更新日:2014年10月27日(月)
プラチナ相場の下げ止まりの可能性を示唆する理由の一つとして、CFTC(米商品先物取引委員会)が公開している建玉明細における、投機筋の買い越し幅が急減したことが挙げられます。
毎週火曜日時点の建玉枚数が3日後の金曜日に発表される為、タイムリーとは言えません。また、これが相場を動かす原動力の全てではありませんが、大きな流れを見る為の参考情報となります。買いと売りの建玉枚数の差(※1枚=50toz)を見ることで買い越し、売り越しとその規模と変化がわかります。
NYプラチナ相場が今年の高値水準1,520ドルまで上昇した7月、CFTC投機筋の買い越し枚数は50,000枚に達していました。プラチナ相場が上昇すると見込んだ投機筋の買いが、売りポジションを大きく上回っていた状態です。ここから相場は徐々に下落、買い越し枚数も徐々に低下し、8月後半からのプラチナ相場急落とともに買い越し枚数も急減しました。損切りが加速したことにより、いわゆる、売りが売りを呼ぶ状態に陥りました。
そして現状は22,000枚ほどの買い越し。夏場のピーク時からは約30,000枚もの投げ売りが進んだことになります。ピーク時の5万枚という買い越しポジションは過去数年と比較しても買われ過ぎであり、2万枚程度の買い越しは最低レベルに近い水準となっています。このことが、プラチナ相場が現状水準で足場固めに入っている可能性のサポート材料となります。
しかし、3万枚の投げ売りによって300ドル下落した状態でもまだ2万枚の買い越し状態にあり、数字上では、さらに最大2万枚の投げ売りが発生してそれ相応の急落が発生する可能性も十分に残されています。
現在のNYプラチナ相場は、1,250ドルの下値攻防ラインでなんとか持ち堪えている状態。2番底をつけに行く可能性への警戒感はもうしばらく続きそうです。
27日の国内金価格は0.17%の小幅安。やや上値が重く、保ち合い傾向が強まる状況も短期上昇トレンドを維持しており、上値目標水準4,600円前後への再トライの可能性は十分にあり、この水準をクリアした場合にはさらに上値を伸ばす可能性も浮上。4,590円台が上値抵抗となって上値を抑えられ続けると流れにも変化が。当面のサポートラインは4,510円台。4,550円近辺もサポートされやすい水準。
プラチナ価格は0.56%の反落。三角保ち合いを小幅に下抜けた形になっており、下落の可能性は高まる状況。しかし、短期トレンドは上向いており、目先の下値メドとしては4,610円近辺。確率はまだ低いものの、下押し圧力が強まるようなら4,550円程度まで下落する可能性も。上方向に4,670円の節目を超えた場合には上方向に大きく動き出す可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格10/27とチャート
2014年10月27日(月)時点の相場
国内金:4,571 円 10/27(月) ▼8(0.17%)
国内プラチナ:4,642 円 10/27(月) ▼26(0.56%)
NY金:1,231.8 ドル 10/24(金) ▲2.7(0.22%)
NYプラチナ:1,250.9 ドル 10/24(金) ▼4.1(0.33%)
ドル円:108.14 円 10/24(金) ▼0.12(0.11%)
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