みる日経平均、相関関係に若干の低下は見られるものの、いずれも一時的には節目割れへともう一段の下落を警戒しておきたい状況です。
週明けのNY市場、金相場はわずかに0.02%上昇。インド新政権による金輸入緩和観測やドル売りユーロ買い、円買いの流れに伴い欧州時間には1,305ドル台まで上昇、しかし1,300ドルを超えると売り圧力も強く元の水準へと反落。結局、3営業日連続の1,293ドル台。1,280ドルから1,310ドルまでのレンジ相場継続。
プラチナ相場は3営業日ぶりの反発、0.28%の小幅高。金に連れ高となり、一時1,486ドルの今年最高値水準まで上昇して反落。上下動の波はあるものの、ゆっくりとした上昇基調を維持し、大台の1,500ドル超え、目標水準1,530ドルを目指す流れ。
ドル円は0.06%の小幅安で4日続落。金が買われた欧州時間には101円10銭まで円高が進行、長期的に重要な節目となる200日移動平均線を下抜けたもののNY時間には値を戻し、長い下ヒゲを残して反発を示唆するような足型に。これで本日以降反発へと向かうなら、200日移動平均線にサポートされて反発、とありがちなパターンに。しかし、そうなる可能性は現時点ではかなり低いと予想され、200日移動平均線を再度下抜けて、まずは目先の目標水準100円90銭近辺へと向かう可能性のほうがかなり優勢と見る。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/19終値とチャート
国内金価格はわずかに1円下げて3日続落。4,580円のレジスタンス付近からサポートライン4,500円方向へと向かう流れのなか、下限一歩手前で足踏み状態。ドル円の底堅さに支えられた形。101円台割れへと円高が進むようならサポートライン付近までの下落も。
プラチナは0.12%の小幅反発。上昇トレンド中の押し目形成で下げ止まり、再度5,160円近辺までの上値トライの可能性は十分見込まれるものの、やはり為替の円高圧力に足を引っ張られやすい状況に。
※参考:金プラチナ国内価格5/20とチャート
2014年5月20日(火)時点の相場
国内金:4,519 円 5/20(火) ▼1(0.02%)
国内プラチナ:5,103 円 5/20(火) ▲6(0.12%)
NY金:1,293.8 ドル 5/19(月) ▲0.4(0.03%)
NYプラチナ:1,470.2 ドル 5/19(月) ▲4.1(0.28%)
ドル円:101.49 円 5/19(月) ▼0.06(0.06%)
Copyright(C) Let's GOLD