更新日：2017年1月30日(月)
先週末に発表された米1月のミシガン大消費者信頼感指数の確報値は98.5となり、速報値の98.1から上方改訂され、12月の98.2からも上昇。10月の87.2からは3カ月連続の上昇で2004年1月（103.8）以来、13年ぶりの高水準に達しています。3カ月平均でも96.8となり、12月の93.1からは急上昇。10月の89.4から3カ月続伸で2004年3月（98.0）以来12年10カ月ぶりの高水準。
大統領選での勝利以降、正式就任後もトランプ期待に伴う米国の消費マインドの高まりは、一向に衰えを見せない状況となっています。
その傍らでトランプ大統領は先週末の27日、イスラム圏7カ国の国民の入国を90日間停止する大統領令に署名しました。
対象となるのはシリア、イラク、イラン、イエメン、リビア、ソマリア、スーダンの出身者。早速この週末には数百人単位で米国への入国拒否や航空会社の米国便搭乗拒否などが発生し、数十人の拘束者も出ている模様。
各地の空港などでは抗議デモが行われ、その規模は全米30都市へと拡大しているようです。多数の移民が活躍している米IT企業は懸念を表明し、NY連邦地裁では大統領令の効力一部停止を求める動きなども見られ、カナダのトルドー首相やドイツのメルケル首相らは非難や懸念を表明するなど、国内外で混乱が拡大しているようです。
また、テキサス・レンジャースで活躍するダルビッシュ投手の父親もイラン出身者であり、入国拒否されるのではないかとの懸念も報じられています。
今朝には、カリフォルニア州やNY州など全米15州とワシントンD.C.とで「入国制限は違憲」とする共同声明を発表した模様です。
米国の消費マインドは絶好調となっていますが、市場マインドは大統領令乱発のトランプ大統領の言動に警戒感が高まる場面が目立ち始めてきました。
30日の国内金価格は0.66％の続伸。ドル円が114円台半ばへと水準を切り下げての週明けスタートとなり、NY金は時間外で1190ドル台を維持する底堅さ。若干のリスクオフムードは漂うものの、今のところは流れが強まる気配はなく、日銀とFOMC、月初の米重要指標を控えた週初はやや動き難い展開継続か。イベントはいずれも無風通過、経済指標はまずまずの好結果が予想され、4670円台でいったん下げ止まった形の国内金価格は4760円までのレンジで上下どちらへも振れやすく、またしばらくはレンジ内推移にとどまる可能性も比較的高めか。上限突破の場合には4800円台トライが見込まれ、下限割れの場合には水平状態の90日移動平均線付近、4710円台辺りまでの調整も。
プラチナ価格は0.96％の大幅高となり、3営業日ぶりの反発。近年の主要レンジ3900円ラインとの攻防となり、年末から順調に下値を切り上げる展開で堅調推移のようにも見えるものの、上値は1月10日以降伸び悩み。価格は10日以降小幅上昇に対してRSIは低下傾向となるダイバージェンスで上昇圧力枯渇を示唆。目先は3850円台の節目維持が重要となり、ここを割れると3800円割れまで調整拡大も。中長期的な節目でもある3900円突破の場合にはとりあえず3940円台辺りまでの上昇も。3900円超の水準を維持できれば中長期トレンド好転への可能性も高まることに。
※参考：金プラチナ国内価格1/30とチャート
2017年1月30日(月)時点の相場
国内金：4,713 円 1/30(月) ▲31(0.66％)
国内プラチナ：3,892 円 1/30(月) ▲37(0.96％)
NY金：1,188.4 ﾄﾞﾙ 1/27(金) ▼1.4(0.12％)
NYプラチナ：983.3 ﾄﾞﾙ 1/27(金) ▲1.6(0.16％)
ドル円：115.08 円 1/27(金) ▲0.56(0.49％)