更新日:2014年8月19日(火)
この週末にベルリンで行われたウクライナとロシア、ドイツ、フランスの4カ国外相協議について、ウクライナの外相は「やや進展」とし、ロシアの外相は「進展なし」と食い違う発言も聞かれたところが、ウクライナとロシアとの間に大きな溝があることを象徴しているかのようです。ロシアからウクライナへの人道支援物資の配給は行われる方向で調整されたことは進展、停戦に向けた協議としては今回は進展なし、だから停戦に向けた協議は今後も続けることには合意、したことも進展、という状況のもよう。
しかし、先週末の人道支援車列への攻撃に関しては、ウクライナ外相は親ロシア派によるものだと批判し、親ロシア派は否定し、これも平行線の様子。
トラブルは続くものの、これ以上の状況悪化はそれほど進展しないと、市場は見たのか、とりあえず一服と見たのか、週明けの市場では欧米株が大幅上昇、米欧の長期金利も大幅反発、そしてドル高傾向となり、金は軟調推移。なかでもNASDAQは今年最高値を更新し、2000年3月(5,132)以来、14年ぶり高値水準に。
この夏場の騰落率推移を比較すると、意外にもドル円が上昇率トップに。わずかに1%の上昇ながら、安定推移の兆しも。日米の株価はリスク回避の軟調推移からの反発傾向へ。金とプラチナはやや軟調推移からの地政学リスクで反発も長続きせず、という状況に。
今年後半にかけての流れを暗示するような推移となっているようにも見えそうです。
18日のNY市場、金相場は0.53%続落。1,300ドルをはさんでの小動きが続いた流れのなかで終値ベースでは2週間ぶりの1,300ドル割れ。結局8月に入ってからの反発傾向は1,320ドルのレジスタンスラインを超えることなく反落。下は1,280ドル、上には1,320ドルを節目とするレンジ相場での揉み合い傾向へ。
プラチナ相場は0.75%の下落で4営業日続落。前日安値1,446.2ドルまで終値ベースでしっかり下げて6月17日以来2カ月ぶりの水準に。終値でも下値目標水準1,440ドル近辺に到達したことで、前日の反発傾向への兆しを打ち消してしまった形。
ドル円は0.22%の小幅反発。7月中旬以降、ゆるやかな上昇トレンドが継続し、短期的には102円から102円80銭までのレンジを形成中、上方向への勢いを強めつつ上限トライへと向かう状況。これを突破して103円台前半へと水準を切り上げる可能性も上昇中か。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/18終値とチャート
19日の国内金価格は1円安と横ばい推移。反発する可能性の高い水準で反発できず、それでもなんとか水準を維持して次のタイミング待ち。勢いはかなり衰えてしまったものの、最大4,680円近辺を目指して再上昇へと向かう可能性も残る。そのためには直近高値4,630円を超えることが必須条件に。下方向へは4,540円近辺が警戒ライン。
プラチナは0.45%安で3営業日続落。6月24日以来、約2カ月ぶりの安値水準となり、下値目標水準となっていた5,100円近辺に到達。5,109円まで上昇してきた90日移動平均線を3月末以来5カ月ぶりに下抜けたところでいったんサポートされるかどうか。
※参考:金プラチナ国内価格8/19とチャート
2014年8月19日(火)時点の相場
国内金:4,585 円 8/19(火) ▼1(0.02%)
国内プラチナ:5,097 円 8/19(火) ▼23(0.45%)
NY金:1,299.3 ドル 8/18(月) ▼6.9(0.53%)
NYプラチナ:1,446.2 ドル 8/18(月) ▼11.0(0.75%)
ドル円:102.57 円 8/18(月) ▲0.23(0.22%)
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