更新日:2015年6月20日(土)
米株市場ではNYダウが5月19日に史上最高値18,351.36ドルを記録後に反落し、軟調推移へ。1カ月後の6月18日には再び18,000ドル台を回復しましたが、翌日には再び18,000ドル割れ寸前まで反落。
欧州市場でもドイツDAXが4月10日終値で過去最高値12,374.73まで上昇して反落、現在は11,040.10と高値から10%安水準。英FTSEも4月27日の7103.98の高値から5.5%安水準となる6710.45。日経平均も15年ぶり高値水準での推移が続くものの、6月1日終値20,569.87円からは2%安の20,100円台に。
為替市場でもドル円相場は6月5日に13年ぶりドル高円安水準となる1ドル=125円80銭台まで上昇して調整フェーズ入りの様相。現在の122円60銭台は高値から2.5%安水準。
NY金相場の今年最安値1141.6ドルは昨年最安値を下回っておらず、昨年11月7日につけた最安値1130.4ドルは4年7カ月ぶりの安値水準。現在の1201.9ドルは昨年安値から6.3%高。
NYプラチナ相場は今週、6月17日に6年ぶり安値水準となる1071.5ドルを記録した2日後に1086.8ドルへと1.4%ほど反発した状態。
金融緩和を背景に上昇を続けた株式市場でも、米国の利上げが間近に迫るに連れて、引き締めへの警戒感から過熱感も冷めつつある様子。もちろん主要国の株式市場が既にピークをつけてこれから一方的な下落基調が進む訳でもないとは思われますが、やや過熱気味だった流れがいったん巻き戻され、冷静な状態となって新たな展開が今後始まるのではないか、とも考えられます。
「利上げ時期よりもペースが重要」とイエレンFRB議長にも促され、過熱気味だったドル高円安傾向も少し落ち着きを取り戻した状態に。
その、米国の利上げを最も早く織り込んだ金市場では2年前から先行して売りが加速し、昨年11月時点で既にそのピークをつけた、可能性もありそうです。やはり、ここから一方的な反発が見込める訳ではありませんが、「ゆっくりとした利上げ」に伴い、それなりの下落と反発を繰り返し、次の利下げフェーズを先行織り込みする時期を待つ展開へと向かい始めます。
なお、市場規模が小さいプラチナ市場では、織り込み時期が最も遅れ、今週ようやくピークをつけた、という可能性もありそうです。今後、少しづつ落ち着きを取り戻す可能性も見えてきそうです。
19日のNY金相場は前日からほぼ変わらず、0.1ドルの下落で1200ドルの大台をキープ。1200ドルをはさんで揉み合う展開で、上下の変動値幅はわずか6ドルと今年最小の小動き。2%超の大幅上昇となった前日からの利益確定売りによる調整も限定となり、地合い好転による力強さも。食傷気味ながらもギリシャ債務協議への警戒感も高まりつつあり、22日のユーロ圏緊急首脳会議に向けての不透明感も若干のサポート材料に。短期上値目標1220ドル近辺を目指す堅調推移継続見込み。
週間ベースでは+22.7ドル(1.93%)の続伸。
プラチナ相場は+4ドル、0.37%の小幅続伸。大底をつけたかどうかの判断は先送りするとして、5月半ばから続いた短期下落トレンドでは勢い余って1090-1100ドルの重要水準を下抜け、下値予想1060ドル近辺に対してわずか手前1071.5ドルで反発。南アランド建てプラチナ価格の反発に伴い、短期トレンドにいったん区切りをつける可能性も高まる状況。目前の抵抗水準1090-1100ドルとの攻防がポイントに。
週間ベースでは-10ドル(0.91%)の反落。
ドル円は0.24%の続落。123円台前半での揉み合いから、米10年債利回り低下とともに水準を切り下げると、一時6月安値水準122円50銭台までのドル安円高が進行。終値でも9日ぶり安値水準となる122円60銭台。122円台半ばから123円台半ばまでのレンジ下限に位置し、さらなる円高警戒感も高まる状況に。下限割れなら120円台半ばが目標水準に。
週間ベースでは-0.68円(0.55%)で続落。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/19終値とチャート
2015年6月20日(土)時点の相場
国内金:5,084 円 6/19(金) ▲39(0.77%)
国内プラチナ:4,609 円 6/19(金) ▼5(0.11%)
NY金:1,201.9 ドル 6/19(金) ▼0.1(0.01%)
NYプラチナ:1,086.8 ドル 6/19(金) ▲4.0(0.37%)
ドル円:122.67 円 6/19(金) ▼0.29(0.24%)
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