更新日:2018年8月27日(月)
月足・一目均衡表でも雲の下限(4638)を突き抜けて、長期スパンでも弱気相場入りの可能性を示している国内金価格は、8月末まで1週間を切って雲の下限まであとわずかのところまで急回復してきました。
1週間前まで雲の上限(4528)を割り込んでいた遅行線も、その傾きを緩和させて上限割れを回避。月足レベルでの弱気相場入り回避をかけた攻防も月末まで続くことにもなりそうです。
この8月の国内金価格の高安、変動値幅は259円に達し、2015年8月(268円)以来、3年ぶりのボラティリティ拡大月となっています。
近年最高値(5298円)を記録した2015年1月の変動値幅は391円となっていました。近年で2番めのピーク水準(5255円)をつけた2013年4月には930円もの変動となり、リーマンショック後の最大値幅。
また、2012年以降での最安値(3978円)を記録した2013年6月の変動値幅は738円。リーマン後では4番目のボラティリティ。
NY金の価格水準が大きく切り下がったことにより、近年の国内金価格のボラティリティも縮小し、2015年8月以降は300円を超えたことは一度もありません。
この状況下にあって3年間で2番めの水準まで拡大したボラティリティは、この8月安値が底値となってトレンド転換月となることを示唆している可能性もありそうです。
27日の国内金価格は+78円、1.72%の大幅反発。先週末急騰のNY金は週明け時間外も1210ドル台を維持し、為替も111円30銭近辺でのスタート。上昇率としてはブレグジット直後の2016年6月27日(+107円、2.33%)以来、2年2カ月ぶりの大幅上昇。水準としては2週間ぶりに4600円台を回復し、16日の急落分をようやく取り戻し、1カ月半ぶりに21日移動平均(4602)も上抜け。4580円台の節目を上方ブレイクしたことで一気に水準を切り上げた形に。急加速の反動から多少の調整も予想される状態ながら、若干の上昇余地も残す状況で短期的な上値目安は4640円台辺りまで。
週足チャートで見るプラチナ価格は、ようやく上方向への目標となる水準が近づきつつあります。急落基調が続く転換線が今週3088円。1月から続く下落基調の抵抗線は今週から来週にかけて3100円台半ばから3100円近辺へ。
プラチナ価格の月間変動値幅も8月は315円に達しており、2017年3月(331円)以来1年5カ月ぶりのボラティリティ拡大月に。直近2年間では月間変動値幅が300円を超えたのは今回で2度め。
プラチナもこの8月安値が底値となってトレンド転換月となるかどうかは、残り1週間で3100円台前半以上へと水準を切り上げることができるかどうかにかかっているかもしれません。
27日のプラチナ価格は+54円、1.81%の大幅高となって3日ぶりの反発。790ドル近辺を維持するNYプラチナにサポートされて15日以来の水準を回復も、16日の急落分はまだ取り戻せてはいない状況。それでも1度は跳ね返された9日移動平均線(3005)を上抜けて3030円の抵抗水準も突破したことで短期的な流れもようやく好転の兆し。当面の上値目標は3090円近辺まで、2970円台が重要なサポート水準となり、これを下回るようだと巻き戻しの流れとなって今年安値再更新トライへも。
※参考:金プラチナ国内価格8/27とチャート
2018年8月27日(月)時点の相場
国内金:4,619 円 8/27(月) ▲78(1.72%)
国内プラチナ:3,033 円 8/27(月) ▲54(1.81%)
NY金:1,213.3 ドル 8/24(金) ▲19.3(1.62%)
NYプラチナ:789.4 ドル 8/24(金) ▲11.0(1.41%)
ドル円:111.27 円 8/24(金) ▼0.10(0.09%)
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