更新日:2017年10月30日(月)
国内金価格とプラチナとの価格差は30日時点で1391円。過去最大となった10月10日の1415円と20日の1411円がピークとなり、ダブルトップを形成しての急縮小の展開も予想されそうな状況にもなっていましたが、ネックラインとなる18日の1354円を割り込むことなく反発。再び1400円台をうかがうような急拡大となり、過去最大水準での保ち合いを形成しています。
今後、1400円台へと拡大基調が続くようなら三角保ち合い上抜けとなり、過去最大を更新してさらなる拡大基調が進行することも予想されます。
その反面、1350円以下へと縮小していくようなら、ダブルトップ完成と三角保ち合い下抜けとなって価格差急縮小となる可能性もあります。
金とプラチナとの価格差も、ここに来て重要な分岐点を迎え、大きく動き出す可能性に警戒することにもなりそうです。
国内金価格は21週移動平均の+1シグマラインをわずかに下回る水準となり、中期的な強気相場からは失速した状態となっています。ただし今年の年間平均4837円からは150円、3.1%上方乖離の水準にあり、今年高値圏での三角保ち合いを形成。
既にその頂点付近となり、下抜けの兆しもみられる状況でもあります。このまま5000円近辺の頂点から下方向への流れが進行するようなら、その値幅は拡大傾向となりやすい状況とも言えます。その場合には2016年後半以降の長期上昇トレンドのサポートラインが通過する4900円近辺が意識される可能性もありそうです。
反対に、5000円近辺の頂点から上方向へと抜け出すことも考えられます。その場合には長期上昇チャネル上限に向けて上昇幅が拡大するような展開も想定されそうです。
金価格も、大きな価格変動が目前に迫る、重要な分岐点にさしかかっている可能性もありそうです。
30日の国内金価格は0.2%の反発。5000円台での小幅保ち合いから下放れの兆しを示したところでの小反発となり、4970円半ばの下限を維持して5010円台までのレンジでの保ち合い状態に。週明け時間外のNY金は前週末からはわずかに軟調推移で1270ドル台前半、為替はわずかに円安方向で1ドル=113円70銭台を中心に揉み合い状態と静かなスタート。今週は米PCEインフレ指標や消費者信頼感、ISM製造業景況指数に貿易統計、雇用統計などの重要指標の他、利上げも予想される英国のスーパーサーズデー、さらに次期FRB議長指名にトランプ米大統領の訪日で為替圧力も警戒される日米首脳会談など重要イベントも予定され、スペイン情勢に北朝鮮リスクなどへの警戒感も。スロースタートのマーケットが今週末までに大きく動き出すきっかけとなり得る材料も目白押し。乱高下も予想される国内金価格は、短期的には軟調気味の推移がやや優勢、という状況で4970円台を割り込むようなら調整局面拡大への流れとなり、4900円割れへと向う可能性も。5020円超へと保ち合い上抜けなら高値再トライの流れが加速、目標水準5100円超えを目指すような展開にも。
世界的なEV優勢指向ムードにも押されて軟調推移が続くプラチナ価格は、夏場以降の急落局面からはまだ抜け出し切れてはいない状態です。ただし、横ばい推移のボリンジャーのセンターライン、21週移動平均線付近を維持する状態にあり、中期的には下げ止まりの動きにもなっています。足下では今年の年間平均3693円からは-97円、2.6%下方乖離の水準での小康状態が続いています。
しかし、プラチナは今年安値圏での三角保ち合いを形成し、その頂点付近に迫る状況です。
3600円超を維持して急落基調のレジスタンスラインを突破するか、わずかに上昇傾向のサポートライン3550円近辺を割り込むか、やはり重要な局面を迎えている可能性があります。
30日のプラチナ価格は0.42%の続落。短期的には反発方向優勢と見られた流れもやや雲行きが怪しくなってきた様子も。ただし90日までの移動平均線がいずれも水平状態で並行に並んでレンジを形成する横ばい推移の範囲内。しかし三角保ち合いからは下抜けの兆しを示す状態となり、このまま3590円台を割り込んでしまうと下値トライの流れが加速する公算大、目標水準は今年安値圏3520円台へ。切り返す展開となって3630円台を上抜けると反発基調再加速へ、目標は3720円台辺り。
※参考:金プラチナ国内価格10/30とチャート
2017年10月30日(月)時点の相場
国内金:4,987 円 10/30(月) ▲10(0.20%)
国内プラチナ:3,596 円 10/30(月) ▼15(0.42%)
NY金:1,271.8 ドル 10/27(金) ▲2.2(0.17%)
NYプラチナ:914.6 ドル 10/27(金) ▼7.5(0.81%)
ドル円:113.68 円 10/27(金) ▼0.31(0.27%)
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