更新日:2017年7月19日(水)
米住宅市場では、景況感のピークアウト懸念が続きます。全米住宅建設業者協会(NAHB:National Association of Home Builders)が発表した7月のNAHB住宅市場指数は64となり、市場予想の67を下回りました。67から66へと下方修正された6月からも2ポイント低下し、昨年11月(63)以来8カ月ぶりの低水準となっています。そして、11年9カ月ぶりの高水準となった今年3月の71がピークとなって、低下傾向が続く状況です。
背景として資材コスト上昇懸念などもあり、向こう6カ月間の見通しを示す指数も6月の75から7月は73へと低下。この指数では、5月と3月、そして昨年12月の78が2005年6月(80)以来11年半ぶりの高水準となっており、今後の見通しでもピークアウトへの懸念が強まる状況です。
新築住宅販売件数では3月に9年5カ月ぶりの高水準を記録し、中古住宅販売件数も3月に10年ぶり高水準となった後は、いずれも頭打ちの状態にあり、次週発表される6月の結果でその後の状況を見極めることになります。
18日のNY金相場は0.66%上昇し3日続伸、6月30日(1242.3)以来、半月ぶりの高値水準。ドル全面安の流れのなかで米10年債利回りも6月28日(2.22台)以来半月ぶりの低水準となる2.25台まで低下する展開となったことを受けての堅調推移。NY市場では米上院でのオバマケア代替法案の採決断念により、市場注目度は低下していたトランプ政権への不信感が再認識された形。6月6日の今年最高値1298.8ドルから7月10日安値1204.4ドルまでの38.2%戻し(1240.2)を達成し、反発基調一服ともなりやすいところだが、現状の流を変える材料にも乏しい状況。半値戻し(1251.4)と90日移動平均(1250.1)が次の上値ターゲット。
NYプラチナ相場は前日から変わらず。週明け時間外からの930ドル割れで反発基調に早くも息切れ感も漂うなか、下値も920ドル半ばまでで耐えてNY市場では930ドル台を回復。金との価格差は311.6ドルへと拡大し、300ドルラインが重要なサポートラインとなってしまった状態。90日移動平均線(940.8)とともに価格差300ドルが目先の抵抗水準となる可能性も。短期上値目安940ドル台へともう一伸びの余力はありそうだが。排ガス不正疑惑もあるドイツ自動車大手ダイムラーが300万台超のディーゼル車リコールを発表したこともマイナス材料に。
ドル円は0.52%の反落、6月26日(111.86)以来3週間ぶりのドル安円高水準。オバマケア代替法案の頓挫で政権運営懸念が高まり、一時111円60銭台まで下落。ドル全面安にともなう円高トレンドは続き、4月安値から7月高値までの半値戻しとなる111円30銭台手前まで下げて38.2%戻し112円00銭台に落ち着いた状態。90日移動平均線の111円50銭から20銭辺りまでは比較的サポートされやすい水準、ここを割れると61.8%戻しとなる110円半ばまでが次の円高目安に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/18終値とチャート
19日の国内金価格は0.29%の続伸。反発基調を維持して7月3日(4800)以来2週間ぶりの高値水準となり、流れが変わり始めた兆しも。反発基調継続に向けては4750円台から4830円までのレンジ半ばで水平状態の90日移動平均線(4802)を早めに上抜けておきたいところ。一時的に下方リスクが強まる時期もあったものの、概ね保ち合い状態が1カ月以上続いたことで、レンジブレイク後には大きなトレンド形成へと向う可能性も高まる状況。
プラチナ価格は前日から変わらず。鍋底状態での底値保ち合いから上抜けの兆し、と見られた状態から抜け出しきれないところがプラチナの現状を表している様子も。金との価格差も再び1212円へと拡大し、1200円ラインを割り切れない状況。保ち合い長期化でも流れは上向き優勢の状態を維持しているものの、上方ブレイクへとも割り切れない状況。
※参考:金プラチナ国内価格7/19とチャート
2017年7月19日(水)時点の相場
国内金:4,797 円 7/19(水) ▲14(0.29%)
国内プラチナ:3,585 円 7/19(水) +-0(0.00%)
NY金:1,241.9 ドル 7/18(火) ▲8.2(0.66%)
NYプラチナ:930.3 ドル 7/18(火) +-0.0(0.00%)
ドル円:112.04 円 7/18(火) ▼0.58(0.52%)
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