更新日:2017年2月6日(月)
ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)が発表した2016年金需要レポートによると、2016年の世界の金需要は4,309トン。前年比+1.9%となり、5年ぶりの増加となっています。
内訳としては、投資需要が前年比+69.9%の大幅増、宝飾需要は-14.5%の大幅減、中央銀行などの買い越し量も-33.5%の大幅減、工業用は-2.9%の小幅減。
投資需要ではETF関連が4年ぶりに買い越しとなり、7年ぶり高水準となる+532トン。インゴットバーやコインなどの現物投資需要は通年では-1.7%の小幅減となったものの、金価格が下落した第4四半期には中国で大量に買われて1029.2トン。2010年以降は7年連続で1000トン超を維持。
対象的に宝飾需要は前年比-347トンの2042トン、2010年以降での最低水準へと減少しています。金需要全体の5割以上を維持してきたシェアは47.4%と50%割れ。
※詳細:世界の金需要・目的別需要の年間推移
宝飾需要と現物投資需要を合わせた金消費需要でも前年比-364.9トン(-10.6%)となり、やはり2010年以降での最低水準へと減少。
高額紙幣廃止による影響で前年比-181.7トン(-21.2%)とインドが大幅減、世界的にも景気停滞の影響で上位国のほとんどが前年比減少となりました。
そんななかで世界経済を牽引する米国だけは前年比+20.7トン(+10.9%)の大幅増と突出。逆張り志向の日本やパキスタン、英国なども増加しています。
中央銀行など公的機関の金準備保有量は、7年連続買い越しも前年比-33.5%の減少で+384トン、6年ぶりの低水準となりました。トルコやベネズエラなど、経済危機や原油価格低迷に伴う財政悪化などへの対応として、外貨準備の取り崩しで金も大量売却となった国もありました。
※詳細:世界の金需要・国別消費需要と中央銀行の金保有量
今週末の日米首脳会談への警戒感もあってか為替は1ドル=112円台前半へと水準を切り下げての週明けスタートとなり、一度は前週末水準へと戻すも日経平均の19000円割れとともに軟調推移の東京市場午前、対象的にNY金は時間外で1220ドル台を維持。6日の国内金価格は0.38%の上昇。1月後半からの軟調推移の展開から反発方向への動き再開となっているものの、まだまだその勢いは弱々しい。中長期抵抗線との攻防水準となっていることも上値の重石。小幅保ち合い上抜けに伴い4790円近辺までの上昇も見込まれる状況ながら、目標水準到達の為には21日移動平均線をデッドクロスしたばかりの9日移動平均線が再度ゴールデンクロスする必要があり、もう少し時間を要しそう。
プラチナ価格は0.31%の反発。近年の主要レンジ上限となる3900円ラインが1月序盤以降の上値抵抗線となり、下値はコンスタントに切り上がる「フラッグ」を形成。足下では9日移動平均線に支えられての堅調推移が続き、金よりも勢いは強そうにも見えるが、21日移動平均線との乖離も徐々に縮小傾向となり、ちょっとした下落でデッドクロスとなる警戒感とうらはら。今朝のNYプラチナも1010ドルの抵抗水準を何度か試すも超えられない状況。NYプラチナが1010ドル突破なら国内価格も3900-3910円の堅めの抵抗水準突破へ、そして4000円台を目指す流れへと発展する可能性。ただし3860円割れなら3800円割れへと大幅下落のリスクも。
※参考:金プラチナ国内価格2/6とチャート
2017年2月6日(月)時点の相場
国内金:4,733 円 2/6(月) ▲18(0.38%)
国内プラチナ:3,888 円 2/6(月) ▲12(0.31%)
NY金:1,218.5 ドル 2/3(金) ▲1.8(0.15%)
NYプラチナ:1,006.7 ドル 2/3(金) ▲7.1(0.71%)
ドル円:112.61 円 2/3(金) ▼0.19(0.17%)
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