更新日:2018年7月3日(火)
今年に入ってピークアウト感が強まる世界各国の製造業PMI、主要国では6月も依然低調な結果が目に付きます。
ユーロ圏6月製造業PMIランキングとワールドカップの戦績
1位:オランダ:60.1(9カ月ぶり低水準)予選敗退
2位:オーストリア:56.6(18カ月ぶり低水準)予選敗退
3位:アイルランド:56.6(5カ月ぶり高水準)予選敗退
4位:ドイツ:55.9(18カ月ぶり低水準)1次リーグ敗退
5位:ギリシャ:53.5(2カ月ぶり低水準)予選敗退
6位:スペイン:53.4(9カ月ぶり低水準となった5月と変わらず)ベスト16敗退
7位:イタリア:53.3(18カ月ぶり低水準となった5月から小幅上昇)予選敗退
8位:フランス:52.5(16カ月ぶり低水準)ベスト8進出
ユーロ圏の54.9を上回る上位4カ国はドイツ以外全て本大会出場を逃し、優勝候補のドイツもまさかの1次リーグ敗退。
下位グループの争いで最下位に転落したフランスだけがベスト8進出。
ユーロ圏以外では、
惜しくもベルギーに敗れてベスト16敗退となった日本は6月に53.0と小幅上昇してフランスを上回っています。
また、3カ月続落で節目の50を割り込んでしまったブラジル(49.8)、2カ月連続で節目50割れと低調なロシア(49.5)は揃ってベスト8進出。
なお、日本と同組で1次リーグ敗退となったポーランドは5カ月ぶりの高水準となる54.2でフランスや日本、スペインの水準を上回っています。
予選敗退の米国も55.4でユーロ圏の水準を上回ります。
ワールドカップで上位進出を果たしている国ほど、景況感の鈍化、低水準となっています。
好成績を収めて景況感が回復するかどうか、注目されます。
2日のNY金相場は-12.8ドル、1.02%の大幅反落。昨年12月12日(1241.7)以来、6カ月半ぶりの安値水準。1250ドル付近で下げ渋っていた時間外からNY市場に入ると米10年債利回りが上昇したことで売り圧力が強まり、1240ドル前半へ。ドル高地合いが続いていることも金の重石となり、軟調な流れから抜け出せない状況に。やや一方的な下落基調が続き、昨年12月安値1238.3ドルに迫る水準まで下げて二番底を形成する形となったことで、反発への可能性も高まるところだが。
NYプラチナ相場は-44.3ドル、5.16%の大幅反落。2016年1月21日の819.2ドルを下回り、2008年12月初旬以来9年7カ月ぶりの安値水準。5%を超える下げ幅となったのは2016年12月15日(-47.2ドル、5.02%)以来1年半ぶり。850ドルで下げ渋る状態から欧州時間に軟調な流れとなり、NY朝には金の急落に連れる形で売りが加速、下値目安となっていた830ドル近辺も突き抜けて810ドル付近まで急落。貿易摩擦とこれに伴う中国の景気減速懸念なども重石となって売り圧力がなかなか終息しない状況に。安値では2016年1月21日の811.4ドルをわずかに下回るも二番底を形成する形となり、NY引け後には自律反発で一度は820ドルを回復。反発の目安としては今年の高安の23.6%戻し863.5ドルが当面のポイントにも。金との価格差も再び急拡大、4月11日の425.7ドルを超えて428.3ドルへと過去最大を更新。
ドル円は20銭程のドル高円安となって5日続伸。5月21日(111.00)以来1カ月ぶりのドル高円安水準。東京市場午前には一時111円まで買われる場面もあったものの、午後には日経平均の大幅安にも連れて110円60銭台まで下落する行って来いの展開に。米6月のISM製造業景況指数は予想外の高水準となったものの反応薄。好結果は入荷遅延指数の急上昇によるものであり、それも鉄鋼アルミ関税導入に伴う影響と見られ、貿易摩擦による歪となって表れた形に。110円台後半での揉み合い状態となって今朝の東京市場では再び上値トライの様相も。流れとしてはドル高円安方向で当面の目標水準は112円台前半まで。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/2終値とチャート
3日の国内金価格は26円安、0.54%の反落。下げ渋っていたNY金の一段安に伴い、9日移動平均線がレジスタンスとなって押し戻され、前日反発分をほぼ帳消し。ただし6月末安値更新をギリギリ回避し、NY金の反発か一段安かに方向性を委ねる状況に。目先、4780円台の9日移動平均線を上抜けできれば反発局面形成で目標水準は21日移動平均線の4850円近辺まで。4749円の安値更新の場合には一段安の展開となって4700円近辺までが下値目安に。
プラチナ価格は141円安、4.33%の大幅反落。2009年2月12日(3113)以来、ほぼ9年5カ月ぶりの安値水準。下落率としては中国発世界同時株安となった2015年8月25日(-252円、5.87%)以来、2年10カ月ぶりの大幅下落。NYプラチナが850ドル台を維持できずに急落となったことに連れ、予想された3200円割れの水準では下げ止まらず、過熱感を振り切って下げ幅を拡大。行き過ぎからの自律反発は見込まれるものの、NYプラチナの明確な下げ止まり感はまだ。3260円が当面の抵抗水準となり、これを超えると3320円近辺までの一段高も想定されるが。金との価格差は過去最大となっていた5月21日の1548円を大幅更新し、1635円まで急拡大。
※参考:金プラチナ国内価格7/3とチャート
2018年7月3日(火)時点の相場
国内金:4,752 円 7/3(火) ▼26(0.54%)
国内プラチナ:3,117 円 7/3(火) ▼141(4.33%)
NY金:1,241.7 ドル 7/2(月) ▼12.8(1.02%)
NYプラチナ:813.4 ドル 7/2(月) ▼44.3(5.16%)
ドル円:110.88 円 7/2(月) ▲0.11(0.10%)
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