更新日:2016年8月10日(水)
世界最大手SPDRゴールド・シェアの金ETF残高は9日時点で972.62トン。先週末の980.34トンからは2日連続の小幅減少で-7.72トン、-0.79%の状態です。
金ETF残高は、2008年9月以来、7年ぶりの低水準まで減少した昨年12月17日の630.17トンを起点に、今年にかけて増加傾向が続いています。
そして、7月5日には982.72トンまで増加。2013年6月24日の985.73トン以来、3年ぶりの高水準に達しました。7カ月で352.55トン、55.95%もの増加、保有量は1.5倍へと膨れ上がったことになります。
その後、やや減少傾向となり、7月26日には954.23トンへ。ここまでのピークとなった7月5日からは28.49トン、2.9%の減少。
ここから再び増加すると、8月5日には980.34トンと7月5日のピークに迫る水準へと達しました。
NY金相場も、昨年12月17日終値で1049.6ドルの6年ぶり安値をつけた後、今年にかけて上昇に転じると、7月6日終値で1367.1ドルとなり、2014年3月以来2年4カ月ぶりの高値水準に到達しました。そして7月20日の1319.3ドルまでの下落をはさんで8月2日には1372.6ドルへと高値更新。
金ETF残高も、N金相場も7月初旬と8月初旬に高値をつけてやや反落、ダブルトップを形成しつつある状態となっています。
金ETF残高は、ネックラインとなる950トン付近を下回ると、さらに30トン程度の減少傾向が続く可能性があり、920トン付近までの減少が見込まれることになります。
NY金相場は1320ドル付近がネックラインとなり、これを下回ると、さらに50ドル程度の下落も見込まれ、1270ドル辺りまで水準を切り下げる可能性も生じます。
金ETF残高もNY金相場も、ダブルトップ完成を警戒しながらの高値保ち合い状態で、夏場の閑散シーズンピーク時期を迎えることになります。
閑散時期を狙った波乱の動きや、何らかの8月リスクが今年も再燃するようなら、金ETF残高もNY金相場もダブルトップ崩れで高値再更新へと向かう可能性も残されます。
9日のNY金相場は0.4%高となり3日ぶりの反発。欧州市場からドル安の流れが続き、NY市場朝には1330ドル台から40ドル台へと買い戻し。流れとしては調整局面進行中も1340ドルがサポートラインとなって高値保ち合い形成の可能性も。1340ドルラインを割れると下落基調がやや加速、下値目安1320ドル付近へ。
NYプラチナ相場は0.39%の小幅続伸。調整不足の高止まり状態はこの日も続き、1150ドルラインを節目に切り返すと、今年最高値圏での保ち合い形成の兆しも。ただし、流れは金と同様、調整局面入り状態。1150ドルを割れると1130ドル割れ辺りまでの調整進行も。
ドル円は0.56%のドル安円高となって3日ぶりの反落。雇用統計後のドル高の流れの調整となり、東京市場での102円台半ばの節目水準を維持できず、ロンドン時間にドル安進行。夏枯れ相場状態のなか、日本市場の祝日、夏休み入りで不安定な動きも警戒される時期へ。100円台後半から102円台半ばまでの保ち合いでの攻防が続き、下限割れなら99円台前半までの円高が意識され、ドル高円安方向へ上抜けると104円台までの反発も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/9終値とチャート
10日の国内金価格は0.08%の小反落。短期下落トレンド中の戻り局面形成後の小休止状態でお盆休みウィークへ。閑散期に円高の勢いが強まるような展開も警戒され、下落トレンド継続がやや優勢という状況か。そうなれば4600円台半ばから前半辺りまで水準を切り下げる可能性。円買いをきっかけに相対的なドル安に伴うNY金の買いが強まり、高値再トライへと向かうような展開となれば、4750円の節目上抜けへと反発の可能性も。
プラチナ価格は前日から変わらず、4000円台前半の今年最高値圏での保ち合い状態継続。調整局面進行の可能性がやや高そうな状態ながらも下げ渋る状態。4000円台後半へと抜け出せば高値更新へと流れが変わる可能性と、3900円台前半への急落リスクとのせめぎ合いの状態。
※参考:金プラチナ国内価格8/10とチャート
2016年8月10日(水)時点の相場
国内金:4,710 円 8/10(水) ▼4(0.08%)
国内プラチナ:4,035 円 8/10(水) +-0(0.00%)
NY金:1,346.7 ドル 8/9(火) ▲5.4(0.40%)
NYプラチナ:1,159.9 ドル 8/9(火) ▲4.5(0.39%)
ドル円:101.88 円 8/9(火) ▼0.57(0.56%)
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