更新日:2017年7月25日(火)
全米不動産業者協会が24日発表した米6月の中古住宅販売件数は、年率換算で552万件。556万件程度の予想を下回り、前月比でも-1.8%となり、2月(547万件)以来4カ月ぶりの水準へと鈍化。
10年ぶり高水準となった1月(569万件)と3月(570万件)をピークとして失速状態となってきました。なお、3カ月平均でも5月の562.7万件が近年のピークとなり、6月は556.7万件へと低下。
また、前年比では11カ月連続のプラス圏と好調は続きますが、6月は+0.7%となり、10カ月ぶりの低水準。昨年11月の前年比+15.9%をピークに伸び率でも鈍化傾向となってきました。
供給不足が続くなかで価格上昇も続き、2カ月連続で過去最高値を更新。中古住宅価格は、中央値で6月には前年比+6.54%。5月の+5.69%からさらに加速中。5月も6月も2.4%台で伸び悩む賃金上昇率(前年比)の2倍以上の上昇スピードとなっています。さらに、消費者物価指数(CPI)の5月前年比+1.9%、6月+1.6%と比較すると3倍以上。
7月のNAHB住宅市場指数では景況感のピークアウト警戒感が強まる状態となっており、米国の住宅販売件数の9割を占める中古住宅販売件数でも今後、ピークアウト警戒感がより鮮明となる可能性もありそうです。
24日のNY金相場は0.05%の小幅安となり、7日ぶりの反落。堅調推移の流れはNY朝に1259ドルまで上昇して失速。安値も1252ドルまでと限定的で上下の値幅はわずかに7ドル、FOMC前の様子見状態となって節目の1260ドルが超えられず一服状態。ドルの買い戻しと米長期金利の反発にも上値を押さえられた形。今回のFOMC声明文では、バランスシート縮小の開始を示唆する可能性はあるものの、今年3回目の利上げは12月が濃厚と見られ、利上げに向けての慎重姿勢が強調される可能性も。ハト派トーンと受け止められれば、節目の1260ドルを突破して1280ドル台までの上値トライの展開も。調整局面入りなら1230ドル近辺までは下げやすい水準。
NYプラチナ相場は3日ぶりの反落で0.54%安。高値はNY朝の943ドル台までとなり、短期上値目標940ドル台後半にはわずかに届かず失速。連日90日移動平均線(940.5)を超えながら、この水準を維持できずに反落した形となり、抵抗線化しつつある様子も。950ドル近辺までの上昇余地はまだ残されるも失速状態が続き、920ドルの節目を割り込んでしまうと900ドルラインに向けての安値再トライへと逆戻りの展開も。
ドル円は先週末からほぼ変わらずの111円10銭台で横ばい推移も、わずかに下げて5日続落。欧州市場で110円60銭台まで下落した後は、NY市場にかけては米10年債利回りの反発とともに買い戻しの展開で111円を回復。6月安値から7月高値までの61.8%戻しとなる111円ちょうどの節目を一時的には大きく割り込んだものの、長い下ヒゲを残す形でこの水準に戻したことで、7月の円高トレンド一服の兆しも。反発に向けては水平状態の90日移動平均線(111.43)までは戻しておきたいところ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/24終値とチャート
25日の国内金価格は小幅に3日続伸となり0.06%高。6月29日に90日移動平均線(4803)を下抜けて約4週間、足下1週間は上抜けトライ寸前の水準で足踏み状態。その下には水平状態の21日移動平均線、さらにその下で9日移動平均線がゆるやかに上昇傾向を維持し、スローペースの反発基調を下支え。反発基調継続に向けての目先の目標は9日線が21日線を、そして価格ラインが90日線をゴールデンクロスすること。
プラチナ価格は3日ぶりの反落で0.28%安。それでも21日移動平均線(3565)をゴールデンクロスした9日移動平均線(3571)にサポートされ、鍋底保ち合いからの上抜けトライへの流れがゆっくりと進行。この流れを維持するための目先の目標は3560円の節目を割り込まないこと。割り込んでしまった場合には上抜けトライへの流れが巻き戻されるだけでなく、これまでのサポート水準3540円ライン、今年安値3529円でも下げ止まらず、一段安の流れがスタートしてしまう可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格7/25とチャート
2017年7月25日(火)時点の相場
国内金:4,801 円 7/25(火) ▲3(0.06%)
国内プラチナ:3,574 円 7/25(火) ▼10(0.28%)
NY金:1,254.3 ドル 7/24(月) ▼0.6(0.05%)
NYプラチナ:932.3 ドル 7/24(月) ▼5.1(0.54%)
ドル円:111.10 円 7/24(月) ▼0.04(0.03%)
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