更新日:2018年1月29日(月)
国内金価格は昨年9月高値5045円から1月9日には5127円まで、高値ピーク水準を切り上げる堅調推移が続きました。この間、相対力指数・RSIは昨年9月のピークが78.1に対し、この1月のピークは61.0。価格のピーク水準上昇に対してRSIのピーク水準が低下するダイバージェンス(発散方向)の逆行現象。上昇圧力の枯渇状態を示唆することから価格の下落サインとされ、そのとおり高値圏から徐々に軟調推移の展開となってきました。
足下ではボリンジャーの+1シグマライン(5065)を割り込んだことにより、強めの上昇トレンドはいったん終息。再びこの水準を上抜けるようなら、強気相場再開という可能性も残されますが、当面はセンターライン(21週移動平均)の4998円辺りまでの下落を警戒することになります。2016年10月から続く上昇チャネルのサポートラインは4970-80円辺りを通過しており、現状この水準までではサポートされる可能性も高そうです。ただし、この水準を割り込んだ場合には、中長期トレンドが変化し始める可能性を警戒することにもなります。
29日の国内金価格は0.63%の続落。今年安値となって1カ月ぶりの安値水準。為替市場では先週、ダボスでの日米要人失言によりドル安と円高双方の圧力が強まり、ドル円は108円20銭台まで下げてやや反発、週明け東京市場朝のドル円は108円60銭台近辺で小康状態。NY金は先週末の1350ドル割れから1350ドルをはさんでの揉み合い推移で時間外スタート。国内金価格は年初から2週間余り続いた高値圏での三角保ち合いを下方ブレイク。短期的には一段安の展開となる可能性が高まり、横ばい推移傾向となってきた90日移動平均線(4994)近辺から昨年10-11月の保ち合い水準も意識され 当面の下値目安は4980円台辺りまで。
国内プラチナ価格も昨年9月高値3819円から、1月22日には3843円へと高値ピーク水準を切り上げました。しかし、RSIのピーク水準は9月の77.8から1月は62.76。金と同じようにダイバージェンスを形成し、今後の調整局面入りを示唆する形となっています。
プラチナの場合は昨年、年央から年末にかけて価格ボトム水準が低下したのに対してRSIのボトム水準は同じ期間に上昇するコンバージェンス(収束方向)の逆行現象となり、その後急反発局面を形成していました。
下落圧力が枯渇しているにもかかわらず価格はそれ以上に下落した、売られ過ぎの状態から、今度は買われ過ぎの状態となって反落へ、という状況となっています。下方向にも上方向にも行き過ぎる傾向があるのはプラチナの特徴でもありますが、中期的には3650円近辺で水平状態にある21週移動平均線(3644)付近に収束し、ここから上下動を繰り返すような形で概ね横ばい推移、という展開も予想されそうです。
足下ではボリンジャーの+1シグマライン(3741)以上を維持しており、この水準をキープできるようなら、緩やかな堅調推移が続く可能性も残されますが。
29日のプラチナ価格は1.08%の大幅反落。12日(3752)以来2週間ぶりの水準となり、9日移動平均線との揉み合い状態からも下放れ。調整局面進行の兆しとなり、金の一段安に連れる形も予想される状況に。3710円の節目水準でサポートされるかどうかが目先のポイントとなり、下げ止まって高値圏維持なら、いずれ高値再トライのチャンスも。ここを割れると11月の保ち合い圏、3650円前後まで一段安の展開へ。また、90日と200日移動平均線が重なる3633円は短中期的な中立水準となり、強めの、かつ重要なサポートラインに。
※参考:金プラチナ国内価格1/29とチャート
2018年1月29日(月)時点の相場
国内金:5,053 円 1/29(月) ▼32(0.63%)
国内プラチナ:3,762 円 1/29(月) ▼41(1.08%)
NY金:1,352.1 ドル 1/26(金) ▼10.8(0.79%)
NYプラチナ:1,018.4 ドル 1/26(金) ▼13.7(1.33%)
ドル円:108.63 円 1/26(金) ▼0.77(0.71%)
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