更新日:2018年6月12日(火)
前夜にはシンガポールの観光名所を散歩に出かける余裕と融和ムードを演出した北朝鮮の金正恩委員長。セントーサ島・カペラホテルにて、父も祖父もなし得なかった米国首脳との会談が実現し、晴れて本格的な国際舞台デビュー。
「我々は素晴らしい協議を行う。大成功するだろう。」と切り出したトランプ米大統領に対して、「全てを乗り越えてここまで来た。」と金委員長。
「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)」の早期実現を目指す米国側と「段階的な非核化」を主張する北朝鮮側との対立の構図は、今回の会談で妥協点を見出すことができるのか。朝鮮戦争の終戦は?核とミサイルの廃棄は?拉致問題は?など様々な問題に対する進展見込みがアウトプットとして出てくるのかが焦点となります。
最終的な合意に向けてはまだしばらく時間を要するものとも思われ、あくまで今回はその第一歩となり、数々の問題解決と和平への長い道のりのスタートは切られたものと思われます。
日本時間6月12日正午前、歴史的な会合はまだ続いており、トランプ大統領はまだ席を立っておらず、それなりの成果に向けて進行中のようです。
週明け11日のNY金相場は0.5ドルの小反発。米朝首脳会談に向けては事前交渉進展の思惑などもあり時間外には一時1300ドル割れ、NY市場では巻き戻しの展開となって1300ドル台後半まで上昇。1300ドル前後での揉み合い状態はこの日も継続。本日の東京市場からロンドン時間にかけては米朝首脳会談の動向、トランプ会見を経て一時的にはリスク選好ムードが高まりそうな様子も。ただし、より方向感を左右するのはその後発表される米5月消費者物価指数の結果か。
NYプラチナ相場は0.7ドル高で続伸。時間外に912ドルの高値から903ドルの安値まで下落、NY市場でもこの範囲内での推移となって905ドルをはさんでの保ち合いに。今朝の東京市場の時間帯でも動意なし。リスク選好ムードが強まる場面でもここまでは金とともに下げ渋る展開に。本日夕刻からNY市場にかけてはトランプ会見、米CPIの他にも6月ZEW景況指数の発表もあり、ECB理事会を前にこの指標結果が大きな変動要因にも。
ドル円は50銭ほど水準を切り上げて3日ぶりに110円台回復。東京市場朝にはG7での混乱を受けて109円30銭近辺まで下落した後は米朝会談に向けてリスク回避の巻き戻し、というよりも仕掛け的な買いも入った模様で断続的に水準を切り上げると東京市場引け後には110円台に到達。その後は重要イベントへの警戒ムードから膠着状態に。今朝の東京市場では米朝会談の報道とともに円安進行。3週間ぶりに110円40銭台まで上昇しており、このまま行くと直近高値を上まわって保ち合い上抜けの形となり、一段高の展開にも。今晩の米CPIが好結果ならドル高円安加速で当面の上値目標は112円台後半も。下方向には109円半ばがサポート水準となり、割れると106円半ばが下値目標に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/11終値とチャート
12日の国内金価格は39円の反発。今朝の円安基調を受けて5月23日(4941)以来3週間ぶりの高値水準となり、4920円の節目を上抜け。米朝会談スタート後には円安も一服となり、NY金は1300ドル近辺で様子見状態。この後の展開次第で巻き戻しへの警戒感も残るものの、現状水準以上を維持できるなら上昇トレンド形成へと向かう確率は高まり、当面の上値目標は2月初旬以来となる5000円台トライへ。巻き戻しとなって4890円の節目を割り込んだ場合には今年安値4790円近辺が下値目標に。
プラチナ価格は23円高となって続伸。金と同じく5月23日以来3週間ぶりの水準となり、直近高値をわずかに上抜け。ややフライングの感もあるものの、鍋底気味の保ち合い上抜けの兆しとなり、金に追随して上昇局面形成へと向かう可能性は高まり、当面の上値目標は3月半ばの水準3540円台辺りまで。巻き戻しの展開となった場合には3400円の大台ラインが重要なサポート水準に。
※参考:金プラチナ国内価格6/12とチャート
2018年6月12日(火)時点の相場
国内金:4,933 円 6/12(火) ▲39(0.80%)
国内プラチナ:3,442 円 6/12(火) ▲23(0.67%)
NY金:1,303.2 ドル 6/11(月) ▲0.5(0.04%)
NYプラチナ:906.4 ドル 6/11(月) ▲0.7(0.08%)
ドル円:110.07 円 6/11(月) ▲0.52(0.47%)
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