更新日：2014年12月31日(水)
2014年のドル円相場は高値121円85銭、安値は100円75銭。年間変動値幅は21円10銭、変動率にして20％。
この数字は2010年以降5年間の平均値幅15円06銭、変動率16.8％を大きく上回り、値幅では2008年の24円75銭（変動率22.2％）以来の大きさ。変動率が20％に達したのはこれ以外では2013年の21.8％（値幅は18円87銭）、あとは1999年の20.9％（値幅23円63銭）まで遡ります。
2年連続で20％超の大幅変動となったことで、来年の値幅はやや縮小することも予想されます。
現在の水準120円を基準として、最近5年の平均値幅15円程度の変動を見込んだ場合、来年のドル円相場は110円から125円程度、との予想も成り立ちます。
NY金相場の年間値幅は262.2ドル（変動率21.8％）。最近5年間の平均410.6ドル（29.7％）を大きく下回る最低水準、2013年の518.4ドル（30.9％）の半分程度の値動きとなりました。
現在の水準1,200ドルを基準に、平均29％（345ドル）の変動を見込むと、2015年の金相場予想レンジは1,000ドルから1,350ドル。最低水準は、米国の利上げ直前の頃でしょうか。
プラチナ相場の2014年値幅は348.2ドル（25.3％）。5年間の平均418.8ドル（27.4％）をやや下回る程度。
現状水準1,210ドルから上下27％（324ドル）の変動を想定した場合、来年のプラチナ相場の予想レンジは1,100ドルから1,420ドル。
30日のNY金相場は1.57％の大幅反発。ギリシャの1月総選挙決定なども若干は材料視されたもようで株安ドル安傾向が強まる流れのなか、NY時間に入るとNYダウの18,000ドルの大台割れとともに急騰、2週間ぶりの1,200ドルの大台到達。レジスタンスラインをブレイクしたことで上値余地は拡大、当面の目標水準は1,230ドル近辺。ただし乱高下しやすい状況も続き、サポートライン1,180ドルを割れるようなことがあれば、今年の安値水準1,140ドル近辺を目指して反落の可能性も。
プラチナ相場も1.36％の大幅反発。流れは好転しつつあるものの、1,220ドルの抵抗線を抜け切れない状況。突破成功なら目先の上値メドは1,240ドル台まで。突破できない状況が続く限り下値警戒リスクも継続、1,200ドルの節目割れで1,170ドル程度までの下値余地。
ドル円は3日ぶりの反落で0.99％の大幅安。120円のサポートライン割れとなったことでストップロスを巻き込み急落へ、コンファレンスボードの12月消費者信頼感指数が下振れとなった直後には118円80銭台まで下落、目先の目標水準119円割れに到達。121円台半ばを目指した流れは23日高値120円82銭で力尽きた可能性が高まり、12月8日高値121円85銭とでダブルトップを形成する可能性も浮上。短期的には118円台までのレンジ形成、もしくは120円70銭の抵抗線上抜けなら122円台に向けての再反発の可能性も。
中期スパンでは16日安値115円56銭がダブルトップのネックラインとして意識されることに。このまま来年にかけて円高方向への流れが進み、万が一重要水準115円56銭を下抜けるようなことがあれば、円高方向へのメドは110円前後へ。2015年予想レンジ下限に早々の到達、というシナリオにも一応警戒。
※参考：金プラチナ相場とドル円 NY市場12/30終値とチャート
2014年12月31日(水)時点の相場
国内金：4,908 円 12/30(火) ▼36(0.73％)
国内プラチナ：4,978 円 12/30(火) ▼32(0.64％)
NY金：1,200.4 ﾄﾞﾙ 12/30(火) ▲18.5(1.57％)
NYプラチナ：1,218.1 ﾄﾞﾙ 12/30(火) ▲16.4(1.36％)
ドル円：119.47 円 12/30(火) ▼1.20(0.99％)