更新日:2018年2月21日(水)
ユーロ圏経済を牽引するドイツのZEW景況感指数、2月の期待指数は17.8となって1月の20.4からは低下。現況指数も過去最高を記録した1月の95.2から2月は92.3へと低下しています。現況指数が低下するのは1年ぶりのことで、過去最高水準での推移が続いていたドイツの景況感もピークアウトの可能性を示す結果となったようです。
ユーロ圏の実体経済の好調はまだしばらくは続きそうな状況ですが、過去にこの現況指数が85以上の歴史的高水準でピークアウトすると、現況指数も期待指数も急落となっていた流れが、もうじき再現されることになるのかどうか、警戒感は高まります。
欧州委員会がこの日発表したユーロ圏の消費者信頼感指数も2月は+0.1となり、17年5カ月ぶり高水準となった1月の+1.4からは急低下。EUの消費者信頼感指数も17年ぶり高水準となった1月の+0.4から2月は-0.3へと急ブレーキ。こちらもピークアウト警戒感が漂い始める状況となってきたようです。
ユーロドルが1.25ドルの水準で頭打ちとなって伸び悩む状況に同調するように、高まり過ぎたユーロ圏の消費センチメントもドイツの景況感も頭打ちの状態となってきた様子です。
ユーロ高の伸び悩みに乗じてドル安の流れも巻き戻され、NY金の上値トライもいきなり巻き戻しの展開となってきました。
20日のNY金相場は1.84%の大幅反落で1週間ぶりの水準に。ドル安の巻き戻しの流れが強まったことを受けて1340ドル台での揉み合いからNY市場では1330ドル付近まで一段安の展開に。先週末の高値圏での十字線が示唆したとおりの反落となり、下落率としては昨年7月3日(-1.86%)以来7カ月半ぶりの大幅安。今年高値圏、1360ドルラインが当面の抵抗線となり、1310ドルを下限とするレンジでの保ち合いの様相に。下限を割り込んだ場合には大きく水準を切り下げる展開も予想され、下値目安は昨年秋の保ち合い下限付近となる1270ドル前後まで。逆に切り返して高値再更新となった場合には1400ドルの大台トライへと向うような展開にも。
NYプラチナ相場は0.82%安で6営業日ぶりの反落。1010ドル半ばの水準が抵抗線となっての軟調推移も下値は1000ドルの大台を維持する底堅さも。990ドル台までの水準がサポート帯となる可能性もあるものの、ここを下抜けた場合の次のサポートはは960ドル。なお、現状では上値再トライとなった場合でも今年高値圏1030ドルの水準ではいったん上値を押さえられそうな状況か。
ドル円は0.69%のドル高円安となって3日続伸、ドル安からの巻き戻しがコンスタントに進む形となって1週間ぶりの水準を回復。先週末安値105円50銭台で底打ち反転の可能性を高める為の最低ノルマ107円台を回復し、戻り売り圧力はやや緩和の兆しも。昨年11月からの下落局面の23.6%戻し(107円70銭台)に若干の抵抗感、38.2%戻し(109円00銭台)達成なら年初来の急落局面の抵抗線を突破する形となって短期トレンド転換へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/20終値とチャート
21日の国内金価格は0.44%の反落。NY金の大幅安を円安でカバーし切れず、12月20日(4911)以来2カ月ぶりの安値水準。200日移動平均線(4920)付近に到達し、年初から続く下落基調一服にも程良い水準に。短期的には下値目標4900円近辺までもう少しの下げ余地も。上方向には4980円から90日移動平均線(4994)付近までが当面の抵抗水準に。
プラチナ価格はわずかに1円の下落で反発の流れも一服。金価格の下落基調終息を待ち合わせるかのような展開で38.2%戻し(3711)手前での足踏み。ここをしっかり超えると短期トレンドも徐々に好転へ。金との価格差は最大となった年末の1444円から1219円まで大幅縮小、8月31日(1197)以来ほぼ半年ぶりの水準に。
※参考:金プラチナ国内価格2/21とチャート
2018年2月21日(水)時点の相場
国内金:4,924 円 2/21(水) ▼22(0.44%)
国内プラチナ:3,705 円 2/21(水) ▼1(0.03%)
NY金:1,331.2 ドル 2/20(火) ▼25.0(1.84%)
NYプラチナ:1,004.0 ドル 2/20(火) ▼8.3(0.82%)
ドル円:107.33 円 2/20(火) ▲0.74(0.69%)
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