更新日:2014年6月21日(土)
昨年後半以降の金とプラチナの価格差は、概ね100ドル台前半から200ドル近辺の間で推移しており、これが金とプラチナの価格差にとってのニューニュートラルとなっています。
昨年後半以降の価格差の推移を振り返ると、
昨年6月の100ドル近辺から拡大傾向となり、8月上旬にはその差188.4ドルのピークをつけて急縮小。
8月後半から9月初旬にかけて100ドル台前半へ、10月には一時55.7ドルまで縮小して拡大方向へと反転。
11月中旬の168.4ドルまで拡大後は、12月半ばの107.7ドルまで縮小。
その後再び拡大方向へ。
今年1月半ばには200ドル台に到達し、223.8ドルのピークをつけて急縮小。
2月から3月にかけては100ドル台前半、一時的に100ドルを割れることもありました。
4月には150ドル近辺での揉み合いを経て5月中旬には100ドル台後半へ。
5月末から200ドル前後へと拡大し、6月10日には222.1ドル。
そして、その後は急縮小。
この週末時点で140.7ドル。
概ね、金相場が(プラチナも)安値水準にあるときに価格差は拡大傾向となり、高値水準にあるときは縮小傾向となっています。
そして、金相場が底値をつけて反転し始めた後、価格差拡大のピークが訪れます。
同じように、金相場が高値をつけて反落傾向となった後で、価格差縮小のピークが訪れる、という傾向があります。
今回も金相場が6月初旬の1,240ドルを底値に反転し、しばらく経過した10日の日、価格差はピークをつけました。
そして今、価格差は再び100ドル台前半まで縮小してきました。
価格差縮小傾向が、もう少し続く可能性は十分にありますが、いつ反転してもおかしくない水準に入りつつあります。
今回も、価格差縮小傾向が反転する少し前に、金相場が高値をつけて反落傾向となっている可能性も十分に考えられます。
20日のNY市場、金相場は0.19%の小幅高で3日続伸。前日急騰の流れで1,322ドルまで上昇して反落、それでも時間外を含めても1,314ドル台にとどまり、前日終値水準を維持。イラク情勢緊迫化の長期化を懸念する声も出始めており、年初来高値更新が続く原油価格に追随するように、しばらく金価格も高止まりするのではないか、との見方も。1,300ドルの節目付近にある90日移動平均線(1,302.8)、200日移動平均線(1,289.3)もまとめて突き抜けたことで、当面この1,300ドル付近が重要なサポートラインとなる可能性も。上値目標水準は1,350ドル近辺。
週間ベースでは+42.5ドル(+3.34%)の大幅上昇で3週続伸。
プラチナ相場は1.17%の大幅安で5日ぶり反落。前日、金に連れて大幅上昇した分の72.6%が利確売りとなった形。1,430-1,480ドル台のレンジ上限付近まで上昇したことも売り圧力が増した要因となり、プラチナ特有の急騰・急落のパターンに。1,430ドル台のサポートライン付近には200日移動平均線(1,426.1)があり、この上には9、21、90日移動平均線が集中するサポート帯。レジスタンスラインは1,480ドル。
週間ベースでは+22.3ドル(+1.55%)の反発。
ドル円は0.14%の小幅上昇で102円台を回復。この2週間はゆるやかに上昇する200日移動平均線(101.61)と水平状態の90日移動平均線(102.23)との間での推移が継続中。90日移動平均線を上抜けて上昇した場合には102円80銭付近が抵抗銭。
週間ベースでは+0.04円(+0.04%)、わずかに反発。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/19終値とチャート
2014年6月21日(土)時点の相場
国内金:4,605 円 6/20(金) ▲120(2.68%)
国内プラチナ:5,121 円 6/20(金) ▲37(0.73%)
NY金:1,316.6 ドル 6/20(金) ▲2.5(0.19%)
NYプラチナ:1,457.3 ドル 6/20(金) ▼17.2(1.17%)
ドル円:102.08 円 6/20(金) ▲0.14(0.14%)
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