更新日:2018年6月11日(月)
「自由で公平かつ互恵的な貿易」の必要性と保護貿易主義と闘う重要性で一度は合意したとされるG7首脳宣言は、シンガポールへ向かうために早退したトランプ米大統領の受け入れ拒否ツイートによりぶち壊し。
カナダのトルドー首相が米国の鉄鋼アルミ関税への報復関税を表明し、「米国の言いなりにはならない」としたことに反応したものとされ、米朝首脳会談前に強気姿勢を顕示したかったとの周囲のフォローも。
ロシアのG7復帰を提案したり、自動車関税についても言及したりと相変わらずの悪童ぶり。
そもそも、(周囲に丸め込まれて)一度は首脳宣言に合意したことのほうが不思議にも見えます。
そしてG7を途中退席して米朝会談2日前にシンガポール入りしなければならなかった理由のほうが気になります。
おそらく事前交渉で折り合いがつかないことも多々あるのでしょう。
北朝鮮側の非核化の意志については「最初の1分で」分かると豪語したトランプ大統領が、うまく丸め込まれないかどうかも気になるところです。
週明けの東京市場朝はややリスク回避的な動きで円高株安スタート後、値を戻して方向感が定まらない警戒モードで進行中。
NY金は時間外で先週末水準1300ドル台前半で小康状態、為替も109円台半ばでもみ合い状態。
11日の国内金価格は5円安となって小幅に続落。5月上旬からスタートした短期下落トレンドは月末に底打ちして反発基調スタートの可能性を示す動きとなったものの、下落基調が続く90日移動平均線(4920)に跳ね返されて失速した状態。反発基調の押し目と仮定すると、いずれ90日線を上抜けて短期上昇トレンド形成へ。この場合には4カ月ぶりに5000円の大台トライへ向かう可能性も。5月上旬からの下落トレンド継続中の戻りを形成し終えた状態と仮定するなら、いずれ4860円台を割り込んで一段安の展開へ。そうなれば3カ月ぶりに今年安値4792円近辺を再度試しに行く可能性が高まり、二番底形成へ。その見極めは今週末まで先送りか。
週足・一目均衡表では基準線(4960)、転換線(4927)の下に位置し、雲の中での推移、遅行線は価格ラインと交錯。一役逆転、二役揉み合いのやや軟調展開。年初からの下落基調と2016年10月以降の上昇基調も継続中で長期三角保ち合いの頂点付近。雲の下限は3週間後に4900円台に切り上がり、現状水準維持では雲を下抜ける形となり、弱気相場入りも警戒される状況に。
時間外のNYプラチナは先週末に910ドル手前まで小反発した流れが止まり、同水準での膠着状態。国内プラチナ価格は13円の小幅反発。今年安値圏付近での保ち合い状態が続くプラチナは微妙に下値を切り上げ、上値も徐々に低下する三角保ち合いを形成中。鍋底状態のようにも見える保ち合いからは、どちらかといえば上抜けのほうが想定しやすいところではあるものの、予断を許さない状況。上抜けできれば3月半ばの水準が当面の上値目標に、底割れの場合には3300円近辺までの一段安も。
※参考:金プラチナ国内価格6/11とチャート
週足・一目均衡表では主要ライン全てを下回る弱気相場の状態が継続中。ただし、年初からの急落局面の抵抗線は足下の下げ渋りで時間を稼いで上抜けの兆し。遅行線は昨年12月安値3421円をわずに下回っての推移も今週には価格ラインが急上昇することで上昇余地も拡大されることにも。
2018年6月11日(月)時点の相場
国内金:4,894 円 6/11(月) ▼5(0.10%)
国内プラチナ:3,419 円 6/11(月) ▲13(0.38%)
NY金:1,302.7 ドル 6/8(金) ▼0.3(0.02%)
NYプラチナ:905.7 ドル 6/8(金) ▲5.4(0.60%)
ドル円:109.55 円 6/8(金) ▼0.13(0.12%)
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