更新日:2017年4月15日(土)
米労働省が14日発表した3月の消費者物価指数(CPI)は、前月比-0.3%と1年ぶりの前月比マイナス。前年同月比では+2.4%となり、2月の+2.7%からは0.3%の低下。食品とエネルギー関連を除くコアCPIも前月比-0.1%となり、こちらは2010年以来7年ぶりの前月比マイナス。コアCPIの前年同月比では+2.0%となり、2カ月連続の低下で2015年11月以来1年4カ月ぶりの水準。
3月は原油価格の急落していたことで2月よりも鈍化することは予想されていたものの、それを上回る失速状態に。ガソリン価格の下落に加え、中古車価格の下落なども影響したようです。
インフレ期待が3月に急落していたことに同調する結果となり、2月には2.1%まで上昇していたPCE(個人消費支出物価指数)の3月分も失速が予想され、6月利上げに向けては微妙な状況ともなりそうです。
ただし、前日に発表された3月の生産者物価指数(PPI)は前年比+2.3%と4年ぶり水準まで上昇しており、マイナス材料ばかりでもありません。
イースター休暇の欧州その他各国市場、NY市場もグッド・フライデーの休場となり、東京市場を終えると閑散状態の為替市場だけが静かに、しかし重要水準での攻防が続いた14日、ドル円は0.38%のドル安円高となって11月14日(108.42)以来、5カ月ぶりのドル安円高水準に。
地政学リスクへの警戒感から、東京市場では連日の年初来安値更新で4日続落となった日経平均。後場の下落基調にはドル円も連動する形で109円割れ、その後は前日安値手前、そしてこの日108円70銭近辺へと緩やかな上昇基調が続く200日移動平均線手前でもある108円80銭台での小康状態へ。閑散状態のなかでの円買いドル売り圧力を200日移動平均線が支える構図に。しかし、米3月CPI下振れを受けて重要水準を下抜けると108円60銭まで急落。一時108円50銭台まで下落して反発の動きも200日移動平均線を超えられず、わずかに下回る水準で終了。
11月9日以来、5カ月ぶりにわずかながらも終値で重要水準となる200日移動平均線を下抜けたことにより、週明け早朝にはちょっとしたきっかけでもストップ・ロスを巻き込んでの急落、という展開も警戒されそう。またこの日、米財務省が発表した半期為替報告書では中国、韓国、台湾、ドイツ、スイスとともに日本も引き続き「監視リスト」入りしたことで、ドル安円高圧力が強まりやすい地合いも継続へ。
目先のサポート候補水準としては、52週移動平均線の108円30銭近辺、その次には昨年11月安値から12月高値までの61.8%戻し、107円80銭台辺り。
週間ベースでは-2.43円(2.18%)となって続落。
2017年4月15日(土)時点の相場
国内金:4,830 円 4/14(金) ▲8(0.17%)
国内プラチナ:3,677 円 4/14(金) ▲15(0.41%)
NY金:1,288.5 ドル 4/13(木) ▲10.4(0.81%)
NYプラチナ:977.4 ドル 4/13(木) ▲9.5(0.98%)
ドル円:108.66 円 4/13(木) ▼0.41(0.38%)
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