更新日:2014年6月24日(火)
南アフリカ史上最長かつ最悪の鉱山ストにようやく終止符が打たれます。1月23日から延々と続いたストライキで、会社側の提案を組合側が受け入れ、合意書にサインする見通しのようです。12日に基本合意が伝えられた時にプラチナ相場は40ドル(2.69%)急落していたこともあり、今回は一時的な売り圧力の強まりはあったものの値動きは限定的となっています。
結局、スト開始時のプラチナ相場1,460ドル台に対して、終結を迎えた現在も同水準。途中、スト長期化や供給不足懸念などの高まりによって大きく上昇する場面もあったものの、長い月日をかけて市場に織り込まれていったようです。
一方、ウクライナでは親ロシア派武装勢力がウクライナ政府軍の一時停戦に合意しました。27日までの期限つきながらも、話し合いによる事態の打開に向けて一歩前進。ウクライナでの衝突も長期化しており、以前のクリミア半島をめぐる衝突、さらには親ロシア政権崩壊につながった親EU派デモへと遡ると昨年秋から続いています。半年以上かけて、その形を変え、規模を拡大し、紛争状態まで発展したウクライナ情勢への懸念も、地政学的リスクの一つとして、金相場へも影響を及ぼして来ました。
しかし、こちらも長期化していることで市場への織り込みが進み、今回の協議で事態が大幅改善となったとしても、金相場へ与える影響は限定的となりそうです。
しかし、同じように長期化しているドル円のレンジ相場に対しては、織り込んでしまうと痛い目に合う可能性もあるので、こちらは日々警戒感を忘れずに注視しておきたいところです。
週明け23日のNY市場、金相場は0.14%の小幅上昇で4営業日続伸。イラク情勢不安を背景に急騰後の反落も限定的な状態が継続し、1,310ドル台での小幅推移に終始。ゆるやかに上昇の兆しも見え始める90日移動平均線が1,303ドル付近でサポートライン、当面の上値余地として1,350ドル程度。
プラチナ相場は0.05%の小幅安で続落。南ア鉱山スト終結を受けて1,441ドルまで売られて急反発、1,450ドル台へと買い戻される展開。1,446ドルから1,453ドルまでの間に集中する9-21-90日移動平均線が水平に近い状態となってサポートラインを形成、方向感はわずかに上向きながらも1,430-1,480ドルのレンジ内推移継続か。
ドル円は0.15%の小反落で102円台割れ。6月2日に前日比0.58%上昇して以来、騰落率が0.5%にも満たない小動きの日が15営業日継続。そして、90日移動平均線(102.22)と200日移動平均線(101.63)との間での推移も1週間以上。サポートラインとも重なる200日移動平均線を割れると大幅下落への警戒感も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/23終値とチャート
国内金価格は0.15%の小幅安で5営業日ぶりの反落。4,610円近辺の目標水準に到達したことにより流れが止まった様子。高止まりする過熱感からの反落への警戒感も高まる状況。サポートラインは4,460円。90日移動平均線の4,540円近辺も5月末までの揉み合い水準とも重なり、サポートされやすい水準。
プラチナは0.31%の続落。9-21日移動平均線ともつれ合う形で反落の流れから踏みとどまる状態。レンジ下限の5,020円のすぐ下まで90日移動平均線(5,010円)が上昇して来ており、この近辺が重要なサポートラインに。
※参考:金プラチナ国内価格6/24とチャート
2014年6月24日(火)時点の相場
国内金:4,601 円 6/24(火) ▼7(0.15%)
国内プラチナ:5,072 円 6/24(火) ▼16(0.31%)
NY金:1,318.4 ドル 6/23(月) ▲1.8(0.14%)
NYプラチナ:1,456.6 ドル 6/23(月) ▼0.7(0.05%)
ドル円:101.93 円 6/23(月) ▼0.15(0.15%)
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