更新日:2015年8月7日(金)
米国の失業率は、6月分の雇用統計では5.3%に低下していました。イエレンFRB議長が適正水準と言った5.0%から5.2%目前の状態となっています。本日発表予定の7月分の市場予想は5.3%ですが、今年1月の5.7%から順調に低下傾向が続いています。長期推移を見ても、ほぼ一方的に改善傾向が続き、適正水準到達は時間の問題という状況です。
もし、5.2%へと低下すれば2008年4月以来、7年ぶりの適正水準到達ということになります。
長期推移チャートを見ると、失業率が適正水準以下にあった時期は極めて限定されていることがわかります。1970年以降では圧倒的に適正水準以上の時期が長く、1979年には適正水準手前で反発、1989年頃には適正水準にタッチして反発していました。前回の適正水準以下の時期も2008年初旬までのわすか3年間。
早くしないと、そのうち反発時期を迎えることになるかもしれません。
新規失業保険申請件数でも、雇用統計調査週に当たる7月半ばには、1973年11月以来、実に41年8カ月ぶりの低水準となる25.5万件まで低下していました。4週移動平均でも昨日発表分、8月1日までの週で26万件台。これも15年ぶり低水準に到達しています。4週移動平均で26万件台となったのは5月に続いて2度め。
2番底をつけた形で反発に向かう可能性にも警戒すべき水準です。
利上げを急がなければならない理由はどんどん増加して行きます。
6日のNY金相場は0.41%の反発。株安ドル安の流れを受けての上昇局面でも上値は1090ドル台が重い状況は変わらず。NYダウが昨年10月以来の6日続落となり、調整をはさみながらもドル高の流れが急速に進行してきた最近、金は横ばい推移状態が継続中。利上げ警戒感高まるなかでの底堅さか、先行して急落してきたことによる一服状態に過ぎないのか、雇用統計の結果次第でその答えも。1080-1100ドルレンジからのブレイクに警戒する週末。
プラチナ相場は5日ぶりの反発で0.54%高。下値メド930ドル付近に向けての下落基調は進行中。しかし、940ドル台半ばまで下落して反発するパターンも3回めとなり、この近辺が底堅くなりつつあり、下落圧力も後退気味。金に連れての乱高下に警戒する状況へ。
ドル円は125円目前で4日ぶりの小反落となり、雇用統計を前に小幅調整。ドル高円安傾向の流れは継続し、波乱がなければ126円台後半を目指す展開へ。ネガティブ・サプライズならいったん腰折れも。その場合でも124円近辺がサポートライン候補に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/6終値とチャート
7日の国内金価格は続伸3日めで0.39%の上昇。下値トライへのリスクはいったん解消、上下にブレながら4630円から4700円のレンジに収束し、ほぼニュートラルな状態に。週明けに向けては新たな展開がスタートしている可能性も。やや広めのレンジを上下どちらかへブレイクすると、それなりの大幅変動も。
週間ベースでは+24円(0.52%)で3週間ぶりの反発。
プラチナも小幅に3日続伸。短期下落トレンドはほぼ終息し、4080円を当面の底値としていったん反発した形も上昇幅は限定的。新規材料をきっかけに再び4080円を割り込むようなことがあれば、下落トレンド再開へ。
週間ベースでは-133円(3.14%)の大幅反落。
※参考:金プラチナ国内価格8/7とチャート
2015年8月7日(金)時点の相場
国内金:4,677 円 8/7(金) ▲18(0.39%)
国内プラチナ:4,102 円 8/7(金) ▲2(0.05%)
NY金:1,090.1 ドル 8/6(木) ▲4.5(0.41%)
NYプラチナ:956.0 ドル 8/6(木) ▲5.1(0.54%)
ドル円:124.73 円 8/6(木) ▼0.12(0.10%)
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