更新日:2015年7月2日(木)
満月の周期は約30日。米雇用統計は基本的には月初の金曜日、ざっくり見れば5週間に一度のペースなので35日周期とすると、30と35の最小公倍数は210。210週、つまり4年に一度、オリンピックやワールドカップと同じ周期で満月の日と米雇用統計の発表日が重なる計算になります。しかし、実際には1カ月の日数の違いなども影響し、微妙にずれが生じます。
最近は当たり時期に相当し、昨年11月17日、今年3月6日、そして本日7月2日と短期間に集中して満月の日と雇用統計が一致しています。この為、過去と未来数年間に渡り、この特別な組み合わせとなる日は発生しません。雇用統計の翌日が満月となるのも同様の周期・確率となるにもかかわらず、昨年12月と今年4月に発生しています。満月と雇用統計が一致した日と一日違いの日の合計4回の状況を見ると、やはり特別な日、となっています。
雇用統計発表後のレートで前日比騰落率を比較すると、
2014年11月7日(満月)
NY金:+2.38%、NYプラチナ:+1.31%、ドル円:-0.53%、国内金:+1.68%、国内プラチナ:+0.57%
2014年12月5日(満月の前日)
NY金:-1.43%、NYプラチナ:-2.12%、ドル円:+1.35%、国内金:+0.35%、国内プラチナ:+0.47%
2015年3月6日(満月)
NY金:-2.67%、NYプラチナ:-1.80%、ドル円:+0.49%、国内金:-1.95%、国内プラチナ:-1.82%
2015年4月3日(満月の前日)
NY金:+1.47%、NYプラチナ:+2.31%、ドル円:-0.59%、国内金:+0.69%、国内プラチナ:+1.41%
上記4日の平均(絶対値)
NY金:1.99%、NYプラチナ:1.89%、ドル円:0.77%、国内金:1.16%、国内プラチナ:1.07%
過去2年間全ての雇用統計発表後の平均騰落率(絶対値平均)
NY金:1.24%、NYプラチナ:1.04%、ドル円:0.66%、国内金:0.84%、国内プラチナ:0.78%
過去2年間全ての日々の平均騰落率(絶対値平均)
NY金:0.74%、NYプラチナ:0.81%、ドル円:0.39%、国内金:0.62%、国内プラチナ:0.67%
平均すると前日比0.74%の上昇か下落となるNY金相場は、雇用統計の日に限り、平均騰落率は1.24%に跳ね上がります。さらに、雇用統計の日かその翌日が満月の日となった場合には1.99%へと騰落率がアップします。(※満月当日に限定すると近年では2回のみで、平均騰落率は2.53%)
通常時の平均騰落率ではNY金よりもプラチナのほうが上回るのに対し、雇用統計の日に限り、金の騰落率が上回ります。国内価格でもその影響が見られます。
雇用統計の結果に最も反応しやすいNY金相場は、満月の日にはその値動きがさらに拡大しやすくなるようです。
満月の日の今日、雇用統計後のNY金相場は・・・荒れます。
1日のNY金相場は前日比-0.21%と小幅に続落。ギリシャ協議進展期待に米ADP雇用、ISM製造業景況指数の好結果などを背景にドル買い金売り傾向。ほぼ1カ月ぶりとなる1170ドル割れで引けたことでサポートラインに首の皮一枚。下方向へと半歩踏み出した状態でもあり、きっかけ次第で売りが加速する可能性。下値のメドは1150ドル前後。雇用統計がネガティブ・サプライズとなるようなことがあれば1180ドルのレジスタンスラインを超えて1200ドル台を目指す流れも。今回は雇用統計+満月に+ギリシャ国民投票というリスク要因が加わり、警戒感と不透明感により流れが抑制されるか、動き出した流れが3連休明けには反転している可能性にも警戒。
プラチナ相場は0.77%の反発。プラチナ単独での上昇トレンド加速の兆しも1090ドルのレジスタンスラインが超えられない。雇用統計では金の流れに牽引される傾向がより強く、プラチナの底値圏脱出をかけた反発力を試される状況に。上限突破成功なら目標水準は1120ドル近辺。1070ドル台へと切り上げつつあるサポートライン割れの場合には年初来安値更新トライへと逆戻りの可能性も。
ドル円は前日比0.55%のドル高円安で3日ぶりに123円台回復。リスク回避一服と米雇用改善期待の高まりでドル高傾向が強まる局面に。期待通りポジティブな結果なら124円の節目トライへ、ここを超えると125円80銭台の年初来高値を目指す流れが再開。ただし、日々の流れはまだ反転した訳ではなく、雇用統計が期待ハズレなら121円近辺を目指す流れ継続へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/1終値とチャート
2日の国内金価格は3日ぶりの反発も0.12%の小幅高。短期目標4960円近辺に到達したことによる小反発も下落トレンド中の一服。1カ月半ぶりに下抜けた90日移動平均線がレジスタンスラインになりつつあり、4930円近辺までもう一段の下落余地。
プラチナは4日ぶりの反発で3日続落分の大半を取り戻す1.1%の大幅高。短期的には下値を切り上げ、4620円のレジスタンスライン目前となり、上昇トレンド転換一歩手前。しかし、この状況で好結果が予想される雇用統計を迎える不運を跳ね除けることができるかどうか。
※参考:金プラチナ国内価格7/2とチャート
2015年7月2日(木)時点の相場
国内金:4,962 円 7/2(木) ▲6(0.12%)
国内プラチナ:4,613 円 7/2(木) ▲50(1.10%)
NY金:1,169.3 ドル 7/1(水) ▼2.5(0.21%)
NYプラチナ:1,086.9 ドル 7/1(水) ▲8.3(0.77%)
ドル円:123.17 円 7/1(水) ▲0.67(0.55%)
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