更新日:2016年7月4日(月)
英国とEUとの政治的な不透明感は続くものの、市場の不透明感は払拭方向へと見切り発車したような状況となり、この1週間でリスク回避ムードは大きく後退、市場の主要テーマが再び米国事情へと戻るとともに金とプラチナは大きく水準を切り上げる展開となってきました。
国内金価格も1週間前の三角保ち合い上方ブレイク寸前の状態から、しっかりと上抜けに成功した状態です。
この三角保ち合いの流れとしては、今年安値1月の4385円から今年高値、3月の4941円まで556円上昇し、6月3日には4547円まで下落、そしてこの1週間で上方ブレイク。
今回の三角保ち合い上抜けによって、中期的な上昇トレンドがスタートした可能性も高まります。この流れが続いた場合、数カ月レンジでの上値目標水準としては、4547円+556円=5103円。
この夏から秋口にかけて、国内金価格は5100円辺りまで上昇する可能性が浮上してきました。
4日の国内金価格は1.09%の大幅高となって3営業日続伸。週末にNY金が先行ブレイクしたことに追随する形で保ち合い上抜け、目先の上値目標4730円台辺りに早速到達。加速した場合の第2目標水準4700円台後半も視野に入り、そうなった場合には4780円前後が次の目安に。しかし、今朝時点で時間外のNY金は1340ドル台での小康状態、為替も1ドル=102円台半ばでの揉み合い、NY市場が休場で材料不足の週明けはいったん落ち着きそうな状況。ただ、1カ月半ぶりに90日移動平均線を上抜けたことで、中期的な流れは上向き始めた可能性も。
プラチナ価格は2015年1月から続く下落トレンドを今年4月時点で脱出したかに見えましたが、6月にかけて急失速すると再び長期レジスタンスラインを割り込みました。しかし、足下での急反発により、再びレジスタンスラインを上抜け、長期下落トレンドからの本格転換に向けて動き出した可能性も高まります。
今年ここまでの大きな流れとしては、1月に3334円の安値をつけて反発、5月に3950円の高値をつけて反落すると、6月末には3456円まで494円の下落。長期的なサポート水準でもある3400円前後の水準までの下落を1月と6月の2度記録し、2番底をつけた形となって反発基調がスタートし始めた可能性もありそうです。
いずれ、5月高値3950円を上抜ける展開となった場合、2番底のネックライン上抜けとなり、その後の上値目標水準は、3950円+494円=4444円。
国内プラチナ価格は、数カ月後に4400円台に到達している可能性が、高まりつつある状況です。
プラチナ価格は2.97%の大幅高で4日続伸。4日合計で290円、8.39%もの大幅上昇。目標水準到達後の一服感もなく、勢い余って急上昇、もう少し時間が必要と思われた90日移動平均線もいきなり上抜け。この位置関係を維持したまま90日移動平均線が200日移動平均線をゴールデンクロスできれば、中期的な地合いも大きく改善。5月高値3950円から6月安値3456円までの半値戻し3703円も超え、61.8%戻し3761円が次の上値目安に。この近辺、3700-3760円近辺が目先の主要レンジ候補。
※参考:金プラチナ国内価格7/4とチャート
2016年7月4日(月)時点の相場
国内金:4,740 円 7/4(月) ▲51(1.09%)
国内プラチナ:3,746 円 7/4(月) ▲108(2.97%)
NY金:1,339.0 ドル 7/1(金) ▲18.4(1.39%)
NYプラチナ:1,054.7 ドル 7/1(金) ▲33.2(3.25%)
ドル円:102.54 円 7/1(金) ▼0.64(0.62%)
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