更新日:2015年10月26日(月)
中国ショックからのリスク回避ムードが後退し、ユーロ圏と中国の金融政策動向にもサポートされる形で、金融市場は大きな流れが変わり始めた可能性も高まる、大きな節目に差し掛かってきました。
10月23日終値時点での200日移動平均線との乖離率を比較してみると、
NYダウ:+0.4%、NASDAQ:+2.0%
ドイツDAX:-2.5%、英FTSE:-3.5%、日経平均:-2.3%
ドル円:+0.1%、ユーロドル:-0.8%
NY金:-1.0%、NYプラチナ:-8.0%、NY原油:-12.0%
国内金:-1.2%、国内プラチナ:-8.3%
好決算にも支えられて好調な米株は200日移動平均線を超えました。NASDAQは中国ショック前の8月18日以来2カ月ぶりに5,000ポイントの大台を回復。NYダウは7月31日以来ほぼ3カ月ぶりの水準を回復しています。
欧州株も8月18日以来の水準まで上昇したものの、200日移動平均線にはまだ及ばない水準。
日経平均も金曜日には8月末以来の水準を回復し、今朝には19,000円台へとさらに水準を切り上げてはいますが、19,260円付近にある200日移動平均線にはまだ距離を残します。
為替では米ドルが対円でも対ユーロでもドル高方向へと急進した週末に200日移動平均線をわずかに超えています。
米株と米ドルがリスク選好ムードを牽引するように、200日移動平均線を再び上抜け始め、大きな流れが変わりそうな状況となってきました。
この流れが続くかどうかは、今週末にかけての日米金融政策動向次第となりそうです。
NY金はいち早く10月半ばに200日移動平均線を超えました。しかし、3日ほどで反落してやや下回る水準へ。
リスク資産では200日移動平均線の下から上への攻防が続くのとは対照的に、NY金は上から下へ、そして下方乖離が再び拡大しないようにと攻防が続きます。
プラチナは10月に急上昇したにもかかわらず、原油とともに長期的な軟調推移はまだまだ続いている状態です。
国内金価格はドル高円安にサポートされて、7月半ば以来3カ月半ぶりとなる200日移動平均線上抜けにもう一息の水準まで回復してきました。
26日の国内金価格は前週末比わずか4円の上昇で小幅続伸。4810-4850円レンジでの保ち合い状態を形成して2週め。短期的な流れが止まって揉み合い状態となった場合、いったんは逆方向へ動くケースがよくあるパターン。ドル高円安地合いが強まってきた為替動向とそれなりに底堅く推移するNY金相場動向を踏まえるとわずかに上方向優勢とも。ただし日米金融政策動向次第で失望売りが強まった場合には円高圧力がNY金の堅調さを上回りそう。上方向ブレイクなら4920円、下方向なら4720程度までは短時間で推移してしまう可能性。
国内プラチナ価格は0.67%の反落。急上昇からのやや乱高下気味の保ち合い形成となり、反落を示唆するような動きにも。ただし、流れはまだやや上向き優勢で4200円台をしっかりと上抜けた場合には4280円近辺を目指す流れへ。4140円を割り込むようなら調整余地は4080円近辺。状況的には金に追随する流れへ。
※参考:金プラチナ国内価格10/26とチャート
2015年10月26日(月)時点の相場
国内金:4,841 円 10/26(月) ▲4(0.08%)
国内プラチナ:4,174 円 10/26(月) ▼28(0.67%)
NY金:1,162.8 ドル 10/23(金) ▼3.3(0.28%)
NYプラチナ:1,001.7 ドル 10/23(金) ▼11.2(1.11%)
ドル円:121.44 円 10/23(金) ▲0.75(0.62%)
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